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労働運動

85とはずがたり:2006/08/17(木) 14:25:59
>>84-85

 別の農家男性は「残業カットで、シビれているのは実習生。貨幣価値に差があるので低賃金でも彼ら自身が残業をしたがるし、農家も実習生らも、互いにそれでいいはず。ルール通りにやっていたら、制度のメリットなんてない」。

 ●形骸化する「技能移転」

 法務省の統計によると、研修生の7割近くは中国人。関係者によると「管理しやすい」とされる女性が増えているという。中国の約20倍とされる日本の賃金水準を期待して来日するが、劣悪な労働環境に耐えられなかったり、より高賃金を得るため逃げたりする例も後を絶たない。

 研修の資格で入国した後、不法残留している外国人は06年1月時点で約3400人。実習生の失跡数は01年度の677人から05年度は1456人に増えた。

 こうした失跡を防ぐため、研修生は来日前に高額な「保証金」を中国側の送り出し機関に預けているという。しかし、この「保証金」のために借金をし、無理に日本で稼ごうとしたり、保証金の没収を恐れて劣悪な労働環境や雇用主側の不正に従わざるを得なかったりするケースも少なくない。

 こうした中、制度の目的である「技能移転」は形骸化している。外国人労働者を支援する、全統一労働組合の鳥井一平書記長は、「規制緩和の中で建前が無視され、安い労働力、という本音がむき出しになった。制度が壊れてしまった感じだ」と話す。

 ●相次ぐ制度見直し案

 政府や日本経団連からは5月以降、外国人研修・実習制度の見直しについての提案が相次いだ。

 法務省の「今後の外国人の受け入れに関するプロジェクトチーム」の中間まとめでは、「現行の研修・技能実習制度の改編」を打ち出した。一定の日本語力があることなどを要件に、最初から雇用契約を結んだ「労働者」として受け入れることを提案している。

 一方、厚労省など各省副大臣によるプロジェクトチームは、「外国人労働者の受け入れを巡る考え方のとりまとめ」を作成した。「研修・実習制度の廃止ではなく見直しの検討」を主張。国内企業のニーズに応えることなども視野に入れた検討にふれつつも、定住につながらないこと、日本人雇用に悪影響を与えない配慮を強調する。

 議論が駆け足に進む背景には、政府が3月、閣議決定した「規制改革・民間開放推進3カ年計画」で、研修生の法的保護のあり方について今年度中に結論を出すよう求めていることがある。

 いずれも、少子高齢化による日本人の労働力の減少やグローバリゼーションを受け、研修生や実習生が事実上、労働力になっている「実態」と制度の隔たりを埋めようとする方向は共通する。

 しかし、移住連などの外国人労働者支援団体は「人権の視点が不透明。国際的な使い捨て労働力を看板をかけ替えて残したいということでは」と警戒を強めている。


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