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商業・流通
3529
:
とはずがたり
:2017/09/10(日) 22:09:11
金融が絶好調だから商業では赤字出してもいいというアマゾンと似た様な戦略かと思ってたけど金融は別会社なのか。
イオン、その知られざる危機的状況…主力スーパー事業、利益額95%減の深刻さ
https://news.goo.ne.jp/article/bizjournal/business/bizjournal-bj-36975
09月09日 06:50Business Journal
2016年度と17年度は、好決算の企業が相次ぎました。その一方で、凋落の感じられる会社もあります。そんな会社のひとつが、今回紹介するイオンです。まずは、イオンの過去5年間の業績の推移をみてみましょう。
イオンは5年前と比較して、営業収益が5兆6853億円から8兆2101億円へと44パーセント成長させたのに対し、経常利益は2125億円から1873億円へと12パーセント減らしています。さらに目を見張るのは、当期純利益です。これが、5年前は745億円あったのに対し、直前期では112億円にまで縮んでしまっています。
●気になる総合スーパー(GMS)の凋落
その最大の理由は、イオンの主力事業である総合スーパー(GMS)の業績悪化です。イオンは下記の事業を営んでいます。
GMS事業:総合スーパー
SM・DS事業:スーパーマーケット、ディスカウントストア
小型店事業:コンビニエンスストア、小型スーパーマーケット、弁当惣菜 専門店
ドラッグ・ファーマシー事業:ドラッグストア、調剤薬局
総合金融事業:クレジットカード事業、フィービジネス、銀行業
ディベロッパー事業:ショッピングセンターの開発及び賃貸
サービス・専門店事業:総合ファシリティマネジメントサービス業、アミューズメント、外食、ファミリーカジュアルファッション、婦人服を販売する専門店
国際事業:アセアン地区及び中国における小売事業
その他事業:デジタル等
これらの事業種類ごとの業績を5年前と比較して示すと、下記のようになります。
これをみてもわかるように、かつてイオンは、売上高の最も大きなGMSで556億円の利益を稼いでいました。ところが、その5年後の17年2月期には、GMSの利益が24億円にまで縮小しているのです。
ここで、注意を要することは、イオンのGMSは売上高を2兆6144億円から3兆122億円にまで伸ばしていることです。つまり、この5年間で売上高を15パーセント伸ばしたにもかかわらず、利益額が95パーセントも縮んでしまっているのです。
●「総合金融」は大きく業績を向上
その一方、総合金融の利益額は220億円から619億円となっており、大幅に業績を伸ばしています。つまり、この5年のうちGMSでは大幅に利益を減らした一方で、総合金融では大幅に利益を増やしたということです。
ここで問題になるのは、総合金融におけるイオンの出資比率です。総合金融における中核となっているのは、イオンフィナンシャルサービスという会社ですが、この会社にはイオンは100パーセント出資しているのではなく、半分程度しか出資していません。ということは、イオンフィナンシャルの稼いだ利益のうち、半分しかイオンに帰属されないということです。
そのため、企業集団全体の業績を示す連結損益計算書では、いったんすべての利益を合算するような表示をしつつも、最終的に子会社の利益のうち、親会社に帰属しない部分を「少数株主利益」という項目で削除する計算手続きが行われています。
つまり、イオングループでは業績が落ち込んだ会社の多くが100パーセント出資であったのに対し、業績を伸ばした会社の多くが半分程度の出資だということです。業績を伸ばしたグループ会社の利益が丸々イオンに帰属するのではなく、その半分しか帰属しません。そのかわり、業績を落とした事業のロスなどは、丸々イオンに帰属してしまうのです。その結果、イオンの当期純利益が5年前は745億円もあったのに、直前期には112億円まで大幅にダウンしてしまったのです。
筆者は、このデータをみて「これは、きつい」と嘆息せざるを得ませんでした。イオンはGMSで3兆円を超える売上を上げながら、その事業の営業利益がたったの24億円程度になっていたということですが、これは巨大なビジネスを営みながらも、ほとんど利益を獲得できていないことを意味します。これを立て直せないと、将来はエライことになってしまうのです。
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