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国際関係・安全保障論

4404とはずがたり:2017/04/21(金) 20:58:23
>>4403-4404
「もはや(米国には)口で言う時は過ぎ去った。今すぐに戦いが始まれば私情を挟まず、敵をやっつけてしまえ。降伏書にハンコを押す奴もいなくなるほど全部倒してしまえ」(2013年3月23日 自走高射ロケット射撃訓練視察で)、「必ず交えなければならない米帝との戦いでは米帝の星条旗と追随勢力の旗を雑巾にしなければならない」(2015年2月28日 近衛部隊館を視察)、「我々の革命武装力は米帝が望むいかなる形態の戦争にも全て相手にできる」(2015年10月10日 労働党創建70周年記念式典で)といった具合だ。

父親は遺言で「米国との心理対決で必ず勝つこと」と言明していたが、米国にとっては皮肉なことに正恩委員長はどうやら1961年のキューバ危機の際のケネディ大統領の手法を真似ているふしがみられる。

43歳の若さで大統領になったケネディの最初の試練はキューバでのソ連のミサイル基地建設をめぐっての24歳も年上のフルシチョフ共産党書記長とのチキンレースだった。衆知のようにケネディは「全面戦争も核戦争も辞さない」と、核弾頭搭載の弾道ミサイルの発射準備態勢に入るなど準戦時体制を敷く一方で艦艇200隻に航空機1200機を動員し、キューバ海域を軍事的に封鎖し、老獪なフルシチョフ書記長に譲歩を迫り、最終的にミサイルを撤去させた。これによってケネディ大統領の国内での評価が高まり、国際的にも名声が高まった。33歳の正恩も38歳も年上のトランプ大統領とのチキンレースを制すれば大きな業績となるのは言うまでもない。

米紙「ニューヨークタイムズ」は16日付で今の朝鮮半島の状況をキューバ危機に置き換えて、以下のように劇的な妥協も可能との記事を掲載していた。

―キューバ危機ではソ連が米国の裏庭のキューバに核弾道ミサイルの配備を強行しようとした際、米国は前例のない強硬策を取り、東西冷戦は一触即発の核戦争に発展しかねない危機を迎えたが、危機は劇的に解消された
―以後、米ソ関係は歴史的に改善され、米国との力の対決で劣勢を痛感したソ連は当分の間、対米強硬路線を放棄せざるを得なくなった。米国もまたソ連を相手に二度と危険な挑発をやることはなかった
―危機を回避するためホワイトハウスとクレムリン間にホットラインが設けられ、以後関係改善が図られ、デタントの時代を迎えることになった。

同紙は「こうした先鋭化した葛藤の劇的な転換が北朝鮮問題にも適用されるか、今後の展開が注目される」と結んでいたが、ソ連を凌ぐ圧倒的な軍事力があったからこそケネディ大統領はソ連に勝てたわけで、いかに正恩委員長が気張っても劣勢な軍事力の北朝鮮が世界最強の米国とのチキンレースに勝てる保証はどこにもない。

金委員長はケネディ大統領を気取っているつもりかもしれないが、ブラフで勝っても肝心な軍事力が伴ってなければ、米国には所詮「犬の遠吠え」にしか聞こえないだろう。


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