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重工業・造船・航空機スレッド

1とはずがたり:2006/01/08(日) 12:55:59

http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/juko.html

132千葉9区:2009/02/25(水) 21:18:15
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090223ddm041040086000c.html
大空のDNA:MRJの挑戦/1 国産初のジェット旅客機

 <飛べ!ニッポン 1939〜2009>

 ◇参入、今しかない 「100年ビジネスの覚悟」
 スカイブルーの作業服を着た男女数十人が一心にパソコンのキーボードをたたく。伝統ある大学の校舎かと見まがうクリーム色の古風な4階建てビルの一室。ありふれた事務作業のように見えるが、実は国産初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット」(MRJ)=1面NEWSLINEに完成予想模型=設計に取り組む最前線だ。図面はすべてコンピューターの中で組み上がっていく。

 名古屋市港区の三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所大江工場の時計台本館。08年4月に誕生した三菱航空機が進めるMRJの設計作業が大詰めを迎え、いよいよ年内に試作機製造が始まる。

 三菱重工で航空宇宙事業本部長を務め、三菱航空機初代社長に就いた戸田信雄社長(63)は「日本人のDNAの中には航空機を作る潜在的な能力がある。やり始めたからには100年ビジネスの覚悟でやる」と意気込む。


 時計台本館は1937年に完成した。かつて世界一周飛行に成功したニッポン号や、零戦もこの地で設計された。41年12月8日の太平洋戦争開戦の朝、零戦を設計した堀越二郎技師が屋上から港を眺めながら「横綱に挑むようなものだな」とつぶやいたという逸話も残る。1階の大部屋には現在、MRJのモックアップ(実物大模型)や小型模型が並ぶ。流線型の胴体に二つのジェットエンジン。「貴婦人」と形容された優美なニッポン号の遺伝子を受け継ぐ未来形のようだ。

 国産旅客機に日本企業が挑むのは双発プロペラ機・YS11以来、約半世紀ぶり。世界の旅客機市場は今、大型機はボーイング(米国)とエアバス(フランスなど)が二分、小型のリージョナルジェットはボンバルディア(カナダ)とエンブラエル(ブラジル)が分け合い寡占状態にある。

133千葉9区:2009/02/25(水) 21:18:56
 20年以上ボーイングのジャンボ機製造などの一翼を担ってきた三菱重工があえて自前の小型機生産に乗り出す。戸田社長は「一部を担っているだけでは基幹的な産業とするには不十分。我々の能力も備わってきた。参入しようとしている70〜90席の領域は今伸びていくところで、この好機に乗らないと市場を失っていく」と話す。今後20年間に全世界で5000機以上の新規需要が見込まれるという。MRJは最新技術を駆使して燃費の良さと環境性能、客室の快適さで勝負する。


ニッポン号の模型=愛知県小牧市の三菱重工で2009年2月13日、山口政宣撮影 主翼や胴体の構造など大きな骨組みは固まり、今はビスの一本一本やアンテナの形など細部を決める作業に取り掛かっている。11年には試作機が初飛行するスケジュールだ。

 「開発費は千数百億円。後発メーカーなので厳しい競争環境の中で耐えていかなければならない。航空機が日本のこれからを担う産業に育っていく礎になればいい」。戸田社長は冬の空を見上げた。

   ×  ×

 ニッポン号に搭乗した新聞社航空部長の大原武夫親善使節は「ニッポン旅日記」に記す。「日本の航空工業と航空技術とは、今や正に世界のトップに来ている。今回のニッポンの飛行は、このことを世界に向かって実証したのだといえよう」。ニッポン号の世界一周飛行から70年。そのDNAを受け継ぐMRJの開発が佳境を迎えている。現場の声を通して、日本の空の未来に迫る。【真野森作】=つづく

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 ■ことば

 ◇ニッポン号
 三菱重工業製の双発プロペラ輸送機。翼長25メートル、全長16メートルで小学校のプールにすっぽり入るほどのサイズ。巡航時速は260キロ。大阪毎日、東京日日新聞社(現毎日新聞社)の事業として、1939年8月26日から56日間かけ、5万2860キロの長大コースで世界一周飛行を成し遂げた。南北両半球をまたぎ、日本の技術水準の高さをアピールした。名称は公募で決まり、テーマ曲の「世界一周大飛行の歌」は広く国内で愛唱された。

134千葉9区:2009/02/25(水) 21:20:30
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090224ddm012040004000c.html
大空のDNA:MRJの挑戦/2 飛行機開発成功の条件

 <飛べ!ニッポン 1939〜2009>

 ◇努力と運が必要 技術の蓄積生かし
 宮川淳一・三菱航空機常務(54)の朝は早い。午前5時40分に起床し朝食後、7時からテニスかランニングを30分間こなし、8時から始業。三菱リージョナルジェット(MRJ)開発を指揮するプロジェクトマネジャーとしての1日が始まる。

