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405名無しさん:2015/06/07(日) 18:31:19
>>404

渡辺将棋から学び取ったもの
 全ての答えは「ない」だった。

 将棋界を変えたいという思いも、自分が切り開いていくという気概も、周りをも強くしようという目的も、研究全盛の熾烈な時代を先導したという認識も・・・・・・全てが。「ある」のは、ただ、将棋の可能性を追求していくこと。制約をかけずに、普通に、自然に。

 だが、今の羽生が、これまでにない危機的状況にあることは事実だった。
14歳下の渡辺に追いつめられている現状がある。2008年、10年と挑戦した竜王戦に敗れ、さらに前年の11年には王座戦五番勝負で3連敗を喫し、19年死守してきたタイトルを奪われていた。羽生が同じ相手にタイトル戦で3度も続けて負けることは初めてで、世代交代も囁かれている。羽生がそうしたように、いつの時代も世代交代は一人の棋士によってなされている。

 ――渡辺さんという強敵が現れました。昨年の王座戦は一局ごとの内容は凄かったと思いますが結果は3連敗。渡辺さんの存在というのは? 
 「いやぁ、やっぱり、普通に強いですよねぇ」

 ――普通に強い。

 「ええええ。ただ研究だけに強いというんじゃなくて、外れたところからのねじり合いも凄く、うん・・・・・・崩れない、というところもあるし、うん・・・・・・。そう、あと、やっぱり、見切りが凄くいいんで。この手はダメ、という見切りの良さは、指していて毎回感心するところがありますね」

 ――終盤のねじり合いも凄く正確で見切りがいい。読むというより、見えちゃってる感じなんですかね。

 「あ、そうですね。うん。非常に短い時間で沢山の手が・・・・・・ま、プロだから当たり前と言えば当たり前なんですけど(笑)。だけど! その見える中でも、極めてよく見える、という感じはしますね。ええ」

 ――40歳を過ぎた今、渡辺さんのような強敵が現れた。面白いドラマを観たい羽生さんとしては、嬉しい気持ちもあります? それとも、やっぱり困る? 
 「ああ、そうですね。いや、またそこで、自分なりに工夫しなきゃいけないんだなということは、非常に思いますよね。これまでのやり方とはちょっと違う方法を模索しなきゃいけないのかな、と」

 ――渡辺将棋から学び取ったものは何ですか。言えないこともあるでしょうけど。

 「ああ、やっぱり、こう、うん・・・・・・そうですね、判断の切れ味の良さ、ですよね。つまり、一つの局面を見て、いろんな手が見えるわけじゃないですか。この手とこの手とこの手が有力そうだというときに、ズバッと切り捨てて、この手! とすぐ選べる。そういうダイナミックさというのは、うん、いやぁ、中々ない感覚だなぁと思います」

 ――羽生さんは時間をかけることが多い。

 「基本的に長考派というか、時間は結構使うほうなんで。渡辺さんは、早いんですよ。それも相手に関係なく早いんで。いや、さすがにA級に来たら(渡辺は10年度から昇級)そんなに早くは指せないはずなんですけど(苦笑)。でも、普通にそれが出来てるというのは、中々凄いことだなと思いますね」

 ――羽生さんは、研究していてもその場で考えて。

 「考えることが多いんですよ。研究していても、その場で思いついたり、深く掘り下げたりすることがあるんで、ええ」

 ――盤の前に座ってみないとわからない。

 「そうですね、そうですね。そこが非常に流動的なものなんで」

 ――ちょっと失礼な質問かも知れないですけど、かつての羽生さんが相手にそう思わせたように、強い若手が出てきたときに、こいつには叶わないなとか、勝てないなという気持ちが芽生えたりはしないんでしょうか。

 「ああ、そうですね、うん・・・・・・それはやっぱり、こう、うん・・・・・・。自分と全く違う感覚を持った人が出てきたときには、自分がそれを出来るかどうか、ということをまず考えますよね。そこから始まるというか・・・・・・まあ、それが出来ないとなったときに、どう思うかはわからないですけど。フフフ。まあ、とりあえず、出来るかどうかやってみる、という感じですかね」


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