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国際関係・安全保障論

5440とはずがたり:2022/04/20(水) 14:22:54

ロシアにおける政軍関係の変容
https://www.jiia.or.jp/research-report/russia-fy2021-03.html
2021-09-09
岡田美保(防衛大学校グローバル セキュリティセンター 研究員)
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「大国間競争時代のロシア研究会」FY2021-3号

「研究レポート」は、日本国際問題研究所に設置された研究会参加者により執筆され、研究会での発表内容や時事問題等について、タイムリーに発信するものです。「研究レポート」は、執筆者の見解を表明したものです。なお、各研究会は、「研究レポート」とは別途、研究テーマ全般についてとりまとめた「研究報告書」を公表する予定です。

はじめに
2021年7月2日、プーチン(Vladimir V. Putin)大統領は、新たな「国家安全保障戦略」を承認した。新たな国家安全保障戦略は、ウクライナ危機によってすでに関係が悪化している欧米諸国との対決姿勢を重ねて強調し、国益を守るための軍事力や経済・情報安全保障の重要性を前面に出すとともに、ロシアの伝統的価値観や愛国心を、異質な外部の影響から擁護していく方針を明確にした1。2020年7月に施行された改正憲法で大統領任期がリセットされ、プーチン続投の可能性が確保されたことで、欧米諸国との対決姿勢と、ロシア独自の価値に基づく国内秩序の維持とを両輪とするロシアの国家戦略は、2036年まで持続することも見込まれる状況となっている。対外関係の悪化と長期政権化が同時に進行する中で、ロシア軍の役割や、政治と軍、社会と軍の関係性にはいかなる変化が生じているであろうか。

対外脅威への対処は、軍の本来任務である。ジョージアとの戦争、クリミア併合、ウクライナ危機、シリア空爆といった一連の軍事行動を経て、攻撃・防御・抑止・強要といったロシア軍の軍事機能は著しく強化されている2。だが、軍が果たす機能や役割は、それを取り巻く政治・社会・文化的文脈や、歴史的背景に応じて様々であり、伝統的な軍事機能に限定されるわけではない。本稿は、ロシアの国家戦略と現政権を維持するうえで、軍が果たしている政治的機能に着目する3。軍の政治的機能という場合、一般には政治指導部と軍との明確な区分と対立関係が想定されており、軍による政治介入をいかに回避するかという問題として論じられがちである。だが、今日のロシアの政治過程における軍の役割は、政軍関係論が提示してきた理念型とは大きく異なっている。

以下では、ロシアにおける、権威主義体制の危機と存続を分析する視角を提示した上で、政治、軍、社会の三者間関係の分析を通じて4、軍が現政権維持のための「超多数派」形成機能を担っていることを指摘する。

分析の視角




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