 浪人生の時、小型機から我が街を見下ろして「飛行機を作りたい」と決意した。東大工学部航空学科から三菱重工業に入社し、最初の仕事は開発中のビジネスジェット機「MU−300」。翼に氷が付着するのを防ぐ装置の設計を任された。

 だがMU−300は米国の安全審査の厳格化や不況による予約キャンセルなど不運が続き、事業的には失敗した。悔しい記憶は今でも残る。「飛行機が成功するには努力も必要だが、運もいる」。30年を経て、今度は責任ある立場で再び民間機に挑んでいる。

 飛行機の要は翼とエンジンだ。MRJでは金属よりも軽くて丈夫な炭素繊維複合材を使った翼と、内部にギアを組み込んだ次世代型エンジンを同クラス機で初めて採用し、燃費効率を20%以上向上させる。複合材は三菱重工が20年来磨いてきた先端素材だ。

 1939年に世界一周飛行を成し遂げた「ニッポン号」をはじめ、戦前から脈々と続く空の歴史があってこその技術力。宮川常務は「我々は先輩の蓄積の上に乗っかっている」と語る。

 エンジンの選定は専門家を交えたチームで議論を重ね、世界の3大メーカーに足を運んだ。採用したのは米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)社のPW1000G。ニッポン号に搭載された三菱重工の金星3型が範としたのもP&W社のエンジンだった。

 戦闘機など防衛畑が長かった宮川常務にとって、多くの人を毎日輸送する旅客機の自社開発は初めての世界。航空会社に勤める友人に「旅客機は機体とカスタマーサポートとが半々で成り立つ製品だ」と言われ、旅客機の難しさを知ると同時に、やりがいを感じた。

 今、世界は不況の暗雲に覆われているが、笑顔を絶やさない。「すごくラッキーですよ。買い控えでお客さんの需要はたまっていくし、円高で海外調達する装備品は2割引き。優秀な人材もたくさん採用できる」。風を味方に高く上昇したいと願う。【真野森作】=つづく

135千葉9区:2009/02/25(水) 21:21:39
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090225ddm012040005000c.html
大空のDNA:MRJの挑戦/3 少しでも使いやすく

 <飛べ!ニッポン 1939〜2009>

 ◇先人の技術、追い風 航空会社意向で進化
 ニッポン号の世界一周飛行の途上、大阪毎日・東京日日新聞社航空部長の大原武夫親善使節はペルー大統領に「幾多の点でダグラスなどに勝っている。今日本の製造技術は世界一流」とPRし、後に同型機の注文を獲得した。びょうの1本に至るまですべて国産で製造されたニッポン号。日本の技術は立ち寄った各国で絶賛された。

 それから70年、再び日本の技術を売り込む場となったファンボロー国際航空ショー。08年7月にロンドン郊外で開催されたこのショーで、三菱リージョナルジェット(MRJ)の販売部門を率いる滝川洋輔・三菱航空機営業部長(50)は「異変」を感じていた。

 三菱重工業の航空エンジン部門に長く携わり、ショーにはいつも人があふれ返るのを見てきた。だが今回は雑踏が透けて見える。「やばいのかな」。予感は現実になった。世界的不況。成約直前の案件が流れた。「旅客機市場は景気の変動に簡単に追随する」。業界の常識を痛感した。


 滝川部長の朝は100件ものメールチェックで始まる。各国を飛び回る部員からの報告。三菱重工や三菱商事、トヨタ自動車などから出向した営業マン約30人の混成部隊だ。「お客様が何を求めているのかという知識がまだ欠けている」。コンサルティング契約を結ぶボーイングの営業マンの教えを実践する。

 MRJは翼長約30メートル、全長約34〜36メートル。国内や地域間の路線向きだ。現在、発注は全日本空輸の25機にとどまる。全日空企画室の日高一郎主席部員は「新幹線との競合上、100席未満のジェット機が必要な路線がある。燃費、サポート体制など総合的に検討して選んだ」と理由を語る。

 1機40億円の買い物。少しでも使いやすい機体を開発してもらおうと、全日空のパイロット、整備士などのチームは毎月、MRJの開発陣と会議を開き、要望を伝えている。他の航空各社の担当者も意見交換に訪れる。航空会社の意向でMRJは進化した。胴体の断面を約6センチ横長にし乗客がよりゆったり座れるようになった。

 ニッポン号をはじめ、戦前から技術力で勝負し、世界中で認められた日本のものづくり。滝川部長は言う。「海外のお客様に『日本人が作るものだから信用している』と言われ、大きなアドバンテージになっている」。先人の築いた財産が追い風となる。【真野森作】=つづく


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