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高速道路・地域高規格道路・自動車専用国道

819とはずがたり:2008/04/29(火) 23:27:47
第4部<4>「不便な園原」限定ICで変容(11月24日)
今や中京圏の観光地
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/feature/nagano1197597072740_02/news/20071214-OYT8T00358.htm?from=goo

 国道256号沿いにある阿智村営の日帰り入浴施設「湯ったりーな昼神」は週末、60台収容の駐車場がほぼ満車になる。止まっている車のナンバーは名古屋、尾張小牧、岐阜がほとんどだ。

 同施設がある昼神温泉の別名は“名古屋の奥座敷”。ホテルや旅館が19軒あり、宿泊客は年間45万人を数える。マイカーや観光バスで訪れる中京圏の人は「8割に上る」(昼神温泉エリアサポート)という。愛知県小牧市から夫婦で訪れた男性(61)は、「中央道園原インターチェンジ(IC)を使い、1時間半で来られるのが魅力。自然豊かな温泉なので、年2回は来る」と言う。

 旧国鉄が、飯田市と岐阜県中津川市を結ぼうと中津川線を計画、トンネルの地質調査中の1973年、アルカリ性の湯がわき出たことから、昼神温泉は誕生した。園原ICは92年、飯田、中津川両ICの間、温泉の西約5キロに設置され、近くで「園原」と呼ばれる村西部の智里西地区も大きく変容させた。
     ◎
 ―尋ねまほしき園原や
 「静かな山里でね。昔は林業や炭焼きで生計を立てる住民が多かった」。同地区で「園原IC建設推進委員会」副委員長を務め、今は亡き父親と約25年間、IC設置を求めてきた渋谷秀逸(しゅういつ)さん(71)は振り返る。

 農協支所や商店など十数軒が山間部に固まっていた地区の中心部が、中央道の恵那山トンネル(長さ約8・5キロ)の工事計画にかかった。住民は「不便な園原も恩恵に預かれるのだから」と協力し、移転に応じた。約40年前のことだ。

 しかし、強く要望していたIC設置は「利用者が少ない」と当初見送られた。住民たちは最低月1回、上京して陳情を続けた。トンネル開通から17年後、用地の制約から出入りが名古屋方面に限定された“ハーフIC”ながら、IC開業にこぎ着けた。
     ◎
 IC開業前後から、村では観光開発が進み、スキー場やロープウエーもでき、雇用が広がった。主に林業で生活していた渋谷さんもICから南へ2キロ、月川温泉の開発に共同出資して旅館の経営者になった。

 一方、住民生活と中京圏の関係はあまり深まらなかった。岐阜県側最初の中津川ICまで片道で1050円もするためか、商圏調査によると村民の買い物先の約79%が一般道で行ける飯田市、県外はわずか0・4%。地元の阿智高校の今春卒業生のうち、中京圏の大学や専門学校に進んだのは進学者の約半数(40人)で、その割合はIC開業前と変わらない。

 しかも、地区の人口は15年間に約1割にあたる34人も減り、過疎化は止まらない。だが、「ICができなければ、今以上に人口が減っただろう」と渋谷さん。
     ◎
 園原は古来、美濃(岐阜県)から東山道の神坂(みさか)峠を越えてきた旅人を迎える信濃最初の集落で、その名は「源氏物語」や「新古今和歌集」にも登場。山あいから伊那谷方面を見渡せる場所があり、かつて峠を越えたとされる日本武尊(やまとたけるのみこと)、最澄や源義経の旧跡も残る。

 「この辺りが県歌に歌われる園原ですか?」
 峠道で精進料理店「門前屋」を営む熊谷孝志さん(50)は、ひと月に数組の観光客からこう尋ねられる。県内の客からは「1度来てみたかった」という声がよく聞かれるが、中京圏の観光客に比べれば数はわずか。県内から園原ICを利用できないだけに、熊谷さんは「県民にとって、園原は今も、『たずねまほしき』場所なのかも」と考えている。(浅子崇)

■「信濃比叡」整備進む歴史の里■

 平安時代初期、東国に布教に来た天台宗開祖の伝教大師最澄(767〜822年)が園原地区に入る神坂峠の険しさに驚き、旅人のため、峠の両側に休憩所を建てたという。こうした歴史から、同地区は2000年、天台宗総本山の比叡山延暦寺(大津市)から「信濃比叡」として認められ、現在、歴史の里として阿智村などが整備を進めている。

 最澄が建てた休憩所は美濃側が「広済院」、信濃側が「広拯(こうじょう)院」と呼ばれた。広済院の位置は現在も不明だが、広拯院は峠道の途中に現存する月見堂の場所にあったとされる。05年、近くの高台に、住民らが集めた浄財で本堂が建立された。

 最澄は、近江(滋賀県)を起点にした東山道を通り、神坂峠をへて東国に向かったとされており、阿智村は東山道に関するガイドセンターの建設も進めている。
(2007年11月24日 読売新聞)


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