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スーフィズムに関するHP

926名無しさん:2015/06/20(土) 09:02:23
>>925



許しがたい沈黙


では、スーチーは、こうした問題の中でどのような立ち位置なのだろうか? そもそもの話として、彼女の沈黙は許しがたい。僧侶アシン・ウィラトゥ(別名「ビルマのビン・ラディン」)に触発された仏教徒過激派がロヒンギャに暴力を加えているのはもちろんのこと、国家の支援を受けてロヒンギャを抑圧しているのに、非難するどころか、完全に認めようとすらしない。スーチーは問題を解決するのではなく、問題の一部になっている。

ロンドン大学の法学教授で国家犯罪イニシアティブのディレクター、ペニー・グリーンは、イギリスの「インディペンデント」紙に寄稿した論説で、「ジェノサイド(大量殺害)に沈黙することは共犯に等しい。だからアウンサンスーチーも共犯だ」と見解を述べた。「巨大な道徳的・政治的資本(有権者からの支持、信用)を手にしている」のだから、ミャンマーの野党指導者スーチーは「ビルマ人の政治的・社会的な世論の特徴ともいえる下劣な人種差別とイスラム恐怖症」に挑戦できたはずだと、グリーンは主張した。

彼女はそれをしなかった。その代わり、彼女は過去数年間、――軍が彼女の大統領選出を可能にする、あるいは彼女の出馬を認めた場合 ――2016年に大統領に選出されるために必要な票をもつミャンマーのマジョリティである仏教徒に擦り寄った。そのため、ロヒンギャに犯した暴力を軽視し、迫害の加害者と被害者に対して見せかけだけの平等を提言してきた。

例えば、2013年のBBCのインタビューでは、スーチーはインタビュアーのミシャル・フサインに「イスラム教徒が標的にされていますが、仏教徒も暴力にさらされてきました」と語り、恥ずかしげもなく「双方」への暴力を非難した。

しかしミャンマーでは、仏教徒は悪臭を放つキャンプに閉じ込められることはない。ロヒンギャはキャンプで「徐々に飢餓、絶望、そして病気で倒れていく」。ヒューマン・ライツ・ウォッチは「民族浄化」??と呼び、ミャンマーの人権状況に関する国連の特別代表が「人道に対する罪に相当する可能性がある」と述べているが、仏教徒は犠牲者ではない。仏教徒は国からを逃げようとしてボートに群がって乗り込み、そうしている間にもハンマーやナイフで暴行を受けてもいない。単刀直入に言えば、仏教徒は大量虐殺(ジェノサイド)に直面していない。

「ジェノサイド」の危険性


これは単なる誇張だろうか? そうであったらいいのだが。アメリカ国立ホロコースト記念博物館の調査グループが下した判断に耳を傾けてみよう。

「私たちはミャンマーを去りました」 彼らは今月初めに公表したレポートでこう書いた。「ジェノサイドへの非常に多くの前提条件が、すでに整っていることを深く懸念しています」

ロヒンギャ抑留キャンプを訪問し、襲撃から生き延びた人にインタビューした同調査グループは、次のように結論付けた。「ミャンマー政府が、ロヒンギャのコミュニティ全体を圧迫する法律や政策を直ちに実行しない場合、ジェノサイドはロヒンギャにとって深刻なリスクでありつづける」

しかし、これだけ難民ボートや遺体、レポート、告発があるにもかかわらず、スーチーは沈黙したままだ。ロヒンギャが文字通り自分たちの生命をかけて逃げているときに、彼女は、ロヒンギャを助けるための努力を何もしていない。私たちは、ノーベル平和賞受賞者にもっと多くのものを期待すべきではないだろうか?

いや、そうではないのかもしれない。「ヘンリー」と「キッシンジャー」という言葉が脳裏に浮かんでくる。さらに、ノーベル委員会には、拙速に平和賞を授与してきたかなり問題のあるの歴史がある。1994年のイツハク・ラビン、シモン・ペレス(イスラエル元大統領)、そしてヤセル・アラファト(パレスチナ自治政府前議長)の共同受賞を覚えているだろうか? ガザの子供どもたちに、それがどのように役に立ったか聞いてみてほしい。2009年の、バラク・オバマ米大統領の受賞を覚えているだろうか? パキスタンへの無人機攻撃で犠牲となった民間人に、それがどのように役に立ったか聞いてみてほしい。

ラビン、アラファト、オバマ......もちろん、突き詰めていくと彼らはみな政治家だ。スーチーは、彼らとは違った、彼ら以上の人物になると思われていた。スーチーは良心の象徴、人権のチャンピオン(擁護者)、現代のガンジーだったのだが。


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