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商業・流通

2800とはずがたり:2015/08/19(水) 12:57:33
>>2799-2800
回転率の速さから利益率を高めているニトリ

続いて、ニトリの平成27年2月期 第3四半期決算(2014年2〜11月)を見ていきましょう。大塚家具は本決算でしたが、こちらは9カ月間の業績という点に注意してください。

損益計算書(6ページ参照)によると、売上高は前の期より9.5%増の3104億円。売上原価、販管費ともに微増し、営業利益は12.9%増の525億円となりました。かなり好調だと言えます。営業赤字の大塚家具とはかなり収益力に差が出ています。

なぜ、大塚家具が業績を落としている一方で、ニトリは伸びているのでしょうか。その理由は、「商品の回転率の差」からも読み取れます。

ニトリの売上原価率(売上原価÷売上高)は、47.8%。大塚家具は、44.9%(注:商品売上原価と商品売上高の金額を採用)。若干ニトリの方が高いですが、ほぼ同水準です。つまり、売上総利益率(粗利率)はさほど変わりません。

その上で、商品の回転率を計算してみましょう。大塚家具の場合、貸借対照表から棚卸資産にあたる「商品」を見ますと、150億円計上されています。在庫です。1カ月あたりにかかる商品売上原価は約20億円になりますから、およそ7.5カ月分の在庫を持っているということです。

一方、同じようにニトリの方も計算しますと、棚卸資産(商品及び製品+仕掛品+原材料及び貯蔵品)は393億円、1カ月あたりの売上原価は165億円ですから、2.4カ月分の在庫しか持っていません。在庫の回転率に大きな差があることが分かりますね。

ニトリの方が、大塚家具よりもずっと資金負担が少なく、回転率もよい経営をしていると言えるのです。

家具という商品は、一般的には「原価の2倍で売る」と言われています。家具は在庫を持つ時間が長い上、広い保管スペースも必要になりますから、2倍くらいの粗利をとらなければ利益を確保できないのです。

逆に考えますと、大きな粗利をとって値付けをしていますから、回転を速めれば、かなり儲かるのです。その点、ニトリはリーズナブルな価格なので、大塚家具と比べて回転がだいぶ違います。これが業績の差となって現れているのです。

最後に、ニトリの安全性を調べてみましょう。貸借対照表(4〜5ページ)から自己資本比率を計算しますと、76.7%。流動比率は173%ですから、こちらもかなり高い水準です。

「負債の部」を見ると、短期借入金と長期借入金あわせて約100億円の有利子負債を抱えていますが、安全性には全く問題のない借入れ規模です。

現預金は239億円持っており、これは月商の約0.7カ月分にあたります。あまり高い水準ではありませんが、店舗の開発に積極的に投資していること、在庫の回転が速いこと、日銭が入ってくる商売ということを考えると、この程度の現預金でも十分回ります。

社長解任騒動は、父娘の確執が表面化しただけ?

大塚家具のビジネスモデルは、今も90年代と変わっていません。他社よりワンランク上の家具店、という位置づけです。これが、勝久会長が進めてきたスタイルです。

一方、久美子社長は、「もうそんなビジネスモデルでは古い。」と言い始めました。確かに業績の推移を見ていると、ビジネスモデルが古くなりつつあることは否定できない事実と言えるでしょう。

ただ、それが社長解任騒動にまで発展するというのは、理解しがたい話です。経営方針の違いによって、社長の解任を株主総会で問うというのは、いかがなものでしょうか。

父と娘、どちらの経営方針が正しいかは誰にも判断できません。ならば、大塚家具は全国に16店舗も展開しているわけですから、先にも述べたように、一部の店舗で、社長が考えるやり方を試験的に行えばよいだけの話です。

ここからはあくまでも私の推測ですが、元々、違うところで親子の確執があったのではないでしょうか。それが経営という場で表面化してしまったというのが実状なのではないかと思います。…


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