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各種イノベーション・新発明・新技術など

1とはずがたり:2006/11/06(月) 22:31:36
真面目な開発から怪しげな発明迄何でも。但し対象の産業スレ等がある場合はそちらに。

38とはずがたり:2008/12/10(水) 17:45:30
<特集>ノーベル賞と日本の歩み 伝統の物理・化学 00年以降、受賞者相次ぐ
毎日新聞2008年12月10日(水)13:00
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20081210ddm010040099000c.html?C=S
 ◇地道な研究が開花
 ノーベル賞授賞式が10日(日本時間11日)、スウェーデンのストックホルムで行われる。今年は日本人3氏と南部陽一郎氏=米国籍=が選ばれるという快挙を達成した。日本人受賞者は8番目に多い15人となった。特に2000年以降の受賞が相次ぎ、これまでの地道な研究活動が世界に評価されつつある。過去の受賞者の歩みと今年の受賞決定者の成果を紹介する。【河内敏康】

 ノーベル賞には、物理学、化学、医学生理学、文学、平和、経済学の6部門ある。1901年に始まって以来(経済学は69年から)、800を超える人や機関が受賞した。最も多いのが米国の302人・団体で、次いで英国、ドイツ、フランスが続く。日本の受賞者の内訳は物理学6人、化学5人、医学生理学1人、文学2人、平和1人の計15人。このうち、00年以降が7人と集中している。経済学での受賞者はまだいない。
     ◇
 ◇湯川秀樹氏
 49年物理学賞。日本で最初にノーベル賞を受賞した。原子の中心にある原子核を構成する粒子に陽子と中性子があるが、これらの粒子の間に働いてお互いを結びつける「中間子」と呼ばれる粒子があることを予言した業績が評価された。

 ◇朝永振一郎氏
 65年物理学賞。湯川氏と京都大の同級生。素粒子の世界を記述する理論の基礎研究での貢献が認められた。

 ◇江崎玲於奈氏
 73年物理学賞。量子効果を応用した半導体作製が評価されて選ばれた。カメラの記憶媒体であるフラッシュメモリーなどに応用されている。

 ◇小柴昌俊氏
 02年物理学賞。岐阜県の鉱山跡地に設置した観測施設「カミオカンデ」を使い、宇宙からやって来る素粒子ニュートリノをとらえた。天文学の新しい分野を開拓した成果が認められた。

 ◇福井謙一氏
 81年化学賞。量子力学を使った電子の軌道理論と化学の反応性とを結びつけた功績が評価された。

 ◇白川英樹氏
 00年化学賞。電気を通すプラスチックを発見した。携帯電話の電池に使われている。

 ◇野依良治氏
 01年化学賞。左手と右手の関係にある分子を作り分ける手法を開発。香料や安全な薬剤を生産する道が開かれた。

 ◇田中耕一氏
 02年化学賞。たんぱく質の質量分析の技術開発に貢献した。たんぱく質の特徴を調べるのは医薬品の開発などに不可欠で生命科学の発展に貢献している。田中氏は博士号を持たない企業研究者としても注目された。

 ◇利根川進氏
 87年医学生理学賞。人の免疫に関係する多様な抗体が生じる仕組みを遺伝子レベルで解明した。
     ◇

39とはずがたり:2008/12/10(水) 17:45:43

 自然科学分野以外でも日本人は活躍している。

 ◇川端康成氏
 68年文学賞。「伊豆の踊子」や「雪国」など。繊細で叙情豊かな表現が高く評価された。

 ◇大江健三郎氏
 94年文学賞。現代人の苦悩を見事に描いた作品が評価された。代表的な作品に芥川賞受賞作「飼育」や「沖縄ノート」などがある。

 ◇佐藤栄作氏
 74年平和賞。元首相。「非核三原則」を提唱した。

     ◇
 候補に推薦されながら受賞できなかった日本人研究者もいる。

 ノーベル財団の公開資料によると、北里柴三郎氏が破傷風菌の純粋培養成功で最終選考に残った。うさぎの耳にコールタールを塗って、人工的にがんを発生させた山極勝三郎氏も候補に4度推薦された。

 ◆素粒子の性質を解明

 ◇南部陽一郎氏 08年物理学賞
 ものになぜ質量があるのか。根源的な問いの答えとなったのが、南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(87)=米国籍=の「自発的対称性の破れ」という理論だった。

 自発的対称性の破れとは聞き慣れない言葉だが、南部氏は我々の身の回りで起こる現象を引き合いに出して説明している。

 円卓に沿って大勢の客が座っていたとする。それぞれの客の左手前方と右手前方にナプキンが置かれている。この時点で、左右のどちらも自分のものであり、自分のものでないのかもしれない。ナプキンは左右対称に置かれており、対称性が保たれていると考えられる。ところが、ある客の1人が左右どちらかのナプキンを取った瞬間、他の客も自然とそれにならわなければならなくなる。これを、ナプキンの対称性が壊れたと考えるのだ。

