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国際経済学

1とはずがたり:2003/08/06(水) 19:17
南北問題,経済統合など

日本国際経済学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsie/

1250とはずがたり:2017/09/10(日) 08:56:19

2017年9月9日 / 08:45 / 1日前
コラム:世界経済に「大いなる安定」再来か
http://jp.reuters.com/article/markets-saft-idJPKCN1BJ0Q3
James Saft

[5日 ロイター] - 世界の経済統合が後退しつつあるなら、世界各国の経済成長がなぜこれほどまでに続いているのか、そして緊密な関係を保っているのかという理由を誰かが説明するべきではないだろうか。

これは単に、経済協力開発機構(OECD)に加盟する45カ国が2007年以来初めて同時にプラス成長を達成したということだけではない。各国の成長が、これまで長期的に見られた水準に近いものになっているのだ。

富裕国で構成される主要10カ国(G10)の成長水準は、少なくとも1991年以降、非常に凝縮したクラスターを形成しており(つまり成長率が似通っており)、欧州連合(EU)の主要21カ国においても、少なくとも1997年以降、成長率の数値は狭い範囲に収まっている。

これは、成長が特に急速化したいう意味ではない。国際通貨基金(IMF)が見込む今年の経済成長率は3.5%で、昨年の3.1%に比べれば改善しているが、前世紀に広く見られた数値に比べれば大幅に低い。だが、この潮流がどこから来ているにせよ、それがすべての船を前に進めているのは確かなのだ。

これは多くの理由からみて、驚くべきことだ。世界金融危機の苦い結末の1つとして、世界の結びつきが弱まる「脱グローバリゼーション」の時期が訪れるだろうという推測が広まっていたからだ。

こうした考え方は、部分的に貿易・金融統計に基づいていると同時に、いくつかの予想外の政治的現実によるものだった。

世界で最も強大な権力を持つトランプ米大統領は、経済的にはナショナリストであり、少なくとも、統合推進によってパイ自体を大きくするよりも、自国の取り分を多くすると公言するような人物だ。

また、よかれ悪しかれ過去数百年にわたってグローバリゼーションの主要先導役だった英国は、EU離脱を実現しようと不器用な努力の最中にある。

だが現在、各国が全く異なる人口動態上のプレッシャーを抱え、米国金利は徐々に上昇しているにもかかわらず、地球という惑星全体が実質的に同期している状況にあるようだ。

「金融界における主要テーマは、多種多様な地域やセクターにおいて、驚くほど同時性の経済回復が見られ、インフレ圧力が弱まっていることだ。世界の大部分で経済成長が見られるだけでなく、経済パフォーマンスのばらつきは歴史的水準に比べて驚くほど小さい」。ヘッジファンドSLJキャピタルのスティーブン・ジェン氏は、クライアント向けの書簡でそう記している。

ジェン氏は、これは部分的には、中国の新たな台頭の結果であると主張する。

「中国が『太陽系の第2の太陽』と呼ぶにふさわしいくらい大きくなって以来初めて、中国の経済成長が米国と軌を一にするようになっている。米中両国の経済が双方とも力強く成長するのであれば、他のどの国の経済もその成長と無縁でいるのは困難だ」と彼は書いている。

1251とはずがたり:2017/09/10(日) 08:56:45
>>1250-1251
<「大いなる安定」は復活するか>

金融危機以前に人気を集めたが、信用を失ってしまったとされる理論の1つに、「大いなる安定(Great Moderation)」という考え方がある。財政・金融運営の改善により米国の経済成長に新たな予測可能性がもたらされる、というものだ。

過去10年間、世界経済は急激な変動に見舞われたが、米連邦準備理事会(FRB)による2014年の研究論文では、激しい変動が時折生じつつも、緩やかな経済変動が常態になるだろうと結論づけている。

世界的に調和の取れた成長が見られるのは、金融危機以降、比較的どの国でも共通して、景気支援的な金融政策が実施され、どうにか維持されていることの結果かもしれない。

こうした見方に従えば、もし主要国の中央銀行が政策変更すれば、恐らくFRBが実際に金利正常化を進めれば、事態が一変してしまう可能性がある。

また、「脱グローバリゼーション」の勢いが増しているにもかかわらず、協調的な金融政策によって成長が維持されている可能性もある。

「脱グローバリゼーション」は、単なるポピュリストによる破壊的な要求の結果ではない。この論拠の一端は、個々の国家が金融システムをもっとしっかり管理できるようにする必要がある、という点にある。金融システムは、互いに複雑に絡み合っているとはいえ、それを維持しているのは各国の税金なのだ。

グローバリゼーションの流れが逆転とまで行かずとも減速しているという有力な証拠はある。今年のグローバル貿易は約2.4%成長すると予想されており、これは経済全体の成長率を大きく下回っている。

1950年から2008年にかけて、グローバル貿易は世界経済の3倍のペースで成長した。これは戦後の貿易拡大と、最終的に中国と旧ソ連圏が世界市場に統合されたことによるものだ。

経済のグローバリゼーションを示すもう1つの優れた指標が、銀行間のクロスボーダー決済だが、金融危機後の大半を通じて成長率はゼロパーセント程度で推移しており、それ以前の力強い拡大とは好対照を見せている。

グローバル規模で調和のとれた成長という「大いなる安定」は長続きするのだろうか──。当面は続くだろう。だが、米国における「大いなる安定」がそうであったように、政策によって変動を抑制することはできても、根絶することはできないのかもしれない。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)


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