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商業・流通

142やおよろず:2007/08/29(水) 04:01:04
P54〜P61  大阪2011年問題

 2011年、大阪・梅田に三越が再進出する。
 また、既存各社が大規模な増床に動き、2011年には、売り場面積が1.5倍になる。
 大阪は、オーバーストアの状態を迎えることになる。

 【梅田】
 梅田には、大丸・阪急・阪神の旗艦店が集中している。
 そして三越が進出する。
 三越の進出場所は、JRの再開発案件である梅田駅北口であり、好立地である。 

 そして、各社がそれぞれ増床を図っている。
 長方形の形状だった大丸は、正方形に近い形の売り場になり、大丸得意の売り場マニュアルが導入しやすくなる。
 阪急は4割という大幅増床により、松坂屋本店に匹敵する現在水準で日本最大規模の店舗になる。
 しかしながら、近鉄が阪急以上の売り場拡大計画を実行するため、日本一にはならない。
 地域二番店の阪神が、この阪急と統合する。
 有力ブランドは、地域1番店・2番店を優先する。
 この圧迫が、大丸を松坂屋との統合に走らせた。
 また、阪神もビルの立替により増床を図る計画を持っている。

 大丸・三越・阪急・阪神で12万5千㎡もの売り場が新たに誕生する。
 これは、大型百貨店2つ分に相当する。
 しかし、梅田エリアは、競争激化の危機感よりも相乗効果による集客力向上への期待感の方が大きい。
 各店舗が特徴ある街づくりをすることにより、梅田地区から客が流出しないことになる。

 【心斎橋・難波】
 梅田エリアの大規模開発への危機感を、ミナミの関係者は強く抱いている。
 ミナミには、心斎橋そごう、大丸心斎橋店、難波の高島屋大阪店がある。
 
 このうち、大規模開発計画を持っているのは、高島屋だけである。
 「なんばパークス」は南海電鉄と高島屋が共同で再開発したものであり、07年4月に前面オープンした。
 高島屋大阪店との相乗効果を狙ったものである。
 そごうは、00年の破綻の際に、一旦閉店していた。
 しかしながら、大消費地の大阪に店舗がなければ再建計画が成り立たないとして、05年に再開業した。
 
 ミナミは、梅田に比べ、ターミナルの乗降客は少ない。
 また、個別の百貨店の集客力は劣る。
 しかし、地元の商店や専門店が発達している。
 そのため、専門店・モール・スーパー・一般商店など多様な小売業種を集積し、その中核施設として百貨店があるという「町ぐるみ」での集客で、梅田に対抗しようとしている。

 【天王寺】
 天王寺は、梅田・ミナミに対して厳しい状況に置かれている。
 天王寺駅前には、近鉄百貨店阿倍野本店がある。
 奈良・生駒から近鉄線を利用する客は、天王寺ではなく、難波で降りる。
 そして、難波または、心斎橋・梅田へと流出する。
 大阪北部は梅田が吸収し、東南部は天王寺を通らない。
 梅田・難波・心斎橋の動きは、天王寺を激しく圧迫する。

 これに向け、近鉄阿倍野本店は、2011年に向け日本一の11万㎡を目指し大増床する。
 このエリアは、近鉄百貨店しかなく、他の地域のような相乗効果を期待することはできない。
 「日本一」は、有力ブランドを吸引する力になり、それにより他のエリアの百貨店との差別化を図ろうというのである。
 大阪の東の玄関口としての地位を確立することを期待している。

 梅田にしろ、ミナミにしろ、同じ売り場が別々の百貨店に誕生するというのでは、相乗効果は見込めない。
 天王寺の近鉄は1.5倍の床面積になるが、それを埋めるだけの魅力あるテナントを入れることができるかどうか。
 当面、大阪から目が離せない。


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