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西洋史

1とはずがたり:2006/12/02(土) 18:08:31
地理的範囲:西洋人が開拓した新大陸アメリカや地中海世界として歴史を共有する中東史や西洋の植民地となったアフリカなどもここへ入れてしまって良かろう。
時間的範囲:余りに最近の話は各当該スレに。それ以前なら地球上が現在の陸地構成に成った以降ならいつでも可。

107とはずがたり:2019/01/06(日) 19:11:48
>>106
アッパー・ミドルの「条件」
階級を考える際に気をつけなければならないのは、ここまで強調したような収入だけで全てが語れないということである。

…小説『ハワーズ・エンド』には、従来的なアッパー・ミドルであるシュレーゲル姉妹と、どうやら植民地における商売で財をなしているウィルコックス家が登場する … ウィルコックス家は桁外れ(おそらく数万ポンド)の収入を得ていると考えられる。

ところが、それでもあくまで、社会的な階級という意味ではシュレーゲル家の方が「上」なのである。それは彼女たちが音楽や文学といった文化資本をもっている(ドイツ系であることがそれを強調する)というだけではなく、彼女たちが「商売」に従事せず、遺産から生じる利子や株の配当で生活する、「金利生活者」であることに由来するのだ。



階級は変化する
ここまでは、階級社会を、絵を描くようにして示すことができるものとして語ってきた。だが、実は、ある時代(この場合は20世紀初頭)の階級社会をいわば輪切りにして図解することは、それはそれで社会を理解することにつながるけれども、決定的に社会を見えなくもする。つまり、前回の終わりに示唆したように、階級社会は変化しつづけるものであり、その変化をとらえる方法を私たちは学ばなければならない。

というのも、階級は歴史的に変化していくのだという当たり前のことを超えて、「変化すること」そのものが近代の階級の重要な構成要件なのである。どういうことだろうか?

イギリスの文学批評家・小説家で、カルチュラル・スタディーズ(文化研究)の始祖であるとされるレイモンド・ウィリアムズに『キーワード辞典』(1976年)という著作がある。これは、社会を客観的に記述するための専門用語集ではなく、社会の中に存在する重要な言葉=キーワードとそれをとりまく社会との関係を論じる著作である。

ある言葉の意味の変化が重要な形で社会の変化と関係している──このウィリアムズの発想は、階級を考える上でも重要だ。「階級(class)」の項目で、ウィリアムズは以下のように述べている。

「『階級』という言葉は、社会的分割を表すより古いさまざまな名称に取って代わるであろう言葉として導入されたのだが、その導入の本質的な歴史は、社会的な地位は単に相続されるものなのではなく、作られるものだ、という意識の増大に関連するものだ」



オーウェルと階級からの疎外
最後に、自らを「ロウワー・アッパー・ミドル」と定義したオーウェルに立ち戻りたい。オーウェルが自分の階級をこのように細かく分類したことには、単なる階級への執着だとか、同時代の階級を図として正確に記述したいという以上の意図があったのではなかろうか。その意図とは、「変化」の表現である。

オーウェルの父はインド勤務の政府役人で、年収500ポンド、アッパー・ミドルとして一家を養うにはぎりぎりの収入であった。『ハワーズ・エンド』で独身女性のマーガレット・シュレーゲルが600ポンドを得ていたことを想起されたい。そのような中、オーウェルはイギリスの「エスタブリッシュメント」の中核ともいうべき、パブリック・スクールのイートン校に奨学生として通う。

そこで、金持ち学生たちに囲まれて一種のスクール・カーストのトラウマ的な経験をしたオーウェルは、アッパー・ミドルの基本的な進路であるオクスフォードまたはケンブリッジ大学に進学するために必要な奨学金を得ることができず、政府の官吏となり、ビルマで警官となる。だがそこで帝国主義の暴力の現実を目にした彼は、職を捨ててパリとロンドンの貧民街に身を投じ、その体験を書く物書きとなったのである。

オーウェルの人生は、ヴィクトリア朝期に隆盛を誇った旧来的なアッパー・ミドルの没落のタイミングにあたっている。オーウェルの家族自体、時代が時代ならもう少し余裕をもってオーウェルに教育をほどこせたかもしれない。だが彼は奨学生となってパブリック・スクールで他の金持ち学生との格差を痛感し、しかも最終的にアッパー・ミドルの道を踏み外していく。

オーウェルが、自分はロウワー・アッパー・ミドルだと言うとき、そこにはそのような経験のすべてが込められている。…

108とはずがたり:2019/01/26(土) 21:51:12
スチャイルド家、200年の栄華に幕-オーストリア最後の土地手放す
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-25/PLWH2Q6VDKHS01
Matthias Wabl
2019年1月26日 4:26 JST
NYセントラルパークの20倍の森林、包装材メーカーに売却
かつてナチスが接収、戦後に返却-分家で2分割し保有していた
興隆と衰亡、戦争を経験したロスチャイルド家の歴史が、200年を経て終わりを迎える。