 この現象を素粒子の世界に応用した。宇宙誕生直後、素粒子に質量がなかったが、宇宙の膨張と共に素粒子の回転に関係する対称性が壊れ、質量が生じるとの論理を展開した。これが基礎となり、英研究者が質量の源となるヒッグス粒子の存在を提唱することにつながった。

 このほか、南部氏は素粒子クォークの間に働く力を説明する「量子色力学」と呼ばれる理論の原形や、素粒子は点でなく、ひもと考える「超弦理論」の原形も提唱。斬新な理論に実証が追いつかず、04年の受賞者発表で、ノーベル財団が「ナンブは(登場するのが)早すぎた」と異例の論評をした。だが、他の研究者の追随を許さない先見性は無視できず、今年花開いた。

 ◇益川敏英氏/小林誠氏 08年物理学賞
 世界に物質がなぜ存在するのかという謎に迫ったのが、小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授(64)と益川敏英・京都産業大教授(68)だ。物理学の世界では、「粒子」と、その反対の電気を持つ「反粒子」が存在することが知られている。ところが、現実の世界は粒子からできた物質で成り立っている。これは「CP対称性の破れ」という現象で説明できる。両氏は73年、基本粒子クォークが少なくとも6種類あれば破れが起こると予言した。

 CPとは何か。Cは粒子の電荷を変える操作、Pは粒子を鏡で写したように反転させる操作を指す。大ざっぱに言えば、CPは粒子を反粒子に変える操作だが、CPの対称性が壊れるとは、粒子と反粒子が対等ではないということだ。

 小林、益川両氏が予言した73年当時、発見されていたクォークはわずかに3種類しかなかった。その後、未知のクォークが相次いで発見された。最後の6番目のクォークも95年に見つかり、先見性の高さを証明した。

 一方、粒子と反粒子との性質の違いを実証する実験についても日本の研究チームが大いに活躍した。茨城県つくば市にある大型の粒子加速器を使った実験で、素粒子の一種であるB中間子とその反粒子の壊れ方に違いがあることが01年に確かめられた。小林・益川理論の提唱から約30年の歳月を経ての実証だった。

40とはずがたり:2008/12/10(水) 17:46:04
>>38-40
 ◆光るたんぱく質発見

 ◇下村脩氏 08年化学賞
 オワンクラゲがなぜ光るのか。素朴な疑問を突き詰めたのが米ウッズホール海洋生物学研究所の下村脩・元上席研究員(80)だ。その起源が「緑色を発する蛍光たんぱく質(GFP)」にあることを発見した。後の生命科学に大きく貢献した。

 クラゲをはじめ光る生き物は多数存在する。下村氏は米プリンストン大研究員のとき、家族らと一緒に約5000キロ離れた米西海岸を毎年のように訪れた。採集したオワンクラゲは数十万匹に及ぶ。その中からイクオリンという発光たんぱく質を62年に見つけた。イクオリンは海水のカルシウムと反応して青色に光るが、これを緑色に変える働きを持ったのがGFPだ。下村氏はGFPの発見だけでなく、分離と精製にも成功した。

 GFPが注目されたのは、光を当てるだけで発光するためだ。それまでの研究で生物が光るには、発光する物質の他に、光るのを手助けする酵素などが必要で、応用面に限界があった。

 90年代に入って、米国の研究者らがGFPの遺伝子の特定と複製に成功した。調べたい遺伝子とGFPを結びつけ、生きた細胞に入れれば、遺伝子が働いている時間や場所を容易に追跡できるようになった。がんの転移やアルツハイマー病による神経細胞の異常の可視化など、医学や生命科学で不可欠な標識技術になっている。
………………………………………………………………………………………………………
 ◆国別受賞者数(1901〜2008年)◆
 (医=医学生理学、物=物理学、化=化学、経=経済学、文=文学、平=平和の各賞)
国名       合計  医  物  化  経  文  平
米国      302 90 80 57 41 10 24
英国      106 28 21 26  8 11 12
ドイツ      80 16 24 28  1  7  4
フランス     54  9 12  8  1 15  9
スウェーデン   30  8  4  4  2  7  5
スイス      27  6  3  6  0  2 10
旧ソ連      19  2 10  1  1  3  2
日本       15  1  6  5  0  2  1
オランダ     15  2  8  3  1  0  1
イタリア     14  3  3  1  0  6  1
デンマーク    13  5  3  1  0  3  1
カナダ      11  2  2  4  1  0  2
オーストリア   11  4  3  1  0  1  2
ベルギー     10  4  0  1  0  1  4
ノルウェー     9  0  0  1  3  3  2
イスラエル     8  0  0  2  2  1  3
南アフリカ     7  1  0  0  0  2  4
スペイン      6  1  0  0  0  5  0
オーストラリア   6  5  0  0  0  1  0
アイルランド    5  0  1  0  0  3  1
アルゼンチン    5  2  0  1  0  0  2
インド       4  0  1  0  1  1  1
ポーランド     4  0  0  0  0  3  1
その他      55  3  3  4  0 18 27
 (文部科学省調べ、受賞者の国名は国籍による、08年物理学賞受賞の南部陽一郎氏は米国籍のため米国に計上)


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