したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

国際関係・安全保障論

3084とはずがたり:2015/01/16(金) 09:44:25
>>3083-3084
 安倍の掲げる「戦後レジームからの脱却」もアメリカからみれば「サンフランシスコ平和条約体制からの脱却」で、親米とは矛盾すると佐藤はいう。そして、こうした支離滅裂の典型としてあげるのが、北朝鮮拉致問題への対応だ。
〈佐藤 安倍政権は非常に近い視野しかもっていません。単細胞という批判もありますが、私に言わせれば、半細胞です(笑)。北朝鮮から拉致被害者を取り返せば、内閣支持率が上がるだろうと考える。安倍政権の日朝交渉は、それ以上でもそれ以下でもありません〉
 これについては池上も同意して、交渉にこんな裏があることを指摘する。
〈池上 北朝鮮が再調査をすると言っていますが、本当は再調査なんか必要ないわけです。外国人なり、日本人に関しては、全部データがあるのですから。
 日本側は妥協しているわけです。『とっくにわかってるだろ』と言ったら話が進まないから、『「再調査したら見つかりました、以前悪いやつが隠していたのが見つかりました」と弁解していいですよ』と逃げ道を与える〉
 二人の分析で驚かされるのは、今回の日朝交渉には、アメリカがこれを潰そうと動いているという指摘だ。なぜなら北朝鮮への経済制裁が解除されれば、その金で北はアメリカに達する弾道ミサイルを作る可能性が大きい。アメリカは断じてそれを許したくないからだ。

そのひとつの現れが、日経新聞が報じた「生存者リスト」報道だと二人の意見は一致する。
〈佐藤 (アメリカは)日本が再制裁に動いて、金を送れなくなるような流れを作りたい。そのためには、拉致問題の期待値を上げてしまうのです。事前に期待値をどんどん上げておけば、北朝鮮が何人か帰すと言っても、日本の世論が満足しません。そういうオペレーションをアメリカ通の日本人記者がしているのではないかと私は見ています〉
〈池上 日経新聞の中にも、安倍政権はどうも反米的な性格があっていかがなものかと危惧する人がいるのでしょう。日経新聞の社是は、自由と資本主義と親米である。この三つの柱が揺らぐようなことがあったら、日経新聞は全力で闘う、と訊かされたことがあります〉
 なんと、日本経済界の守護神「日経新聞」には、アメリカのスパイか、その意図を汲むインテリジェンス、世論誘導工作員までが存在するという。
 そしてもうひとつ、二人が分析する北朝鮮問題の分析の中で非常に興味深いものがある。それが北朝鮮と安倍首相のラブラブ関係説だ。
〈佐藤 本当に愛しているのかどうかチェックしている。普通、ミサイルを撃っている最中に制裁解除なんてしないですよね。(中略)求愛を恫喝で示すというのが、あの国の文化ですから。これは相当愛してくれているみたいだ、朝鮮総連本部ビルの競売問題でも、日本の司法権の独立は強いはずなのに、結果として当面ビルは使っていられそうだし、安倍内閣は本当にいい政権だという感じになっているのではないですか〉
〈池上 もともと北朝鮮がアメリカに対してミサイル実験で恫喝してみせたりするのは、自分のほうを向いてほしいからです。小学生の男の子が、気になる女の子にわざときつく当たったりするのと同じです〉
 北朝鮮にとって安倍晋三は、自分たちを「愛してくれてる」、そして「気になる女の子」的存在。そうか、安倍晋三は北朝鮮とラブラブだったのか!!
 無知で半細胞、強烈なグランドファーザー・コンプレックス、さらには北朝鮮との相思相愛──。しかも、これらの分析は、ネットに流通しているような安っぽい陰謀論ではなく、客観的な事実関係を冷徹に検証して導きだされたものだ。
 論壇の中では、むしろ現実主義的でマキャベリスティックな発想をもっているといわれる佐藤優と池上彰。この二人がダメ出しをするということは、安倍政権は相当に危ないところまでいってしまっているのかもしれない。
(伊勢崎馨)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板