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国際関係・安全保障論

4668とはずがたり:2017/09/10(日) 15:49:20
>>4667-4668
中国は北朝鮮問題に関してロシアと完全に一致して「双暫定」(そうざんてい)(北朝鮮もアメリカも、双方ともに暫時、軍事行動を停止し対話の席に着け)という意思で一致している。今年7月4日の中露共同宣言で宣言した。

したがって、習近平は議長国として北朝鮮問題に触れたくなかったが、ロシアのプーチンに頼んで、習近平の代わりに北朝鮮制裁に関して発言してもらったものと考えることができる。

実は今年4月13日、中国外交部のスポークスマン陸氏は、恒例の記者会見で記者からの「北朝鮮への石油を禁輸するか否か」という質問を受けて、おおむね以下のように答えている。

――これまでの朝鮮半島非核化の歴史を見れば分かるように、制裁に頼っていたのでは、いかなる効果も生み出せず、逆効果であることは歴然としている。北朝鮮がいくらかでも抑制したのは六者会談の時であり、核・ミサイル開発に猛進したのは対話が途絶えて圧力を強化した時だということは、皆さんもご存じのはずだ(引用ここまで)。

回答になっていないのだが、プーチンの発言と同じだということに注目しなければならない。習近平はトランプに直接は言わないが(米中の緊密さを表面上保つが)、どうせアメリカから敵対視されているロシアのプーチンなら、堂々と言ってくれるだろう。そう思っているであろう習近平の計算が目に浮かぶようだ。

中国は外交部のこの回答を言い続けるだろう。

それは北朝鮮が、崩壊が現実味を帯びたと感じたときに、必ず無差別にミサイルを発射しまくり、当然北京にも照準を当て、中国の一党支配体制が終焉を迎える危険性を回避したいからだと思う。また軍事的大国に成長しない北朝鮮という隣国が緩衝地帯でいてくれることも望んでいる。

中国は必ず最後は「人道的」という言葉を使って、全面的な「断油」(石油禁輸)を回避しようとする。だから、9月11日の安保理決議に関しては、少なくとも拒否権を持つロシアが反対票を投じ、中国は「それに倣(なら)う」という形を取るのではないかと考えられる。

狙われるのは日本――なぜ日本がそのツケを
たしかに北朝鮮がさらに暴走し、在日米軍基地を第一に狙うであろうことは想像に難くない。もともと日本が参戦していなかった朝鮮戦争のツケを、こうして日本国民が命を危険にさらされるという形で払わされるのは、とんでもないことだ。

日本が巻き込まれるのは日米安保があるからであり、アメリカに物言えない日本があるからだろう。

もちろん日米安保条約によって日本がアメリカに守られているのは十分に承知している。それは重要なことだ。

しかし、何度も書いて申し訳ないが、北朝鮮問題はアメリカが朝鮮戦争の休戦協定に違反したことから始まっていることを忘れないようにしてほしい。

北朝鮮が朝鮮戦争を始めたのだから、元をただせば北朝鮮が悪いというのは間違いない。北朝鮮が38度線を越えようとしたのは、そこに38度線が引かれたからだ。

引いたのは誰か。
アメリカである。
第二次世界大戦の終戦直前、旧ソ連が朝鮮半島全てを占領しようとしたので、慌てて当時のトルーマン大統領が待ったをかけた。その瞬間、ソ連軍は38度線近くまで進軍してきていたので、トルーマンは二日間で決断し、38度の場所に南北分岐線を引いた。

ソ連に何としても対日戦争に参加して、日本軍を敗退に追いやって欲しいと懇願したのは当時のアメリカのルーズベルト大統領だ。

ルーズベルトは親共で、トルーマンは反共。
ソ連を対日戦争に引きずり込んでおきながら、ルーズベルトはほどなく他界した(これらの詳細は拙著『習近平vs.トランプ 世界を制するのは誰か』の第3章「北朝鮮問題と中朝関係の真相」で明らかにした)。

もし日本が絡んでいるとすれば、この38度線構築の前段階にあると言えなくはない。しかし、国際社会はそんなに歴史をさかのぼって審判を下すのではなく、最後の国家間協定で論じるのが原則だろう。その意味では休戦協定に違反しているのはアメリカであることを、トランプは認識すべきだ。日本は、その事実を直視することに関して、アメリカを説得する役割を担うべきではないのだろうか。


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