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商業・流通

1396とはずがたり:2011/05/16(月) 18:25:11
>>1395-1396
地元喫茶店主が語る。「地元の家族だけでやってるような零細な店はとても出店など無理ですわ。最初は地元商店街にもイオンに店が持てるみたいな甘いこと言って、いざ出店となったらとんでもない条件を出してくる」
 そして驚くことに、テナントの負担金はこれだけではない。前掲したものは、あくまで継続的にかかる費用であり、出店の際には「初期費用」が別にかかる。当初、イオンへの出店を検討していた別の飲食業者が話す。
「オープンの販促費だけで五十万円にプラス坪当たり一千円や。これだけでもうあかん」
 この上、共用スペースの内装費が坪五万円、現場管理費が坪一万一千五百円、内装管理費が一区画二十万円と坪当たり三千三百円。さらには、「レジスター工事費」や「消火器設置費用」「電話施設料金」など、テナントの負担は積み重なる。この飲食業者は憤る。
「内装費や駐車場料金は、分からんでもない。でも、なんで消火器に七千五百円もかかって、一般駐車場代の他に従業員駐車場代も取られるんだ。さらに電話一台五万五千円や。営業保証費とか協議会費もわけわからん」
 ここまでみると、イオンは小売り流通業者の仮面を被った、「場所貸し」であることがよくわかる。
 二〇〇三年、太田房江大阪府知事(当時)は府議会企業水道常任委員会で、イオンの進出についての質問にこう答弁した。
「かねてより存じ上げておりました岡田(卓也)名誉会長に、これはりんくうタウンのまちづくりを進めるという観点から積極的に検討していただくようにお願いに行ったということであります」
 質の悪いジョークにしか聞こえない。地元議員は現状を嘆く。
「太田さんに泉南市を歩いてほしい。生きている商店自体が少ない」

反対運動には「内容証明」

 そして、この議員が最も危惧しているのが、イオンの「撤退」だ。
「イオンはスクラップ&ビルドが社是の会社やろ。儲からなかったらとっとと撤退するという話や。まちを壊された上に撤退されたら、ここはなんもない荒野になるで」
 〇八年に発表した三カ年計画では、六十もの店舗を閉鎖するとし、全国で「悲劇」は始まっている。
 この発表の一環としてジャスコ=イオンが閉鎖されたのは泉南市に近い和歌山県の海南市だ。いきなりの撤退で「どっと買い物難民が生まれた」(海南中央商業協同組合幹部)という。地域社会に散々影響を与えた後に、撤退しているのだ。
 こうしたイオンの強引な手法に対して、強烈な反対運動も全国各地で起きている。福島県伊達市では、県の条例により大型店舗の進出を拒否した。また、東京都東久留米市では、住民有志が「南沢五丁目地区計画を考える会」を結成、六年にわたってイオン建設反対運動を展開している。
 イオン側もこうした状況を察知していないわけではない。ある幹部が「自戒をこめて」と前置きしてこう打ち明けた。
「私どものビジネスモデルが時代にそぐわなくなっているのは承知しております。だから、いったん作った大きな箱物をどう再利用するか熟考している状況です。百円ショップみたいな小さなショップの集合体とかいろいろプランはあるんですが」
 しかし、こんな殊勝なことを言う一方で、反対運動をしていると顧問弁護士が連名で「出店反対は憲法違反」などとする内容証明を送りつけてくるのだから質が悪い。
 冒頭で記した、イオンモール大牟田のテナントは、「かなりテナント料をダンピングしてかき集めたようだ」(地元マスコミ関係者)とされる。イオンの行き詰まりと、ビジネスモデルの破綻は明らかだ。スクラップ&ビルドはイオン自体に必要な処方箋ではないか。

最終更新:5月11日(水)16時46分


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