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商業・流通

3432とはずがたり:2017/05/29(月) 11:32:39

 米国のスーパーマーケット業界といえば、2014年以降に18社が倒産に追い込まれているほど厳しい状況にある。さらに最近では、Amazonもビジネスに参入するなど、いまだかつてないほどに競争が激化している。

 現在のところ、アルディの米国におけるマーケットシェアは、わずか1.5%ほどしかなく、業界トップで、22%ものマーケットシェアを誇るウォルマートにはまだ遠く及ばない。だが業界の分析では、アルディは年率15%で急成長中であり、そのポテンシャルは高いと見られている。

●世界で拡大を続ける秘けつ

 英国や米国で存在感を増しているアルディだが、国内のみならず世界でも拡大を続ける成功の秘けつは、同社がユニークなビジネスモデルを採用していることがある。

 まず、1つ目の特徴は、アルディの店舗は競合他社と比べて、規模が非常に小さいことだ。売り場面積が小さいので、当然のことだが、店舗で取り扱える商品にも制限が出てくる。そのため、アルディでは、日常生活に欠かせないベーシックな商品しか取り扱っていないのだ。

 また、個々の商品に関しても、サイズが1種類のみだったり、取り扱うブランドが少ないなど、あえて選択肢を絞っている。…
効率よく買い物をしたい消費者には、無駄に広い店舗をぐるぐる回って商品を探す必要がないので、時短になると好評だ。

 2つ目の特徴として、従業員の無駄な手間を省いて、サービスの向上を図っている点が挙げられる。例えば、店舗内の商品ディスプレイだ。一般的なスーパーでは、棚に商品を陳列しているため、従業員がこまめに商品をストックし、きれいに並べる必要がある。

 しかし、アルディでは、商品が届けられた段ボール箱などをそのまま陳列に利用するため、簡単に積み重ねられ、従業員の作業時間やコストの上でも効率が良くなっている。

 さらに、野菜や果物などは、一般的なスーパーのようにバラ売りをしていない。袋入りで販売しているので、レジでいちいち測って値段を入力する手間がいらない。袋に貼られたバーコードをスキャンするだけなので、レジ待ちの時間も短縮できる。

 ほかにも、買い物用のショッピングカートが、コイン式になっているのも通常のスーパーとは違う点だ。コインを差し込んでピンを抜き、使用後はまたピンを戻すことでコインが返却され、実質無料で利用できるというシステムだ。

 これも戦略である。利用者が決められた場所にカートを返却することで、欧米のスパーマーケットにありがちな、駐車場に散乱したカートを回収するといった、従業員の作業をなくすことに成功している。

●アルディの最大の特徴

 ただ何と言っても、最大の特徴は価格が安いことだ。これは同社の伝統というべきもので、母親から店を引き継いだ当初から、自分たちを「世界初のディスカウントストア」と主張していたくらい、価格の安さにはこだわりがある。…

 価格を下げられる理由は、店舗内で取り扱う商品の大半が、アルディのプライベート(自社)ブランドだからだ。約90%の商品がプライベートブランド商品のため、低価格を維持することができるというわけだ(ちなみに、ウォルマートではさまざまなブランドを取り扱っているため、プライベートブランドの割合は30%ほど)。

 また、競合店の特売に対抗して、価格を臨機応変に変更することもある。低価格をウリにしているため、消費者からのその期待を裏切らないように対応している。

 このような企業努力により、アルディの商品価格は競合他社と比べると、20%以上も安くなっている。さらに、クーポンや会員制ポイントカードなどを使用しなくても、いつでも安いというシンプルさが支持されている。

 とはいえ、プライベートブランド商品が9割も占めているスーパーマーケットというのは、少し想像しにくいかもしれない。価格重視だとはいえ、自社の製品ばかりで、実際に消費者をひきつけることができるのだろうか。


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