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国際政治・世界事情

1428チバQ:2010/06/10(木) 20:51:23
 ズマ大統領は先日の記者会見で次のように語った。「多くの国民が何年間も待ち続け、希望と誇りと帰属意識をもってこの大会に注目しているのは明らかだ。統一された、人種の壁のない、繁栄する南アフリカを築くという歴史的任務において、スポーツは常に重要な役割を果たしてきた」。

 しかし、W杯を間近に控え、南アはますます対立の深まる場所ともなっている。人種は依然、緊張の源であるとはいえ、抗議行動の多くの源となっているのは経済問題だ。

 先月、南アは経済に支障を来す3週間にわたる輸送機関のストを堪え忍んだ。国営の港湾および鉄道事業者が労働者の大幅な賃上げに応じて、ようやくストは終結した。労働組合の統括組織で、ANCの有力な同盟団体であるCOSATU(南アフリカ労働組合会議)は、当局が電気料金の二けた値上げを撤回しないなら、W杯中に労働者のストが敢行されるおそれがあると警告している。先週には、数千名の病院勤労者が給与問題をめぐり職場放棄を行った。

 その一方、種々の社会運動団体は、W杯開催期間中のデモ行進敢行をちらつかせてきた。ヨハネスブルグにあるシンクタンク、南アフリカ人種関係研究所(South African Institute of Race Relations)の推定では、今年に入り、25の「主要抗議行動拠点」が浮上してきたが、そのほとんどは黒人居住区にある。W杯は抗議団体を活性化させてきた。同研究所のフランス・クロンイェ副所長によると、これは、円滑な大会運営を切望する国に対して抗議団体が持つ影響力によるところが大きい。

 同副所長は、「大会の成否が政府の命運を大きく左右するだけに、抗議行動にはもってこいのときだ」と語る。

 ズマ大統領は本紙の取材要請に応じなかった。

 政府を支える与党にとっても、ここが正念場だ。与党ANCは依然、議会で圧倒的多数を占める一方、声高な反対や言いたい放題の国内メディアからの圧力にさらされている。インドのインド国民会議派など、諸外国の中道左派政党と同様、ANCは、政治的自由や、貧困層の生活水準向上を実現する能力を証明すべく奮闘してきた。

 1世紀近い歴史を持つANCは、人権回復を目指すアフリカ人の一体化を図るために結成された。ANCは1950年代に、アパルトヘイトと呼ばれる人種分離体制を定めた南アの法律に反旗を翻す運動によって多数の支持者を集めた。マンデラ氏をはじめとする多数のANC指導者は、投獄の憂き目にあった。

 南ア政府が(黒人居住区の抗議行動と諸外国からの経済政策の圧力にさらされて)ANCに対する活動禁止令をようやく解いたのは、1990年になってのことだった。マンデラ氏らは釈放され、4年後の選挙で政権の座へと駆け上った。以来、ANCは、白人との人種的融和と、差別是正政策を通じての黒人の新たな機会拡大に的を絞ってきた。

 家政婦の息子として育った、人好きのするズマ氏は、昨年、ANCの党首の座を射止めて大統領に就任した。政府の武器取引にからむ汚職容疑も、レイプ裁判も、権力への道を踏み外す材料とはならなかった。(汚職容疑は取り下げられ、レイプ裁判では無罪となった)。

 しかし、大統領就任後もズマ氏には身辺の問題が付きまとってきた。今年早々、大統領は、三人の妻と一人のフィアンセ以外の女性との間に20人目の子どもをもうけたことを認めた。一夫多妻制が法律で認められている南アにおいてさえ、この一件は世間のひんしゅくを買った。ズマ大統領は支持者に謝罪し、女性の家族に慰謝料を支払った。ちなみに、女性の父親は、南アW杯組織委員長を務めるアービン・コーザ氏だ。


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