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国際関係・安全保障論
4269
:
とはずがたり
:2017/02/14(火) 21:59:36
軍艦を使わない実力行使
アメリカとその同盟国には、さらに直接的な選択肢もある。中国が得意とする「キャベツ戦術」を拝借し、中国が南シナ海の島々へアクセスできないようにするのだ。中国のキャベツ戦術とは、紛争地を軍と民兵組織で幾重にも取り囲む方法だ。ならば対抗勢力側も対抗して、キャベツの葉を三重にすればいい。つまり、島々のすぐ周りを一般の民間船で囲み、その外側に沿岸警備艇などを配し、軍艦が遠く離れた海上からその様子を監視・保護するのだ。
対中連合はこれまでのところ、中国が仕向けた武装した海上民兵にかなわなかった。だが民間ボランティアに防衛の最前線に立ってもらうことはできる。わざわざ中国の航空機を撃墜し港を爆破しなくても、民間の船舶や巡視艇から無人航空機や無人潜水機のドローンを航行させれば、人工島にある中国の滑走路や港湾施設へのアクセスを封鎖できる。
一般論に反し、こうした行為は国際法上可能だ。もし中国が公海上の自由の権利を認めなければ、こちらにも中国の自由を制限する権利が生じる。現に昨年7月には、南シナ海の領有権問題をめぐり、国際法上の紛争解決に大きな影響力を持つ常設仲裁裁判所で中国の全面敗訴が確定した。中国が主張する領有権や、人工造成したミスチーフ礁の占拠、スカボロー礁へフィリピンの漁民を近づけない行為、南沙(スプラトリー)諸島の岩礁の埋め立て、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)における人工島の建設などを「国際法違反」とする判決が言い渡された。
ただ仲裁裁判所には、中国を判決に従わせる力がない。そのため共通の利益のために行動し、中国に判決を守らせられるかどうかは、国際社会にかかっている。幸い、国際法は国家が違法行為に対抗措置を取るのを認める。米海軍大学校のジェームズ・クラスカ教授(国際法)は、中国を標的にした人工島の封鎖に法的な問題はないという。中国が他国に対してやってきたことを考えれば、自業自得というわけだ。
法的な問題の有無に関わらず、中国が占拠する人工島へのアクセスを封鎖したら、中国が挑発行為とみなし武力衝突を引き起こす危険性があると、多くの人は懸念する。だがそれは大げさだ。中国がスカボロー礁やセカンド・トーマス礁を海上封鎖したとき、誰もそれを戦争行為として糾弾しなかったし、その後も武力衝突は起きなかった。中国流にいけば、キャベツ戦術は開戦理由を骨抜きにし、中国に戦争を思い止まらせるものだ。
国家主義的な世論の高まりに押されて、中国の政治指導者がアメリカとの武力衝突や戦争に事態をエスカレートさせることへの懸念は残る。だが中国のナショナリズムが専門のジェシカ・ウェイスは、中国の国家主義者の抗議活動の研究で、国家主義的な世論は中国の強硬外交の原動力ではなく、むしろ政府が対外的な決意を示すのに用いる道具という側面の方が強いと明らかにした。最近はハーバード大学のアラステア・イアン・ジョンストン教授(政治学)も、2009年以降は普通の北京市民の間で国家主義的な傾向が下火になったことを示すなど、同様の結論に至った。
戦争したくないのは中国
そもそも、中国は軍事力で米軍に劣る一方、南シナ海を経由する海上輸送への依存度がはるかに大きい。南シナ海で戦争を回避したいのはアメリカより中国のほうだ。大規模な軍事衝突の回避は、南シナ海における中国の重要な長期戦略の一つでもある。ここ数年で中国が軍事行動の拡大に踏み切ったのは、戦争でも平時でもないグレーゾーンで、アメリカの抑止力が機能しなかったからだ。中国がグレーゾーンでの活動を優先させるのは、核抑止と通常抑止がきちんと機能するかを確かめるためでもある。戦争を回避しつつ中国に国際法を順守させるには、どうしたらいいのか。
南シナ海での領有権争いに関わる当事者は、中国とアメリカだけではない。周辺諸国や国際社会もある。最も理想的な世界では、これら当事者が一丸となって行動を起こせば、国際法に従うよう中国を説得するチャンスが広がる。アメリカが日本やインドなどの主要国や、フィリピンやベトナムのような周辺国の力を結集して臨めば尚更だ。
ティラーソンの証言に関し、フィリピンのパーフェクト・ヤサイ外相はこう言った。「もしアメリカがそうしたいなら、それだけの軍事力があるのだからやらせればいい」
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