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製紙産業スレッド

132荷主研究者:2006/07/23(日) 23:08:02

【ユポ・コーポレーション鹿島工場】
http://www.ibaraki-np.co.jp/series/06/page04.htm
<121> ユポ・コーポレーション鹿島工場

■合成紙ではシェア7割 用途広げ輸出増大
 合成紙生産を目的に王子製紙と三菱油化(現三菱化学)が出資し「王子油化合成」として一九七〇年設立された。合成紙分野では世界の七割のシェアを持つトップメーカー。二〇〇〇年から欧州で「ユポ」ブランドでの販売を開始したことをきっかけに〇一年に社名変更した。社名は社員から募集し、油化の「YU」に、「P」はペーパー、「O」は王子製紙から名づけたという。

 ■選挙ポスターで注目
 合成紙は石油から作られるポリプロピレン樹脂を原料に製造され、「フィルムと紙の特性を併せ持ち、強度と耐久性に優れているのが特徴」と、鹿島工場の立ち上げにもかかわった大庭洋三常務鹿島工場長は説明する。
 高度経済成長時に紙パルプ資源の不安から合成紙に注目が集まったが、石油ショックが到来。原料となる石油化学製品の大幅な価格上昇に見舞われ、多くの参入企業が撤退していった。その中で地道な研究開発と生産を続けてきた。
 合成紙をめぐる環境が変化したのが、選挙ポスターや投票用紙としての採用だった。風雨にも強く、破れにくい性質が着目され、一気に普及が進んだ。折り曲げてもすぐに広がることから開票のスピードアップに役立つと選挙の投票用紙に広く使われるようになった。
 大庭工場長は「選挙ポスターで合成紙が認知されるようになった。紙のポスターに比べてきれいな状態が維持できるのが特徴。選挙関連分野で市民権を得たといえる。今では選挙ポスターの八割が合成紙」と話す。

 ■90年に3ラインへ
 鹿島工場は鹿島臨海工業地帯のコンビナート内に位置する。年産能力二万八千㌧と国内では同社唯一の生産拠点だ。九八年からは100%出資のユポ・コーポレーション・アメリカ(米国)が年産一万㌧の生産能力を持つバージニア州の工場で生産を開始している。
 製造方法は、ポリプロピレン樹脂に無機充填(じゅうてん)剤と少量の添加剤を原料に、熱を加えて押し出し機で薄いフィルム状にした表層が基層をサンドイッチにする。最終的に多層構造にしたものをきれいに巻き取る。生産には同社独自の技術が多方面に使われているという。九〇年に三系列目のラインを増強し、供給体制を整えている。

 ■課題は新商品開発
 合成紙の用途は多岐にわたる。破れにくいことからポスターや地図、パンフレットのほか、包装紙やステッカー、商品ラベルといったさまざまな分野で利用が進む。特に注目されているのが情報用紙と呼ばれる分野だ。
 バーコードがきれいに印刷できることから屋外や水にぬれたりする物流の現場を支える。最近ではトレーサビリティー(生産履歴)なども重要視されることからバーコードで管理するケースも増えており、物流ラベルとしての役割を担う。
 また、プラスチック容器の成型の際に一緒にラベルも付けてしまうインモールドラベルも需要が増えており、「米国では普及が進んでいるが、アジアも大きな伸びを示している。アジアでは偽造防止にもなるとして重宝がられている」(大庭工場長)。
 鹿島工場からの輸出はアジア向けが中心。大庭工場長は「生産は小ロット多品種になる。それだけにいかに効率的に生産するかが鍵。新たな機能や商品開発でユーザーのニーズにどう応えていくかだ。国内の伸びは数%だが、輸出は二けた増を目指したい」と意気込む。

・所在地 神栖市東和田
・操業開始 一九七二年
・敷地面積 六・六㌶
・生産品目 合成紙


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