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国際関係・安全保障論
3655
:
とはずがたり
:2016/02/27(土) 20:26:31
>>3654-3655
中国は軍事におけるボルグである。たえず外国の独自技術を採り入れることに努め、人民解放軍の兵器は、そうした技術が無かった場合に比べて、より危険なものになっている。
だが、永興島へのHQ─9を孤立した兵器システムと解釈するのは誤りだろう。確かに、ミサイル16基だけでも東南アジア諸国の空軍にとっては強力な抑止力になる。これらの諸国は少数の戦術航空機しか配備していないし、その多くは技術的に時代遅れだ。
ベトナム人民空軍を例に挙げれば、ロシア製ミグ及びスホーイ戦闘機217機と錚々たる陣容だが、実はそのうち144機は、1955年初飛行のソ連製戦闘機ミグ21である。こんなアンティーク戦闘機は簡単にHQ─9の餌食になってしまう。
いや、ベトナム政府がより近代的な73機の保有機を投入したとしても、中国の防空能力はそのかなりの部分を撃墜できるかもしれない。ベトナム空軍の5分の1をある日の午後だけで失ってしまうという展望には、明らかな抑止効果がある。
だが、それだけには留まらない。人民解放軍の司令官たちの目標は、中国が自国のものと認識する領域全体で、船舶、航空機、ミサイルに対して、ますます厚みを増していく防壁を築くことである。中国本土の沿岸部に配備された対艦ミサイルは、すでに南シナ海全域を射程に収めている。
地上配備のミサイル搭載機、そしてミサイル搭載水上艦・潜水艦も防壁を構成する一部である。誕生まもない航空母艦戦力も同様である。永興島のような自然島、又はミスチーフ礁のような人工島など、中国が実効支配するあらゆる島嶼に配備されるミサイル発射台は、やはりそうした兵器体系に組み込まれ、重複する射界を構成することになろう。
言い換えれば、中国が設定する「立ち入り禁止」領域に入る船舶ないし航空機は、複数の兵器による複数の脅威に直面することになる。司令官は、東南アジアにおける貴重な軍事アセットと乗員を危険にさらす前に躊躇するだろうし、その企てを完全に諦めてしまうかもしれない。
そうなれば、中国政府は戦うことなく領有権の主張を確立することになる。自らの力を仮想敵に信じさせることができれば、南シナ海における「疑問の余地のない主権」が正当化されることになる。
「主権」とは、最も基本的な意味では、地図に引かれた線で囲まれた領域・空域に対する物理的な支配をいう。南シナ海で物理的な優位に立てれば、中国政府がルールを決め、船舶・航空機はそのルールに従って当該地域の水域・空域を航行するようになる。またそれによって中国政府は、南シナ海の航路を必要に応じて封鎖する権利を留保することになる。世界最大の海洋航路の一つが立ち入り禁止になってしまうのだ。
東南アジアのどこを誰が軍事化しているかという非難の応酬はもうたくさんだ。海洋の自由を守るのは各国海軍だ。誰かが不法な主張を提示しても、各国海軍はそうした主張を無視し、国際的な習慣が、そして恐らくは慣例的な国際法が無力化されることを防ぐ。
したがって、南シナ海をめぐる議論に最初に軍事力を持ち込んだのは米国であると中国が主張するのはいつでも自由である。しかしその議論といえば、海洋の自由に挑戦することによって、当の中国自身が生み出したものなのだ。どちらが先かという議論で中国がポイントを稼ぐとしても、それは些細な問題である。
覇権的な米国が可哀想な中国を押しつぶそうとしている、という物語を真に受ける人がいるかどうかは怪しいものだ。
戦力の誇示によるクラウゼヴィッツ流の「対話」はこれからも続くだろう。中国のHQ─9ミサイル配備に対応するために、米国とその同盟国であるアジア諸国は、人民解放軍が何をぶつけてこようとも海洋の自由を行使可能であるということを実証しなければならない。
最悪の事態に至った場合に、中国のミサイル基地を叩く能力があることをどのように証明するかも考えておくべきだろう。それに成功すれば、中国自身にも、また傍観している他の国々もこちらの能力を信じさせることができ、将来的な中国の違法行為を抑止できる可能性が高まるだろう。
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