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人口問題・少子化・家族の経済学

1とはずがたり:2006/05/24(水) 08:37:24
深刻な少子高齢化・都市人口の変遷・女性の社会進出を巡る話題など

リンク
http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/pop.html

963とはずがたり:2015/01/26(月) 17:32:44
なんで認可保育所を増やすのはむずかしても待機児童園は設置できたんだ??
>コストの問題は大きく横たわる。120人定員規模の認可保育園を1園増設するには約1億5000万円がかかり、ランニングコストは年間1億円と言われている。少子化時代のいま、そこまでの予算を手当てするのは困難だ。
>低予算にもかかわらず、保育難民を解消している全国でもユニークな施設が静岡市にあった。
>2010年に開設された、その名も「待機児童園おひさま」(静岡市駿河区登呂)。待機児童の8割以上を占める0〜2歳の児童だけを預かる認可外の施設。だが、静岡市が運営する公立の保育施設でもある。面積基準や職員配置、保育料は認可保育所と同じ。保育士もすべて静岡市の公立保育園の保育士だ。

>建物は軽量鉄骨の平屋建てで南向き。床面積は550平方メートル。…建築にかかった費用は備品を含めて9000万円弱と、普通の認可保育所よりはかなり安い。
面積基準や職員配置を認可保育所と併せてなんで建築に掛かった費用がやすくできるのだ??

この文章での2年後はこの4月に迫っている。
>2年後から「子ども・子育て支援新制度」がスタートする

待機児童を救え! 問題提起キャンペーン(最終回)
低予算で保育難民解消
「静岡市」に学べ
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2676
文 猪熊 弘子 (ジャーナリスト)
2013.06.07 18:00

2年後に始まる新制度をどれほどの保護者が把握しているだろうか。それは“夢の抜本改革”などではなく、保育をビジネス化する危険な施策なのだ。一方、低予算ながら待機児童問題に柔軟に切り込んだ地方の試みがある。日本の保育の未来を占う「問題連載」最終回!

 2年後から「子ども・子育て支援新制度」がスタートするのをご存知だろうか。認可保育所、認可外保育所のほか、認定こども園や一部の幼稚園などの利用方法が大きく変わるのだ。

 子どもがすでに保育所に入っているからといって安心はできない。いま子どもが受けている保育内容を、その後も同じ費用で受けられるかどうか、じつは全くわからないのである。

 すべては民主党政権下の2012年8月10日、「子ども・子育て支援法」など「子ども子育て関連3法」の可決・成立にさかのぼる。「社会保障と税の一体改革」の柱の1つで、消費税の増税分から7000億円を子育て分野に回すという施策。このうち約4000億円は施設整備の促進など保育の「量」の拡大を図るため、約3000億円は職員の処遇改善など保育の「質」の向上を図るためとされている。

 そして内閣府では現在、この新制度を大々的にアピール中だ。新制度では幼保連携型の認定こども園を増やし、「保育園は厚労省、幼稚園は文科省」という二重行政を解消、保育の受け皿拡大のため小規模保育や保育ママなどの補助制度も新設する――といった広報が盛んに行われているのだ。

 だが実態は、“夢のような抜本的改革”などでは決してない。新制度は、親の働く時間によって保育を線引きする、子どもに優しくないシステムなのである。自公民の3党合意で成立したものの、その後、自民党を始め危惧する議員の声で「附帯決議」がついた。現在も多くの保育園、幼稚園の関係者がその行く末を不安視している。

 一体なにが変わるのか。介護保険制度に詳しい、鹿児島大学法科大学院の伊藤周平教授が解説する。

まるで介護保険のような制度に

「新制度は介護保険制度とよく似た利用方法です。介護では自治体が要介護度を認定し、それに応じて、サービスの利用に対する給付額の上限が定められる。同様に新制度では、子どもを預けたいと思ったら、親はまず自治体に申請して『保育の必要度』の認定を受けなければなりません。それに対し、自治体は『認定証』などを発行。その上で保育園を希望するなら自治体に、その他の施設なら直接その施設に申し込むことになる。手続きは煩雑になることが予想されます」

964とはずがたり:2015/01/26(月) 17:33:18

 詳細はいまだ決まっていないが、この“要保育度認定”の判定基準としては、親がフルタイム勤務を前提にした「長時間」で働いている場合と、パートやアルバイト勤務を想定した「短時間」勤務の場合の2種類が想定されている。

「世帯ごとに認定された『保育度』に応じたサービスを利用するためのお金が、保護者に給付される形になります。

 新制度のスタートは2015年4月に迫っていますが、現在、保育園にお子さんを預けている方も、この法律が導入された時には、もう一度『認定』をやり直すことになります。

 おそらく問題になるのは、夫婦で働く時間が違う場合、短いほうに設定される可能性が高いこと。現在は子どもの福祉の観点から8時間以上の保育が認められていますが、新制度になれば親の働く時間によって預けられる時間が変わってくる。今と同じ時間の保育を受けたければ“自己負担”になる可能性もあるのです」(同前)