  フランクフルトを拠点に活動した銀行家、マイヤー・アムシェル・ロートシルト(英語読みでロスチャイルド)は、19世紀初頭に5人の息子を欧州各都市に送った。その1人、ザロモンはウィーンで1815年に事業を開始。ロスチャイルド家は鉄道や製鉄所などへの投資で成功を収め、ハプスブルク帝国で最強の銀行家にのし上がった。

Salomon M. v.Rothschild / Gemlde - Salomon M. v. Rothschild / Painting -
ザロモン・ロートシルト; 1774-1855出所: Rothschild Archive
  ロスチャイルドの分家は約7000ヘクタール(ニューヨーク、セントラルパークの20倍に相当)に及ぶニーダーエスターライヒ州の森を保有する2つの信託を、ウィーンを拠点とする包装材会社プリンツホルン・ホールディングスに売却することで合意したと、匿名の関係者が明らかにした。登記の移転はまだだという。


  これは一族のアルベルト・フォン・ロートシルト男爵が1875年に取得した土地の一部。ナチス・ドイツが1938年にオーストリアを併合した際に接収された。第2次大戦後に一部が返還され、一族の跡取りであるベッティーナ・ルーラム氏が2012年の死去まで住んでいた。死去後に2つの分家が土地を分割したが、いずれも今回、プリンツホルンに売却することにしたという。
  

原題:Rothschilds Sell Last Piece of Austrian Empire After 200 Years(抜粋)

109とはずがたり:2019/08/09(金) 23:41:25
実は先史時代から人種のるつぼ 欧州人のルーツを探る
日経ナショナル ジオグラフィック社
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO47918940Z20C19A7000000/?n_cid=SNSTW001
2019/8/4

110とはずがたり:2019/10/06(日) 20:15:05
謎の吸い口付き土器、哺乳瓶だった ドイツなど欧州で出土
有料記事
https://www.asahi.com/articles/DA3S14199640.html
2019年9月30日16時30分

111とはずがたり:2019/11/12(火) 15:42:17
南北戦争で南部の奴隷所有者達は奴隷制を守る為に自らも武器を取ったのか?
https://togetter.com/li/1408029

112とはずがたり:2019/11/18(月) 14:33:45
これhttp://www014.upp.so-net.ne.jp/van/my_work/report20101029.pdfを読んでて
>筆者は経済史家ドゥ・フリースの「勤勉革命」に注目しています。ドゥ・フリースはプロト工業化論など多様な変化を近世革命と呼べるような一連の地域史的変化として整理した上で勤勉革命をその中心に位置付けています。しかしドゥ・フリース説に対応するような家族史の実証研究はないのが現状です。
という文章に突き当たる。

一寸今興味持ってる事象である。このドゥ・フリースとやら,誰やねんと思って調べてみたら,なんとこの人じゃねーか!!

最初の近代経済―オランダ経済の成功・失敗と持続力1500‐1815
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784815806163

この本持ってるわ。まあさらっとしら目を通してないけど。

で,勤勉革命と云えば勿論速見先生だけど,速見先生の講演に触発されてフリースは提唱したみたい。
しかも岡田さんと親戚とわ,,

Wikiwand
速水融
https://www.wikiwand.com/ja/%E9%80%9F%E6%B0%B4%E8%9E%8D

勤勉革命

西欧の産業革命 (industrial revolution) に対し、速水は日本の江戸時代にも高い経済成長と経済の高度化が見られることを指摘した。西欧の産業革命では、労働資本比率において資本分が増加し、労働が節約される形を取った。すなわち人力を節約するために、たとえば農業では家畜を、工業では動力機関を使用する方向に変化した。一方日本の江戸期、農村における労働力としての家畜の使用は、時代が進むにつれ減っていたことを速水は明らかにした。すなわち労働資本比率において、江戸期の農村では資本比率分が減り、労働比率分、すなわちマンパワーが増加していったのであり、西欧の変化とは逆の動きである。このような変化にも関わらず、江戸期の農業生産は増加して行った。これは前述のように農民がより勤勉に働くようになったために起こった現象であるため、速水はそれを「勤勉革命」(industrious revolution) と名づけた[4]。1986年(昭和61年)に、講演で速水の話を聞いたヤン・ド・フリース (Jan de Vries) は、後にヨーロッパにおいても、産業革命に先立つ勤勉革命があったとしてThe Industrious Revolutionを書いた[5]。ド・フリースの勤勉革命論(Industrious revolution)は、その後、賛否を含む大きな反響を生んでいる。

