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国際関係・安全保障論

4416とはずがたり:2017/04/25(火) 12:02:25

 平時には、脅威が眼前にあっても、われわれは、「まあ大丈夫だろう」と考えてしまう。脅威が存在するのに、降伏しようとは思わず、相手と真剣に交渉して敵が何を欲しているのかを知ろうともせず、攻撃を防ぐための方策を練ろうとも思わない。だからこそ、平和から戦争が生まれてしまうのである。

 平時には、誰も備えの必要を感じない。むしろ戦争に備えること自体が問題になる。そうして行動のための準備は無視され、リラックスして紅茶でも飲んでいた方がよい、ということになり、そこから戦争が始まるのだ。

 平和は戦争につながる。なぜなら平和は、脅威に対して不注意で緩んだ態度を人々にもたらし、脅威が増大しても、それを無視する方向に関心を向けさせるからだ。日本にとって、その典型が北朝鮮問題だ。

■北朝鮮への日本の態度
 北朝鮮は、特異な政権である。特異な点として、二つ挙げられるだろう。

 一つは、リーダーのヘアスタイルがひどい、ということだ。金正恩の髪型は本当にみっともない。

 もう一つは、北朝鮮の軍事関連の技術力は侮れない、ということだ。根本的な意味で、日本やアメリカ以上の底力を持っている。

 もちろん、彼らのミサイルは、塗装されていない。アメリカや日本のミサイルは塗装されているが、そもそも爆発させるミサイルを塗装した方がよいかどうかという問題は、ここでは論じないでおこう。とにかく北朝鮮のミサイルは塗装されていないことが多い。

 その一方で、北朝鮮は、人工衛星を打ち上げ、中距離弾道ミサイルも発射した。さらに弾道ミサイルを潜水艦からも発射しているのだ。ミサイルに搭載可能な核弾頭の爆発実験も成功させた、と見られている。

 しかもこれらすべてを、彼らは非常に少ない予算で短期間に実現しているのだ。

 もし日本政府が国内メーカーに、中距離弾道ミサイルとそれに搭載可能な核弾頭、宇宙に飛ばす人工衛星の開発などを命じても、おそらく年間の国防費以上の予算と、調査、研究、開発に一五年ほどの時間が必要になるだろう。

 したがって、北朝鮮の軍事関連の技術者を侮ってはならない。彼らは、他国の技術者の五倍以上の生産性を有している、と言えるからだ。たとえば、イランは、核開発に北朝鮮の五倍もの時間をかけながら、一発の核兵器に必要な核物資さえつくりだせていない。人工衛星の技術もない。

 要するに、北朝鮮の軍事開発力は、極めて危険な域に達しており、真剣に対処する必要があるのだ。

■北朝鮮への降伏
 私は戦略家であり、政治家ではない。ましてや教師や牧師でもない。倫理道徳の価値観の教育は専門外だ。したがって、私が日本政府に対して言えるのは、「何もしないのが最悪の選択肢で、以下の選択肢のうちの一つを実行せよ」ということぐらいである。
 第一の方策は、「北朝鮮に降伏(サレンダー)する」というものだ。

 北朝鮮政府が真に何を望んでいるのかを聞き出し、経済制裁をすべて解除する。祖国への朝鮮総連の送金に対する制限も解除し、金一族を讃える博物館を表参道に建て、北朝鮮に最も美しい大使館を建てさせる。

 代わりに、日本政府は、北朝鮮に五〇〇キロ以上の射程を持つミサイルの開発を止めてもらう。五〇〇キロ以上の射程のミサイルは、国際的な「ミサイル技術管理レジーム」(MTCR)での制限の対象となっている。またそれだけでなく、これは、幸いなことに偶然にも、朝鮮半島の非武装地帯から下関までの距離と同じなのだ。

 これは、北朝鮮に対する制裁をすべて解除し、彼らに名誉を与え、国家としての彼らの存在を認めることで、五〇〇キロ以上の射程のミサイルの脅威を取り除く、という道だ。

■北朝鮮への先制攻撃
 次の方策は、「北朝鮮を攻撃する」というものだ。しかもこれは、先制攻撃(プリエンプティブ・ストライク)でなければならない。核関連施設を特定しつつ、それらすべてを破壊するのである。

 たとえば、イランの核開発の脅威に晒されているイスラエルは、先制攻撃能力を持っている。イスラエルが先制攻撃する場合は、儀式的なことは一切抜きに、ただ実行するのみだ。しかも彼らは、アメリカと違って空爆だけを用いるわけではない。空と陸から同時に攻撃を行うのである。
 もしイスラエルの首相が、「イランが核攻撃を行いそうだ」という報告を受けたら、即座に空と陸から攻撃を開始する。しかも、有人機とミサイルを使うのだ。ミサイルも、短距離ミサイルと長距離ミサイルの両方を使う。

 アメリカは、OPLANという韓国との合同演習で、北朝鮮の核施設への攻撃を想定した訓練を行っているが、いずれにせよ、北朝鮮が核弾頭をミサイルに搭載したら、その時点で完全に手遅れだ。


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