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国際政治・世界事情
4370
:
チバQ
:2012/05/23(水) 23:44:06
>>4354
>>4365
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120523-00000059-mai-int
<ロシア>反政府デモを生中継、独立系民間TV局が旋風
毎日新聞 5月23日(水)18時2分配信
モスクワ中心部にあるテレビ局「ドーシチ」のスタジオ=2012年5月18日、田中洋之撮影
政府が主要テレビをコントロールするロシアで、2年前にできた独立系の民間テレビ局「ドーシチ」(ロシア語で「雨」の意味)が旋風を巻き起こしている。昨年12月の下院選不正疑惑をきっかけに広がった反政府デモを初めて「完全生中継」するなど独自報道を展開し、プーチン政権を礼賛する国営テレビに飽き足りない市民の支持を広げているようだ。【モスクワ田中洋之】
「私たちのモットーは公正な報道。ロシアで大規模な反政府デモはこれまでなかった現象で、起きていることをすべて見せようと考えた」。ドーシチのマリヤ・マケーエワ編集局次長(37)は、昨年12月にモスクワでのデモを初めから終わりまで中継した狙いを説明した。国営テレビは当初、デモを無視したが、ドーシチの報道で反響が社会に広がり、ニュースで取り上げざるをえなくなった。
5月7日に行われたプーチン大統領の就任式では、国営テレビ各局が式典の一部始終を全国中継したのに対し、ドーシチは画面を3分割し、式典のほか、モスクワで続いている「反プーチン」デモや厳重警備で車が排除された大通りを同時に映し出した。マケーエワ局次長は「我々の仕事はジャーナリズムであり、政府のプロパガンダではない」と指摘。プーチン大統領の行動を連日報じる国営メディアとの違いをアピールした。
10年4月に開局したドーシチは、ラジオ局なども経営する女性実業家のナタリヤ・シンデーエワさん(40)=社長=が約1000万ドルを個人出資して設立した。モスクワの本社は政治の中心クレムリンのすぐ近くで、ソ連時代に建てられた元チョコレート工場内にある。社員は約350人で、平均年齢は26歳と若い。メディア経験者もいるが、国営テレビ出身者の採用は避けているという。ニュース中心の番組は衛星放送とケーブルテレビで24時間放映される。視聴者数は開局当初の20万人から、現在は約400万人に増えた。番組はインターネットでも無料配信している。
昨年4月には当時のメドベージェフ大統領がドーシチの本社を見学に訪れた。IT(情報技術)好きのメドベージェフ氏は新興テレビに関心を示し、自身のツイッターでドーシチをフォローしていた。だが、反政府デモの報道後、ドーシチをフォローのリストから外したことが判明、ネットユーザーの失笑を買った。
権力にこびない報道姿勢で視聴者の信頼を獲得する一方、経営はまだ軌道に乗っておらず、赤字が続いている。人員や機材も大手テレビ局と比べて十分ではない。取材クルーを組む余裕がなく、現場では記者1人がビデオカメラと携帯電話を駆使して取材から撮影、中継を行っている。
また、ロシアで独立系メディアの最大の懸念は権力との関係だ。プーチン大統領1期目の00年、反政権報道で知られた民間テレビ局「NTV」が政府の圧力で国営企業の経営傘下に入った。メディア支配を進めたプーチン氏の大統領復帰で、ドーシチがNTVの「二の舞い」になることを憂慮する声もある。
マケーエワ局次長は「(政権からの)圧力は時々ある」と認めた。今年2月には政権与党「統一ロシア」の下院議員が「反政府デモ中継費の出所が不透明だ」と検察に照会(実際は同社が負担)。デモ取材中の記者が治安当局に拘束されたり、サイトがサイバー攻撃を受けたこともあるという。マケーエワ局次長は「我が社は社長1人が株主で、資金面で権力から独立している。ただ、今後さらなる投資が必要で、投資家を通じて影響を与えようとする動きがあるかもしれない」と話した。
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