親族

國學院大学元教授速水敬二の長男。敬二は京都大学哲学科の先輩にあたる哲学者三木清の義兄で、東畑精一の弟。三木の娘永積洋子東京大学名誉教授は従姉妹。融の伯父である東畑も、融同様、文化勲章を受章し学士院会員でもあった。なお東畑の長男・隆介は慶應義塾大学文学部教授であったので、従兄弟同士が慶應義塾大学の教授を務めていたことになる。また、岡田元也イオン社長、岡田克也衆議院議員は従甥。

113とはずがたり:2019/11/18(月) 14:37:37

『社会経済史学会』70-5(2005年1月)
「前近代経済成長の2つのパターン」
斉藤 修
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/13639/2/0100703801.pdf

Discussion Paper
土地希少化と勤勉革命の比較史-経済史上の近世-
大島真理夫(大阪市立大学大学院経済学研究科)
https://core.ac.uk/download/pdf/35260831.pdf

114とはずがたり:2020/09/14(月) 19:53:01
スイスと植民地主義
このコンテンツは 2020/07/14 14:002020/07/14 14:00
David Eugster (文), Corinna Staffe (イラスト)
https://www.swissinfo.ch/jpn/%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%81%A8%E6%A4%8D%E6%B0%91%E5%9C%B0%E4%B8%BB%E7%BE%A9/46026658?utm_content=o&utm_source=twitter&utm_campaign=own-posts&utm_medium=socialflow

115名無しさん:2020/11/20(金) 00:09:42
英ストーンヘンジ付近にトンネル建設 政府が承認、来年着工へ
AFPBB News / 2020年11月16日 21時8分
https://news.infoseek.co.jp/article/afpbb_3316218/

【AFP=時事】英国は、古代遺跡「ストーンヘンジ(Stonehenge)」付近に道路トンネルを建設する計画を承認した。交通渋滞の緩和が目的とされ、考古学者らなどからの強い抗議を押し切る形となった。


 イングランド南西部ウィルトシャー(Wiltshire)にある、5000年前に建てられたとされる新石器時代のこの環状列石は、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されており、英国で大きな人気を誇る観光名所の一つ。昨年は160万人の観光客が訪れた。


 グラント・シャップス(Grant Shapps)運輸相は12日、交通量の多い道路の代替となるトンネルの建設計画を承認。現在の道路はストーンヘンジから165メートル以内の場所を通っており、通行車の運転手は遺跡を見ることができるが、観光客にとっては騒音源となっていた。


 考古学者らや複数のNGOが構成する「ストーンヘンジ連盟(Stonehenge Alliance)」の代表で、作家のトム・ホランド(Tom Holland)氏は、計画の承認は「衝撃的で、恥ずべき決断」だと非難。トンネルは「英国の最も貴重な先史時代の景観に、大量のコンクリートとアスファルトを注入することになる」と指摘している。


 一方で、同遺跡を管理する慈善団体「イングリッシュ・ヘリテージ(English Heritage)」は「歴史的」な判断だとたたえ、騒々しい道路が無くなることで「ストーンヘンジはようやく、周囲に広がる先史時代の景色と再びつながる」とツイッター(Twitter)に投稿した。


 英政府は2017年に、全長約3.2キロとなる予定のこのトンネルの建設計画を最初に承認していた。今回17億ポンド(約2350億円)の予算が割り当てられ、道路管理当局ハイウエーズ・イングランド(Highways England)によれば、来年着工予定だという。

116名無しさん:2021/02/13(土) 08:22:18
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4b6bb40ab55f78e86704964a223d0ea08a0b544
犬ぞりは誤り、観光業が作った間違いだらけの北欧サーミ文化
2/12(金) 18:19配信
ナショナル ジオグラフィック日本版

文=KAREN GARDINER/訳=稲永浩子

117とはずがたり:2021/09/24(金) 21:31:31
フェニキア人が歴史上いかに重要だったか説明しよう
【連載】ビジネスに効く! 世界史最前線(第3回)
2018.8.15(水)
玉木 俊明
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53774

118とはずがたり:2021/09/24(金) 21:32:13
2021/08/10

【クイズ】「プレミア」と「プレミアム」 違いはなに?
https://apprev.smt.docomo.ne.jp/article/006ecc1/?utm_source=twitter&utm_medium=display&utm_campaign=2021_08&twclid=11437081428127141895


日常会話で使ったり、雑誌やポスターなどでよく見かけたりする「プレミア」と「プレミアム」という言葉。さて、この2つの違いはなんでしょう?


【問題】「プレミア」と「プレミアム」 違いはなに?

【答】 A:意味が違う
同じ言葉と思って使っていたという人も多いようですが、実はそもそもの意味が違います。「プレミアム(premium)」は、上位の、高級なという意味があり一般的なものより高価なものを指すときに使います。一方、「プレミア(premier)」は最初の、首位のという意味があり、多くは「希少価値」という表現で使われています。


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