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国際関係・安全保障論

480とはずがたり:2004/05/23(日) 13:37
北“こうかつ”外交術、2枚のカードで多様な実利獲得 (読売新聞)
http://news.www.infoseek.co.jp/top/story.html?q=20040522i113_yomiuri

 22日行われた第2回日朝首脳会談は、北朝鮮から見れば、拉致問題のうち、家族5人の帰国と安否不明者調査の再開約束の2枚のカードを切るだけで、人道支援や制裁法発動阻止など多様な実利を獲得した。
 金正日総書記は、やはり、虎の子の核カードは対米交渉用に温存したまま、日本側の拉致問題での進展への期待感を最大限利用し、わずかなカードで現段階で取れるものは取る巧妙な外交術をみせつけた。

 首脳会談の結果を分析すると、北朝鮮が明確に「譲歩」したのは5人帰国だけだ。曽我さん一家の問題、安否不明者調査再開は、今後の対日交渉次第で、いつでも揺さぶりカードとして使えるよう手元に残した。

 核問題をめぐっても金総書記は非核化を目指す意思を示した上で、6か国協議進展に努力すると約束したが、これは4月の胡錦涛・中国国家主席との会談で表明した内容そのままだ。「米国の姿勢で核抑止力を持たねばならなくなった」と従来通りの論理を強調し、米国に直接取引を迫る意思を改めて鮮明にした。

 これに対し、北朝鮮が獲得したのは、まず、経済崩壊寸前の中で早急に必要な食糧25万トンと1000万ドル相当の医薬品。対北制裁法も発動されれば、日本からの金とモノは止まり、北朝鮮経済の息の根が止まるほどの威力があるだけに、発動阻止は是が非でも獲得しなければならなかった。

 さらに注目すべきは、「日本は今後、在日朝鮮人に差別を行わず、友好的に対する」との約束だ。これは一見、政治的意味が薄いように見えるが、北朝鮮からすれば、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)施設への課税、貨客船・万景峰号の検査などをめぐり、日本に今後の対応の緩和を迫る論拠を得たのにも等しい。

 北朝鮮の獲得物はいずれも経済に連関している。北朝鮮経済は日本に相当、依存してきたが、拉致問題で、その動脈は狭まった。金総書記は、小泉首相を再び平壌に迎え入れ、動脈を復活させることを狙ったのだ。

 北朝鮮は対米交渉や南北対話で、相手国が解決を求める懸案をカードとして逆手に取って、その価値を高めた上で、効果的に切って目標を一気に獲得する外交を得意とする。核問題がその象徴で、韓国が求める離散家族再会も同じだ。金総書記は、日本に対して拉致カードを使ってまったく同じ外交術を使った。

 拉致は、北朝鮮が日本の主権を踏みにじった国家犯罪だ。その拉致さえカードにして実利獲得に走る北朝鮮――。金正日政権は、歩調を合わせながら国交正常化交渉を進めていける相手なのか。今回の首脳会談を見る限り、疑念は去らない。

[ 2004年5月23日2時2分 ]


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