 保育制度に詳しい元帝京大学教授の村山祐一氏は、新制度導入には懐疑的だ。

「育児休暇中の親や学生で親となった人、また、自営業の人などを、どのような基準で区別し認定するのでしょうか。『すべての子どもによい保育や教育を』というのが、新制度導入の大義名分でしたが、結局、親の働き方の違いによって子どもたちが受ける保育が違ってくるのはおかしい」

 さらに問題視されているのが、この新制度の根底にある「民間資本の参入拡大」という発想なのである。

 新制度の設計にあたり、この議論をリードしたのは前政権時代の内閣府「規制改革会議」の専門委員(保育分野担当)だった学習院大学経済学部の鈴木亘教授。鈴木氏は「公務員保育士の給与が高すぎる」「社会福祉法人が企業を排除して保育の自由競争の機会を奪っている」などの理由で待機児童が解消できないと規制緩和を訴え続けてきた。

 鈴木氏はすでに同委員ではないが、4月の規制改革会議に、「待機児童対策と規制緩和」という資料を提出。そこでも「認可保育所の高コスト構造」を指摘し、保育の「価格自由化、参入自由化が本筋」としている。民間資本の参入こそが、待機児童問題の解決には必要だという氏の持論である。

 鈴木氏に話を聞いた。
「保育の規制改革をすることこそ実質的な待機児童解消への道。例えば文京区や世田谷区など、待機児童がたくさんいる自治体が、国で決めた保育室面積の最低基準に“独自の上乗せ”をして基準を作っているのはおかしい。広い保育室で子供を遊ばせたければ、それなりの対価を払いなさいということです。でも現状の日本ではその選択肢がなく、対価を支払いたくても支払えない。米国などでは優良な保育環境には、みな対価を払っているのです」

親のお金次第で保育に格差が

 だが、鈴木氏の意見に前出の村山氏は真っ向から反論する。
「現在の保育室面積の最低基準は、戦後の貧しい時期に決められたもので、ギリギリの最低線です。こんな豊かな時代に引き上げられない方がおかしいでしょう。子どもが遊んだり、食事をしたり、寝るのを同じ部屋でしているのは先進国では他にありません。国の最低基準では、0〜1歳児の保育室は3.3平方メートルですが、日本女子大住居学科の定行まり子教授らの研究では『必要な面積は4.11平方メートル』という報告も出ています。

 鈴木氏が言っているのは、結局お金のことばかり。親のお金次第で受ける保育に格差がつくべきではない。また、新制度では保護者の就労時間が『長時間』か『短時間』かによって保育時間が変わります。子供の生活時間が分断されて良いはずがありません。保育の必要性は子供自身の権利なのです」

965とはずがたり:2015/01/26(月) 17:33:47

 定行氏らの研究について、鈴木氏にも見解を聞いたが、「もっと狭い面積でも足りるという研究もある」とのこと。

 しかし、数多くの保育現場を取材してきた筆者からすれば、保育を“商品”として考えるのは、あまりに危険だと言わざるを得ない。本連載第1回で述べたとおり、現在も劣悪な保育環境におかれた児童が、痛ましい事故により命を落としている現実がある。保育の「質」の差は、子どもの「命」の問題に直結するということを忘れてはならない。

 待機児童問題を解決するためには、認可保育所の増設こそが王道である、というのが筆者の意見である。

 だが、鈴木氏が指摘するように、コストの問題は大きく横たわる。120人定員規模の認可保育園を1園増設するには約1億5000万円がかかり、ランニングコストは年間1億円と言われている。少子化時代のいま、そこまでの予算を手当てするのは困難だ。

 そんな中、低予算にもかかわらず、保育難民を解消している全国でもユニークな施設が静岡市にあった。

 2010年に開設された、その名も「待機児童園おひさま」(静岡市駿河区登呂)。待機児童の8割以上を占める0〜2歳の児童だけを預かる認可外の施設。だが、静岡市が運営する公立の保育施設でもある。面積基準や職員配置、保育料は認可保育所と同じ。保育士もすべて静岡市の公立保育園の保育士だ。

 静岡駅の南口から車で約10分ほど。まっすぐ進めば登呂遺跡に通じるという海まで平坦に続く道をひたすら進む。駿河区役所のすぐ南側、子育て支援センターや市立保育所、老人施設や市営住宅などが連なる、市有地の一角に「おひさま」はあった。

