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鉄鋼・非鉄金属スレッド

1490荷主研究者:2015/12/30(水) 13:48:55

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00369673?isReadConfirmed=true
2015年12月30日 日刊工業新聞
鉄鋼大手・自動車軽量化へ提案力競う(下)JFEスチール

「鉄を使い切る」提案を徹底する(東日本製鉄所千葉地区内のCSL)

JFEスチール−顧客の“鉄の使い切り”支援

【意図感じ取る】

 「高級車ならマルチマテリアルの方向にあるだろうが、大衆車ではなかなか難しい。むしろ鉄を使い切ろうという考えのようだ」。JFEスチールの瀬戸一洋常務執行役員は、顧客である自動車メーカーの意図をこう感じ取る。

 自動車用部材にアルミニウムや樹脂、炭素繊維、マグネシウム、チタンなど、さまざまな素材を適材適所で使い分けるマルチマテリアル。政府の音頭で「新構造材料技術研究組合」が組織され、オールジャパンでの研究が進む。JFEもこれに参画。「一部の顧客からマルチマテリアルをやりたいと言われており、鉄とアルミの接合の知見は蓄えている」(瀬戸常務執行役員)としながらも「基本は鉄。ぜひ、鉄を使い切って頂きたい」(同)と本音を漏らす。

【構造提案】

 対アルミ、対樹脂などの開発拠点が東日本製鉄所千葉地区(千葉市中央区)の一角にあるCSL(カスタマーズ・ソリューション・ラボ)。自動車関連メーカーの開発担当者を招き、利用技術とセットでハイテンなど自動車部材の提案、さらには車体性能解析による設計支援や構造提案まで行う。

 例えば溶接では、鋼板3枚重ねの溶接に適する「インテリジェントスポット」、1回当たりの溶接時間を半分以下に短縮できる「パルススポット」、片側だけの電極アクセスで溶接できる「片側スポット」を提案。いずれも同社オリジナルの方法で、自動車関連メーカーも延べ5社がこれを採用、同6社とは採用に向けて共同研究中だ。「溶接までサポートすることで当社のハイテンを使ってもらう」(CSLの開発担当者)ことを狙う。

【“見える化”】

 また、ハイテンは高強度になるほどプレス成形後に元の形に戻ろうとする”スプリングバック“現象が起きるのが悩み。JFEでは「なぜ起こるのかメカニズムが分かれば抑制できる」(同)とし、コンピューター利用解析で鋼板中の残留応力分布を“見える化”。パソコン上で原因となる歪みを消し去るシミュレーション技術を実用化した。「勘でなく、論理的に抑制できることを説明し、プレス成形メーカーにハイテンを買ってもらう」(同)と言うように、あくまで顧客サポートの一貫だ。

 ただ、自動車に占める鋼材使用量はじりじりと他素材に浸食されている。「アルミは鉄より加工性で劣る。むしろ炭素繊維の方が成形しやすいので脅威」(瀬戸常務執行役員)と警戒感を強める。「炭素繊維は衝突安全性に問題もあり、外板には使われるだろうが、骨格には使えない。当面は内と外の使い分けになるだろう」と予測。来るべき競合素材との最終決戦に今から身構えている。

(編集委員・大橋修が担当しました)

(2015年12月30日 素材・ヘルスケア・環境)


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