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国際関係・安全保障論

403とはずがたり:2004/01/10(土) 03:36
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20040110k0000m010148003c.html
自衛隊派遣命令:
「戦地」での活動に踏み出す

 石破茂防衛庁長官が9日、イラクへの陸上自衛隊先遣隊と航空自衛隊本隊の派遣命令を一括して出したことから、自衛隊の活動は、戦闘状態がなお続き危険度が高い「戦地」での活動に大きく踏み出すことになった。イラクでは米軍への攻撃が続発し、陸自先遣隊、空自本隊とも安全確保への不安をぬぐいきれないままだ。政府が派遣時期などの情報漏れに神経質になるのもこうした厳しい事情を反映したものだが、野党は「説明責任を果たしていない」と一斉に反発している。【及川正也、宮下正己、古本陽荘】

◇安全確保は不透明

 「オランダ軍の警護態勢と自衛隊との連携、自衛隊の装備や隊員の練度を勘案し、先遣隊派遣に十分だと判断した」

 石破長官は9日の記者会見で、陸自先遣隊への派遣命令を決断した理由をこう説明した。しかし、この時期の派遣命令は、陸自本隊が活動するイラク南部サマワに展開するオランダ軍の交代時期に合わせるための「既定路線」でもあった。

 陸自はオランダ軍との調整の結果、3月下旬までに陸自派遣を完了させることで合意。宿営地設営を担う施設部隊を今月下旬に派遣する必要があり、「10日までに先遣隊を出さなければ、派遣計画に支障をきたす」(同庁筋)ためだ。

 しかし、「スケジュール消化」とは裏腹に、イラクでは反米武装勢力によるテロは、フセイン元大統領拘束後も沈静化する気配はない。石破長官も「安全対策に100%確実はない」と繰り返し、「戦地」派遣への不安はぬぐえない。

 石破長官はこの日、陸自先遣隊と併せて空自本隊に派遣命令を出したが、空自のC130輸送機の活動拠点ともなるバグダッド空港では、米軍の大型輸送機C5が8日、離陸直後に地対空ミサイルとみられる攻撃で被害を受けたばかり。

 陸自先遣隊は、武器使用の手順を定めた部隊行動基準(ROE)に沿った訓練を重ね、防衛庁は機関銃の銃撃にも耐えられる軽装甲機動車8台も輸送、現地での移動に使う。隊員の携行武器には機関銃も用意することにしている。

 空自では、地対空ミサイル攻撃に対し(1)離着陸時にらせん状に飛行して射程圏外を飛ぶ(2)誤誘導装置「フレア」の設置――などの安全対策を講じ、石破長官は9日、「ミサイル回避にかなり確度の高い知見を得ている」と自信を見せた。

 だが、失業者のデモが多発するサマワでは、陸自が来ることに対して雇用創出につながるとの期待感が強まっており、「現地の期待値と自衛隊の復興支援にかい離があれば、危険な状況を招きかねない」(防衛庁幹部)との不安材料がある。一方、米軍輸送機への被害原因は「軍事機密」をタテに明らかにされておらず、空自のC130の安全対策に疑問は残ったままだ。

 イラク復興特措法は防衛庁長官に派遣隊員の安全確保を義務付けているが、不透明さは否めない。

◇長官訪欧前「駆け込み」発令か

 9日の派遣命令では、陸自先遣隊に併せて、空自本隊にも発令された。「セット命令」になったことについて、石破長官は同日の会見で「飛行場は自衛隊が主体的に選定でき、給食、施設など厚生の支援状況も問題なく、通信基盤も確立している」と、受け入れ準備状況などが整ったためと説明した。

 石破長官が11日から16日まで英国、オランダ、フランス3カ国を訪問する。このため、帰国後では米軍との調整で今月下旬で決定している本隊派遣が間に合わなくなるという事情があり、「余裕を持って発令した」(同庁筋)との側面が強い。

 防衛庁幹部は「陸自がまったく動いていない状況で長官がオランダを訪問すれば何しに行ったのか、ということになる」と指摘。派遣に向けた「意思表示」となる派遣命令を、長官訪欧前に発令した、という印象は否めない。

 本隊派遣については「首相の承認」が必要とされていたが、9日は石破長官が小泉純一郎首相に承認を得るような“セレモニー”は、文書で決裁した。「首相承認」は、自衛隊派遣に慎重な公明党への配慮からだっただけに、あえて騒ぎ立てなかったともみられる。

 これに対し、野党内には「派遣命令をまとめて出すことで、国民の批判を瞬間風速的に抑えたいのではないか」(民主党幹部)との批判も出ている。


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