 建物は軽量鉄骨の平屋建てで南向き。床面積は550平方メートル。入口の引き戸をあけて中に入ると、建物の奥まで廊下が続いている。廊下の左側には給食室があり、その奥に2歳児の部屋が2部屋。廊下の右側には手前から0歳児の部屋、1歳児の部屋がそれぞれ2つずつ配置されている。建築にかかった費用は備品を含めて9000万円弱と、普通の認可保育所よりはかなり安い。

 保育室は全部で6つあるが、このとき使われていたのは、0歳児用の2部屋だけだった。

都心部では夢のような“保育密度”

 お昼寝の後、保育士が声をかけながら、丁寧に子ども達を着替えさせ、全員の熱をはかっている。

 保育室の広さは約20畳。部屋の床は転んでもケガの少ないコルク材を使用しているという。

夢のような「待機児童園」

 一般的に4月には子どもたちが慣れないため、保育園は泣き声に包まれている事が多い。ところが、園児と同じくらいの人数の保育士がいるせいか、園児はとても落ち着いていて、園の中もとても静かだ。

 このゆったりとした保育環境は、都市部の認可外保育所と比較すると“夢のようだ”といえる。待機児童という言葉から受ける悲惨なイメージは、ここには全くない。

「当初の計画では、0〜2歳をあわせて72人が定員でした。しかし、蓋を開けてみたら、0〜1歳児が多いことがわかった。そこで、年齢ごとに線引きするのではなく、人数の多い0〜1歳児のために6部屋のうち、4部屋を使って見るようにしたのです。

 多い時には、0〜2歳のお子さんを60人以上お預かりしたこともありましたが…これだけ専門的に乳児と接することができるのは、保育士として重要な経験。とても勉強になります」(前出・副園長)

966とはずがたり:2015/01/26(月) 17:34:35
>>963-966
広々とした給食室
 アレルギー対応も完備している。…
 保育室の中は、食事用のスペースが区切られていて、小さな椅子とテーブルがセットされている。子どもたちは自分の席に座り、おやつを食べはじめた。子ども3人に1人以上の数の保育士がついている。…

保育士の人数は十分
「…ここでずっと保育して欲しいという声もいただきます」(前出・副園長)
 しかし、それはできない決まりだ。この施設では待機児童だけを預かっている。つまり、全員が認可保育所への入所を希望したにもかかわらず入れなかった児童である。そのため、希望している先に空きが出来た場合には、必ずそちらに入所しなければならない。

「保育士の数は、待機児童の人数に合わせて柔軟に増減します…」(同前)

 人材的には公立保育所の保育士がいる。こうした公的なバックアップがあるからこそ、この施設は成立しているといえる。

 年度替わりを待たずに入れるという緊急性にも対応している。通常の認可保育所は、主に年度替わりに子供の入所を受け付けるが、現実には、親は育児休暇を年度替わりから取得するわけではなく、年度途中に職場復帰を強いられる場合が多い。だが、年度途中で子どもを預けられる保育園がなく、待機児童は年度末に向かってどんどん増えていくのである。

公的なものだから命を預かれる

「待機児童はやはり秋から増えてきます。秋以降に生まれた子どもの場合、育休明けの預け先が確保できず、泣く泣く年度替わりの3月末まで育児休暇を延ばした友人も。延ばせない人は仕事を辞めざるを得なくなる…」(元保育園園児の保護者)

 こうした問題は当然、静岡市でも起きていた。大都市の中では待機児童は少ない方だったが、就学前人口は減っており、認可保育所を増やす政策は難しかった。そこで考案されたのが「待機児童園」だったのだ。

 2011年に当選した静岡市・田辺信宏市長はマニフェストに「保育所の待機児童を『ゼロ』にします」と掲げていたが、今年10月には清水区に、2014年度までには葵区にも待機児童園を新設する予定だ。

 こうした自治体の自助努力は親たちには心強いばかり。「待機児童がゼロになるかもしれない」と報道されている横浜市でも、事態が大きく動いたのは林文子市長が当選してからである。東京都町田市でも、石阪丈一市長の「待機児童解消」の公約に基づき、2009年から「20年限定認可保育所」という期間限定の認可保育所を新設。1000人以上の定員を増やした。

 こうした待機児童を解決に導こうとする自治体の姿勢は、首長の旗振りひとつで大きく変わるといえる。

 前出の村山氏が話す。
「保育は“公的なもの”でなければ、子どもたちの命を安心して預かれませんし、守ることはできません」

 安倍政権が子育て問題に積極的であることは素晴らしい(←?)。だが、2年後に控えた新制度導入には大きな不安が残る。子育て行政を商業主義に乗せてはならない。子育てこそ国づくりの根幹である。慎重な舵取りを求めたい。


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