共同通信
観光庁は20日、停止中の観光支援事業「Go To トラベル」に代わり、青森や広島など36県が19日時点で、国の補助金を活用した住民向け旅行の割引事業を実施していると発表した。新型コロナウイルスの緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全面解除され、感染者数も減ってきたため、再開する地域が相次いでいる。
Go Toキャンペーンを計画的に悪用している事業者側の人たちに、客をもてなすこころなど皆無だろう。それどころか客の気持ちを踏み躙り、税金まで詐取しようという許されざる行為だが、証拠の保全が難しい状況と相手なので、客が彼らの悪意を立証することは極めて困難だ。結局、騙されて損害をかぶらされたと分かりながら、泣くしかないのは客だ。世情に流され、われ先にキャンペーンを利用したいという気持ちは理解できるが、冷静になることが、被害から免れる唯一の方法であることも改めて認識しておくべきだ。
政府が観光支援事業「Go To トラベル」の再開を含む経済対策を19日に決定したことを受け、京都の観光事業者から歓迎の声が上がった。長引く新型コロナウイルス禍に苦しむ業界は、観光消費を大きく持ち上げた前年のGoTo効果の再来を渇望する。だが宿泊料金が高い宿泊施設に利用が集中した従来の仕組みは大きく変わらず、幅広く恩恵が及ぶかは見通せない。
新型コロナウイルスの感染者数の減少に伴い沖縄への旅行需要が回復しつつある中で、年末年始のレンタカー予約が難しくなっているなど、レンタカー車両の供給不足が顕著になっている。コロナ禍で各社が保有台数を大幅に減らしてきたことに加え、世界的な部品調達停滞による自動車生産の落ち込みで、増車も見込めないことがある。レンタカー不足は来春のプロ野球キャンプや卒業旅行シーズン、「Go To トラベル」キャンペーン時まで長引き、沖縄観光回復の制約要因になってしまうという見方が出ている。
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観光庁は8日、観光支援事業「Go To トラベル」を来年再開した場合、春休み期間は割引対象外とする方針を明らかにした。3月下旬〜4月上旬を想定しており、具体的な除外日は今後、調整する。政府は早ければ1月下旬〜2月上旬の事業再開を目指しているが、春休みは割引がなくても旅行需要が見込めると判断した。
世界遺産の厳島神社がある宮島(広島県廿日市市)。土産物店を経営する佐々木健一さん(44)は「正月休みが短かった分、この3連休に期待していたのに」と落胆した様子。観光支援事業「Go To トラベル」も再開されず、「『またか』という思いが強い。(政府には)支える政策をやってもらわないと」と危機感をあらわにした。