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国際政治・世界事情

1429チバQ:2010/06/10(木) 20:52:36
 ズマ大統領が抱えるのは身辺問題ばかりではない。

 ANC指導陣は、政府の同盟組織COSATUの指導者が政府の汚職について行った申し立てをめぐり、COSATUと反目してきた。一方、有力なANC青年連盟の指導者ジュリアス・マレマ氏は、とりわけズマ氏を厳しく非難したかどで、停職をちらつかされ、アンガーマネジメント・クラスの受講を命じられた。一部の当局者やアナリストは、この政治闘争を、ズマ氏の任期が終わる2012年以降を見据えた、ANC内の後継者争いの口火を切るものとにらんでいる。

 内紛以外にも、ズマ大統領は経済面の大きな難題に直面している。今年に入ってからの南アの不況脱却の兆しや、盛大なW杯インフラ支出をよそに、全般的雇用状況は改善をみていない。失業率は25%前後で停滞している。

 ズマ氏は経済政策面でポピュリストとしての評判を背景に大統領に就任したが、外国の投資家を脅かすような措置は避けてきた。例えば、大統領と閣僚は、国営化に関する議論を認めることによって党内左派をなだめることに努めながらも、国営化が公式政策ではないことを国際鉱業会社各社に改めて保証してきた。

 それでも、外国の投資家は、政情不安や、暴力犯罪、およびその両方を引き起こす無教育の膨大な黒人底辺層について懸念している。大統領が、身辺問題や、党の内紛の早期収拾を怠ったことで人望を失いつつあるように見えるなか、企業幹部はズマ大統領があとどれくらい政権にとどまれるか疑問視している。

 一部の専門家によると、居住区での抗議行動は、実際、政府が黒人底辺層を無視することで自ら招いた問題への警鐘をなすものだという。南アフリカ人種関係研究所のシフォ・シーペ所長は、「南アは決して虹の国家でもなければ、奇跡でもなかった。われわれは、地道な努力なしに成功の神話をつくり出した」と語る。

 ソウェトの一時しのぎの集落は、どれだけの地道な努力がまだやり残されているかを物語っている。

 去る金曜日、イライアス・モツォアレディ村では、抗議者たちが反アパルトヘイトの歌に合わせて歌い踊りながらデモを繰り広げたが、このところ、彼らの闘争目標をなしているのは、信頼できる電力供給とまともな住宅だ。

 ぬかるみだらけのこの村は、W杯開幕試合、南アフリカ対メキシコ戦の会場となる南アの最重要スタジアムである、総工費4億ドル(約360億円)超のサッカー・シティーから約5マイル(8キロメートル)のところにある。モツォアレディの住民は、公的資金が彼らを素通りしてサッカー・スタジアムにつぎ込まれてしまったことに憤りを感じているという。あるプラカードには、「ワールドカップではなく基本サービスを」と書かれている。

 抗議者たちを率いるのは、「イライアス・モツォアレディ村憂民団」のラッキー・ンゴベニ委員長だ。ンゴベニ氏はマンデラ氏に投票したが、現在は、同氏のような国民を無視しているとして、後継のズマ大統領に抗議している。

 33歳のパートタイム警備員であるンゴベニ氏は、「ズマ大統領はここの現状を知っていながら知らないふりをしている」と語る。

 ンゴベニ氏は、ゴム弾を浴びせられたり、数度にわたり逮捕された経験があるが、対決姿勢を崩そうとしていない。同氏によれば、タイヤを燃やしたり、窓をたたき割ることで、群衆と警察が集まり、ひいてはメディアの注目と、普段同氏を避けている政治家たちが集まることになるという。

 モツォアレディの下水溝沿いを歩きながら、ンゴベニ氏はこう話す。「(市当局の高官と)話し合いをするには6カ月も待たされかねない。警察車両を燃やせば、1時間で駆けつけてくる」。

 電子メール取材でハウテン州政府自治体・住宅局が明らかにしているところでは、同集落における住宅・下水建設計画のフィージビリティスタディは承認済みで、請負業者待ちだという。同局は、抗議行動についての質問には答えなかった。

 抗議行動の急先鋒に負けず劣らず、ソウェト住民の批判も手厳しい。種々の居住区団体の統括組織である「ソウェト憂民団」の先ごろの集会での話題は、アパルトヘイト時代にANCを支持しANCを政権の座へと導いた人々をANCがいかに忘れ去ってきたかということだった。

 怒りの脅しを口にする者もいる。タンディ・バマレカネ氏は、「ズマがこの国から逃げ出すまで、ズマとその取り巻きと闘う」と宣言し、喝さいを浴びた。


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