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国際関係・安全保障論

4703とはずがたり:2017/09/13(水) 19:03:18

 EMP攻撃で、北朝鮮の核・ミサイル施設&基地を含む軍事拠点や各種司令部&各部隊間をつなぐ電子・通信機器=指揮・統制システムを不通にできれば、もはや戦(いくさ)はワンサイド・ゲームと化す。

 その上、EMP攻撃敢行のハードルは、核爆弾の直接攻撃に比べハードルが低い。EMPの場合、核爆発に伴う熱線や衝撃波は地上には届かない。EMPは被攻撃側の人々の健康に直接影響しないのだ。

 半面、食糧不足や病気などで数百万人単位もの死傷者は出る。病院をはじめ、無線などの情報通信やテレビ・ラジオもマヒし、被害情報把握も救援・復旧活動も困難に。信号機も突如消え、交通事故や火災で死者を増やし、大パニックに陥るためだ。

 こうした、一般の北朝鮮国民への被害をどう局限し、国際世論の批判をかわすか、米国は今、シミュレーションを繰り返している。

 もちろん、米国にとり最優先事項は人道ではなく、EMPの届きにくい地下坑道に陣取る北朝鮮・朝鮮人民軍の通常・核兵器による報復の芽を摘み取る点にある。核施設の制御不能回避も大きな課題だ。以上の課題も、米国は着々と解決している。

 ところで、北朝鮮の韓大成・駐ジュネーブ国際機関代表部大使は5日、あろうことかジュネーブ軍縮会議で「米国が北朝鮮に圧力を加えようと無駄な試みを続けるなら、わが国のさらなる『贈り物を受け取ることになる』だろう」と演説した。が、現実には『贈り物を受け取ることになる』側は、北朝鮮になるかもしれない、ということだ。

■20階建て鉄筋ビルを貫通して爆破する「大型貫通爆弾=MOP」

 さて、冒頭のお約束通り《地中貫通核爆弾》を論じたい。 

 バラク・オバマ政権は政権の最終盤に入って、ようやく北朝鮮の脅威に気付いた。昨年11月の政権引き継ぎ会談で、当時のオバマ大統領は大統領選挙を制したドナルド・トランプ次期大統領に「米国の最大脅威は北朝鮮」だと、自戒を込めて伝えた。米国防総省も引き継ぎ直前、秘中の秘たる《地中貫通核爆弾B-61タイプ11》の模擬弾投下試験を超異例にも公表。大統領選で激突していたトランプ候補とヒラリー・クリントン候補に、暗に覚醒を促した。

 地中貫通核爆弾B-61タイプ11こそ、朝鮮人民軍がこもる地下要塞殲滅の切り札だ。

 朝鮮人民軍の指揮・統制施設や、核・生物・化学兵器&弾薬の貯蔵施設といった軍事中枢は、地下深くにあって分厚い岩盤+ベトン(コンクリート)で鎧われ、坑道も十重二十重に掘られている。

 陸軍の火砲や地対艦ミサイルも坑道内を移動して、射撃時に「顔」を出す。空軍の軍用滑走路は低山の斜面をえぐって造られ、軍用機は通常、滑走路横の低山内の坑道に格納される。海軍基地も、沿岸部をくりぬいた坑道内に小型艦艇/小型潜水艦・潜水艇/半潜水艇を収容する。この種の海軍艦艇は、戦端が開かれる前や直後に工作員や特殊作戦部隊員を乗せ韓国近海に侵入、上陸して要人テロや軍・政治・経済中枢破壊を実行するプラットフォームになる。2012年に国際問題誌ディプロマットは《軍事衛星の監視を外れる地下航空基地は20カ所、地下砲兵陣地は数千カ所》と報じる。

 米軍は、国土が要塞化されている北朝鮮の特性を受け、地中貫通爆弾+核爆弾の組み合わせによる北攻撃を立案している、と筆者はみる。すなわち- 

 (1)非核弾頭を搭載した通常型地中貫通爆弾=バンカーバスター

 (2)核爆発力を抑えた「小さな核爆弾=ミニ・ニューク(戦術核)」

 (3)通常型地中貫通爆弾では破壊できぬ深く堅牢な地下施設を破壊する、「小さな核爆弾」を装填した地中貫通核爆弾

 -の3種類の使い分けだ。使い分けは作戦と予想される戦況によって変わる。

 そもそも、軍用機や潜水艦を敵の攻撃から防護する掩体壕を撃ち抜く地中貫通爆弾=バンカーバスターは第2次世界大戦(1939〜45年)時には実戦投入されていたが、イラクのクウェート侵攻で勃発した湾岸戦争(1991年)でも、イラク軍の地下司令部を無力化すべく使用された。


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