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国際関係・安全保障論
3081
:
とはずがたり
:2014/12/11(木) 18:14:55
>>3080-3081
中国人民解放軍の戦力に関して、アメリカや日本ではしばしば「数だけ多くても質は低い」とみなされがちであった(実際、数年前までは事実であった)。そして、人民解放軍の侵攻主義的海軍戦略に最前線で対抗するアメリカ海軍は、「質の高いハイテク防御兵器を充実させて、万一中国と一戦交えるような事態に直面したとしても、それらの優秀な防御兵器によって中国侵攻軍が発射してくるミサイルを撃破してしまおう」という基本方針によって軍備を整えてきた。すなわち、イージス巡洋艦ならびにイージス駆逐艦に対艦ミサイル迎撃用ミサイル、弾道ミサイル迎撃用ミサイル、長距離巡航ミサイル迎撃用ミサイル、それにCIWS(近接防御火器システム)など高性能の防御用兵器を搭載して敵の攻撃を阻止しようという防御面に重点を置いた態勢を固めてきたのである。
もちろんアメリカ海軍といえども「攻撃は最大の防御なり」との格言を重視するアメリカ軍である以上、「専守防衛」概念が歪んだ形で広まってしまっている日本と異なって、敵を攻撃するための対地攻撃用長距離巡航ミサイルや対艦ミサイルの攻撃力を軽視しているわけではない。
しかし、上記のクラーク氏をはじめとする海軍戦略修正論者たちによると、これまでアメリカ海軍は超高性能(すなわち極めて高価な)な各種迎撃システムの開発に努力を傾注しすぎてきたという。実際にアメリカ海軍水上戦闘艦艇に搭載してある各種ミサイルの数は、敵地攻撃用や敵艦攻撃用ミサイルよりも各種迎撃用ミサイルのほうがはるかに多くなっている。したがって、アメリカ海軍(それも原潜ではなく水上戦闘艦艇)の性格は、高性能だが少数の迎撃システムで武装した防御型海軍と見なさざるを得ない。
優秀な迎撃システムがもたらした誤った自信
確かに、イージス戦闘システム、SM-3ミサイル、SM-6ミサイル、改良型シースパロー、CIWSなどは極めて高性能な迎撃システムであり、敵の各種ミサイルや航空機を撃墜する高度な性能を保有している。「しかし、そのような優秀な迎撃兵器が“誤った自信”をアメリカ海軍にもたらしてしまっている」とクラーク氏は指摘する。
なぜならば、決して高性能とは言えないミサイルから最新鋭のミサイルまで多種多様の攻撃用ミサイルを取り揃えている中国やイランが、アメリカ海軍や同盟軍に対して大量の安価な“基本的”ミサイルで攻撃を敢行してきた場合、「我々は高性能迎撃ミサイルによって迎撃することになり、それら少数の超高額ミサイルは、すぐに中国の大量の低価格ミサイルに対して撃ち尽くされてしまうことになる」からである。
その結果、例え米海軍イージス駆逐艦に搭載してある迎撃ミサイルが百発百中の精度で中国のミサイルを撃ち落とせるとしても、迎撃ミサイルを全弾撃ち尽くしてしまったイージス艦は、低価格の中国側対艦ミサイルにとっては1000億円の水に浮かぶ物体でしかなくなってしまうのだ。
まして、昨今の中国人民解放軍が保有する各種攻撃用ミサイルの性能は飛躍的に向上しており、米海軍(や自衛隊)が保有する超高額な迎撃システムによっても、果たして“片っ端から”撃墜できるといった状況ではなくなっていると考えざるを得ない。
日本にも迫られる「攻撃型海軍」への転換
クラーク氏をはじめとする海軍戦略修正論者たちは、「もはや少数高性能の迎撃態勢の強化から基本方針を転換して、多数の攻撃兵器で武装して、敵が攻撃してくる機先を制して集中攻撃を実施できる攻撃型海軍へと軌道修正しなければならない」と主張し始めている。
すなわち、アメリカ海軍の祖先であるイギリス海軍(ロイヤル・ネイビー:かつて世界三大海軍の一角を占めた日本海軍の祖先でもある)の鉄則であった「最良の防御線は敵の海岸線にあり」(敵が出撃する以前に、あるいは軍艦を建造している段階で、敵の本拠地を襲撃して敵艦隊を葬り去ってしまうのが最大の防衛策という考え方)への回帰と言えよう。
もちろん、帆走軍艦時代と違い長射程ミサイルによって戦闘の帰趨が決する現代では、この鉄則の意味合いも近代化しており、「攻撃は“最大の防御”ではなく“唯一の防御”である」として、強力な攻撃型海軍への転換を主張する提言も登場している。
アメリカ海軍は冷戦終結後、とりあえずは太平洋やインド洋では強敵が存在しなかったために、高性能な迎撃システムの開発にこだわり、少数精鋭の迎撃型海軍としての実力を蓄えてきた。しかし、強力な中国海軍の出現によって、攻撃型海軍への転換が迫られる事態に直面している。ということは、アメリカ海軍の分身的存在である海上自衛隊も、その基本的性格の転換が迫られることは避けられない。
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