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国際政治・世界事情

559千葉9区:2009/05/06(水) 13:05:16
>>546-547
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200905060007a.nwc
インド「古い経済」断ち切る時
2009/5/6
 インド下院総選挙の投票が4月16日に始まった。1カ月という投票期間の長さからその重要性がうかがえる。

 世界最大の民主主義国、インドの有権者は7億1400万人。約82万9000カ所の投票所に140万台の電子投票機が設置、543の選挙区から4617人の候補者が議席を争う。選挙運営にあたるスタッフ数は約650万人だ。

 世界経済の混乱に加え、財政悪化、パキスタンとの緊張状態という爆弾を抱えるなか、選挙結果を予測するのは難しい。予測は専門家に任せるとして、ここでは次期政権に対する要望を述べたい。

 ≪インフラと識字率≫

 まず、インドの“ビル・ゲイツ”こと、ナンダン・ニレカニ氏を取り上げてみよう。

 バンガロールに本社を置くコンピューターサービス大手、インフォシス・テクノロジーズの共同創業者であり、共同会長を務めるニレカニ氏は、有名な起業家だ。同氏の著書『Imagining India(これからのインド)』は時宜を得たロードマップといえる。内容を一言でいえば、経済の急成長だけではインドに未来はないということ。官民の両分野で大胆な変革、新制度、新たな機会が求められている。先進国では当たり前の考え方が、インドの権力者にはまだ浸透していない。

 成長著しいIT(情報技術)産業のリーダーであることを考えれば、ニレカニ氏は政府の注目を集める存在だ。

 インドにとって今後の最良のシナリオは、次のリーダーが6年ぶりに減速した経済成長を盛り返すことだろう。世界銀行は今年のGDP(国内総生産)伸び率を5・8%から4%に下方修正している。

 重要なことは、インドの「古い経済」を断ち切ることだ。道路や交通網、送電網の整備は遅れ、多くの国民が貧困に苦しんでいる。こうした状況は、技術系企業の起業、超高層ビル建築、雇用増加を目指す「新しい経済」の障害となっている。

 インドに必要なのは、インフラを向上させ、識字率を上げること。依然として残るカースト制度の軋轢(あつれき)を解消し、高等教育や雇用制度を見直すことも必須課題だ。次期リーダーには、政治家だけでなく社会のあらゆる階層の意見に耳を傾けてほしい。

 アジア第3位の経済規模を誇るインドのGDPは、景気後退に苦しむ欧米や日本の政治家にとって垂涎(すいぜん)の的だ。しかし、世界銀行によれば、インドの人口の76%が1日2ドル以下の生活をしている。規制緩和という点では中国より遅れており、ビジネスの障害となっている。ソフトウエア産業やアウトソーシング業で成し遂げた大きな成功を他分野に広げなければならない。

 ≪貧困と高い潜在力≫

 選挙ではシン首相の続投を掲げるインド国民会議派中心の与党連合と、アドバニ氏を首相候補に推す最大野党、インド人民党が火花を散らしている。

 今回の選挙はシン首相にとって最悪のタイミングといえる。インド準備銀行(中央銀行)総裁を務めた経験もある同首相は、1990年代に急成長をもたらしたインド経済改革の立役者だ。しかし、シン政権は経済成長を妨げる腐敗した政治体制の改革に、あまりにも消極的だった。

 生活水準の向上に取り組んでいるにもかかわらず、絶望的な貧困状態にある人の割合は驚くべき数字になっている。米シンクタンク、国際食料政策研究所によれば、栄養不足の子供の割合は世界でトップ。5歳未満の子供の44%がやせすぎている。

 一方で、インドは成長を続けているが、東アジアの他国ほど輸出に依存していない。起業家精神や若年人口に支えられ、20年後には中国をしのぐ大国に成長すると予想される。そのため今、政府が取り組むべきは経済成長率の上昇ではない。経済成長をもたらす潜在力を最大限に引き出すためにあらゆる改革に着手することが求められる。

 確かにインドは統治が難しい国だ。シン政権は、国外の投資家が市場経済の推進を望んでいる今でも、共産系の支持に頼らざるを得ない。選挙の結果次第で政治的不安定に陥ることを、投資家は恐れている。

 インドと対照的なのが米国。米国では今や企業経営陣は悪者で、政府が経済で大きな役割を担っている。インドが必要とするのは米国と反対の力学だ。ニレカニ氏のような著名な改革者のアドバイスを受け入れれば、国を活性化することができる。次期リーダーにはそのような度量を示してほしい。(コラムニスト William Pesek)

                   ◇

 William Pesekは、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です。


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