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スーフィズムに関するHP
2293
:
とはずがたり
:2018/02/04(日) 16:49:02
>>2292
米国が数十年にわたってクルド人の独立を約束してきたにもかかわらず、クルド人に残されたのは、イラク政府から獲得した2003年以前の自治地域のほんの一部だけあり、かつては完全な独立国の体をなしていたものが、いまやごく狭い地域に押し込められている。
2014年、クルド人勢力は米国の支援を得つつ、最も苦しい時期にISの勢力拡大を押しとどめた。2018年、一部のアナリストが「クルドの黄昏」と呼ぶ状況の中、もはや米国の外交政策のなかにクルド人勢力の居場所は失われてしまったようだ。
米国の対IS戦略は成功した。それも当然だ。米軍が戦い方を熟知している戦争であり、ややこしい内乱鎮圧の要素はなかった。ラマディ、ファルージャ、モスルの奪還は、きちんと準備された本格的な作戦だった。
スンニ派地域の都市はそれぞれ、第2次世界大戦時に連合軍の激しい空襲を受けた独ドレスデンのように瓦礫と化し、その後、シーア派民兵の手に委ねられ、IS協力者とみなされたスンニ派への民族浄化が行われた。2014年以降、米国は対IS空爆作戦に140億ドル(約1兆5300億円)以上を投じている。
600億ドルの復興資金を投じた2003─2011年のイラク戦争とは異なり、米国は今回、イラク復興の費用を負担しようという意志を見せていない。スンニ派居住地域が大半を占める破壊された地域の復興と、国内難民と化したスンニ派278万人への対応には、1000億ドルが必要だと試算されている。
シーア派主体のイラク政府は、支援資金の不足を訴えている。
オバマ、トランプ両政権が2014年以来拠出した復興資金はわずか2億6500万ドルだ(これに対し、兵器購入代金として米国がイラクに融資した金額は2017年だけでも1億5000万ドルに上る。イラクは米国製兵器の購入国として世界のトップ10に名を連ねている)。クウェートが2月に支援国会議を主宰する計画がある以外は、復興はもっぱらスンニ派住民の自助努力に委ねられている。
トランプ大統領がイラクから完全に米軍を撤退させるとは考えにくい。規模を縮小した米軍部隊が駐留を続け、IS残党に対する「モグラ叩き」を行い、2011年にイラクから米軍を撤退させたときにオバマ前大統領を苦しめた政治的な後遺症に備える一方で、IS打倒のために米国が躊躇(ちゅうちょ)しつつも武器供与した、イラク西部やシリアで群雄割拠状態にある武装グループの仲裁をするためだ。
これらの武装グループは、ISと戦うために聖書の時代に遡る相互の差異をほぼ棚上げにしたが、ISとの戦いが終結した今、彼らのあいだに共通しているのは、相互不信と大量の兵器だけだ。
イランの盟邦イラクに米軍部隊が恒久的に駐留するというのは地政学的には奇妙だが、少なくとも消極的にではあるが、イランがすでにこの状況に合意している可能性が高い。イラン政府としては、米軍が砂漠地域に置いた基地施設を奪い合っても得るところはほとんどない。彼らにとっては、イラクのそれ以外の地域が目当てだからだ。
米国は歴代5政権の26年にわたって、結局は手放さざるを得ないもののために、約4500人の戦死者と数兆ドルの国費という高い代償を払ってきた。
イラク政府における米国の影響力は限定的であり、あいかわらずオバマ前政権時代に築いたイランとの核合意からの離脱ばかり考えているトランプ政権の下で、イランとの関係も揺らいでいる。
イランは、分裂した状況を利して、かつては「イラク」と呼ばれていた殻のなかに新たなレバノンを生み出そうとしている。
トランプ政権がイラン政府との外交関係を閉ざしておくことに執着している限り、米国政府が影響力を行使する方法はほとんどないだろう。これを心得た他の中東諸国は、たとえば中国やロシアとの関係強化など、国際関係を多角化している。
これらの状況が、「強力になりすぎた」イランと米国の将来的な紛争の予兆であるならば、私たちはまことに皮肉な悲劇を目撃したことになる。
*筆者は米国務省に24年間勤務。著書に「We Meant Well: How I Helped Lose the Battle for the Hearts and Minds of the Iraqi People」など。
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