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国際関係・安全保障論
1
:
■とはずがたり
:2003/01/22(水) 12:15
経済畑出身の私の鬼門,外交・安全保障を考える。
適宜,憲法談義・世界経済等もこちらで。
3543
:
とはずがたり
:2015/11/30(月) 19:31:08
>英国海軍が導入した艦上早期警戒機は「フェアリー・ガネットAEW3」…その搭載する対艦ミサイル「エグゾセ」により駆逐艦1隻とコンテナ船1隻を撃沈されている。
フォークランド紛争はこういう視点から見れるのかー。アルゼンチンが大英帝国の植民地支配に一矢報いたけど最終的に失敗と云う視点しかなかった。
>中国が躍起になって南シナ海のスプラトリー諸島を埋め立て、滑走路を建設する理由の一つは、空母艦隊を守る大型の早期警戒機「KJ-2000」などを運用することにある
2015.11.9 15:00
【軍事ワールド】
緊迫の南シナ海 中国の虎の子空母、実は“ポンコツ” 米空母は「空中レーダー」で最強の座キープ
http://www.sankei.com/west/news/151109/wst1511090038-n1.html
南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島の岩礁埋め立てを巡り、米中のつば競り合いが本格化し始めたことで、地域の軍事バランスを左右する米中の航空母艦(空母)に注目が集まっている。東日本大震災で救援の「トモダチ作戦」に参加したことで日本人にも馴染み深い米原子力空母「ロナルド・レーガン」と、中国海軍が初めて持った空母「遼寧(りょうねい)」。この2艦は、艦種は同じ空母でありながら、実力は圧倒的にロナルド・レーガンが上なのだ。優位の切り札は、空母の目となる「空飛ぶレーダー」の早期警戒機を積めるかどうかにある。(岡田敏彦)
米中両空母の違い
米国の原子力空母ロナルド・レーガンは2003年就役。全長333メートル、全幅77メートル。排水量は約10万1400トン。乗組員5700人と「動く街」の規模をもち、速度は30ノット(約56キロ)以上。
一方、中国の遼寧はソ連のキエフ級空母「ワリャーグ」の中古を2001年に入手、修理のうえ2012年に再就役させたもので、全長305メートル、全幅73メートル、排水量6万7500トン。乗組員は約2000人で、速度は29ノット(約54キロ)。
いずれのスペックも大差はないが、R・レーガンが優勢だ。またR・レーガンは動力が原子力で、長期間連続航海が可能な点も優れている。しかし最も異なるのは、航空機を甲板から空中へ飛ばす射出機(カタパルト)の有無だ。
重すぎて
環球網など中国メディアは14年末、J-15を遼寧から発艦させる場合、搭載できるミサイルや爆弾などの総重量はわずか2トンだと報道した。それ以上積むと重量オーバーで飛び立てないのだ。
同機は陸上の2000メートル級滑走路から離陸する場合はミサイル類を本来12トンも積めるのだが、空母の短い滑走距離によるスキージャンプ式では、重い機体を浮かび上がらせることができず、戦闘時などミサイル類をフル装備して発艦する場合は、軽量化のため燃料を減らして離陸するしかない。その後、空中給油することとなる。二度手間のうえ給油機との会合ポイントを敵に狙われればひとたまりもない。
この重量オーバーの問題で致命的なのは、空飛ぶレーダーともいえる「早期警戒機」が運用できないことだ。
より高く、より遠く
空母やイージス艦の脅威は海面すれすれを飛んでくる対艦ミサイルだ。地球は丸いため、水平線の向こう側(水平線より下)の物体はどんな高性能レーダーでも探知できない。
3544
:
とはずがたり
:2015/11/30(月) 19:31:32
>>3543-3544
その距離はほんのわずかだ。身長170センチの人間が海岸の波打ち際に立った場合、遙か彼方に思える水平線までの距離はわずか5キロ。ただし、ビルに登るなどして立つ位置が高くなれば、より遠くまで見られる。艦船でもより遠くを探知するためレーダーを高い位置に設けるが、それでも水平線までの距離は約20〜30キロとされる。マッハ2(時速約2450キロ)の対艦ミサイルなら、レーダーで探知した後、30秒前後で命中する距離だ。
戦時には、こうしたミサイルが100発近く同時に飛んでくる可能性がある。わずかな時間で迎撃し撃ち墜とすのは困難だ。そこでさらに高い空中にレーダーを上げ、遙か遠くから迎撃するために米海軍などが導入したのが「早期警戒機」だ。
米軍では、空母から発艦できる艦上早期警戒機E-2を60年代半ばから配備・運用した。その重要性は、同様の装備を持つ英国海軍の空母部隊が実戦で味わうこととなる。
苦い経験
英国海軍が導入した艦上早期警戒機は「フェアリー・ガネットAEW3」。50年代末から運用してきたが、英国が垂直・短距離離着陸が可能な戦闘機「ハリアー」を実用化したこと、さらに通常空母艦隊の運用には莫大な国家予算が必要なことなどに伴い、英国は通常空母の廃止を決定。「短距離離着陸機+スキージャンプ式」の小型空母に置き換え始めた。
78年には最後の通常空母「アーク・ロイヤル」が退役した。ただしスキージャンプ式では「ガネット」は重量オーバーで発艦できなかった。英国海軍では「陸上基地から運用すればいい」と、ガネットのレーダーをより大型の機体「アブロ・シャクルトン」に積み替え、長い滑走路のある陸上基地で運用を始めた。
その4年後、一連の英国政府と軍の判断は裏目に出た。
1982年に英国とアルゼンチンの間で起こったフォークランド紛争だ。艦上早期警戒機を持たなかった英国艦隊は、海面すれすれを突っ込んでくるアルゼンチン軍の攻撃機「シュペル・エタンダール」の肉薄を許し、その搭載する対艦ミサイル「エグゾセ」により駆逐艦1隻とコンテナ船1隻を撃沈されている。
自国から遠く離れた英国艦隊の近くに「シャクルトン」を運用できる滑走路を用意することもできなかった。
中国空母の実力
スキージャンプ式で飛び立てる早期警戒機を開発するのは不可能ではないが、軽い機体に搭載できる小さなレーダーの性能は「小さいなり」でしかない。
中国が躍起になって南シナ海のスプラトリー諸島を埋め立て、滑走路を建設する理由の一つは、空母艦隊を守る大型の早期警戒機「KJ-2000」などを運用することにあるが、総合すれば「陸上基地からの航空機の支援なしでは心許ない空母」というのが遼寧の“実力”とみられる。
自国から遠く離れた英国艦隊の近くに「シャクルトン」を運用できる滑走路を用意することもできなかった。
中国空母の実力
スキージャンプ式で飛び立てる早期警戒機を開発するのは不可能ではないが、軽い機体に搭載できる小さなレーダーの性能は「小さいなり」でしかない。
中国が躍起になって南シナ海のスプラトリー諸島を埋め立て、滑走路を建設する理由の一つは、空母艦隊を守る大型の早期警戒機「KJ-2000」などを運用することにあるが、総合すれば「陸上基地からの航空機の支援なしでは心許ない空母」というのが遼寧の“実力”とみられる。
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