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国際関係・安全保障論

3080とはずがたり:2014/12/11(木) 18:14:26
中国海軍に追い込まれて
戦略転換を図るアメリカ海軍
防御重視から攻撃型へ、自衛隊も追随か?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42404
2014.12.11(木) 北村 淳

インド洋上の島国、モルジブの首都マレの海水を淡水に浄化する施設で、12月4日午後(現地時間)、火災が発生し、マレ市民への飲料水供給が危険に曝されるおそれが生じた。

 そこに支援の手を差し延べたのが中国である。中国は近年、インド洋の数地点に軍事拠点を確保する一環としてモルジブとの親密な関係構築を推進している。モルジブ政府の要請を受けた中国政府は、即座に救援資金と飲料水の緊急輸送を開始した。12月6日、15万のマレ市民を救援するため、中国政府は2機の民間輸送機で20トンの飲料水をマレに空輸した。

 それに引き続いて、海賊対処のためにインド洋に出動中の中国海軍艦艇から、海洋救難艦がマレ港を目指して急行中である。960トンの飲料水と海水浄化装置を積載したこの中国軍艦は8日未明にはマレ港に到着する。さらに、中国空軍機が万一の事態にはモルジブに緊急出動できる態勢をとり、通過諸国との交渉も開始した(以上は12月7日時点の情報)。

目に見えて凋落してきたアメリカの軍事的影響力

 以前ならば、モルジブに緊急救援機を飛ばし、海軍艦艇を急行させたのはアメリカであったであろう。アメリカはインド洋の絶海に浮かぶイギリス領ディエゴガルシアに軍事拠点を有している。そのディエゴガルシアの北方およそ1300キロメートルのインド洋上に浮かぶ島国モルジブを敵性勢力にコントロールされてしまうことは、かつてのアメリカならば決して見過ごさなかったはずである。

 しかしながら、アメリカ軍は“イスラム国”への対応やアルカイダに拘束された自国民の救出作戦(失敗に終わった)など、イスラム過激派勢力に対する“伝統的”な軍事対応に追われている。そのうえ、オバマ政権内部においてもヘーゲル国防長官の更迭と後任人事を巡る駆け引きと問題山積である。まさに、中国海軍戦略への対処どころではなくなっている、というのがアメリカ国防当局の実情である。

 その結果、モルジブが中国の手に転がり込む状況がますます強まる事態に対しても、アメリカはなすすべがなかったのだ。中国はインド洋における海軍戦略上の拠点としてモルジブを手に入れようとしている。

 このように、中国軍事力とりわけ海軍力の台頭は、日本はもちろんのことアメリカにとっても「張子の虎」などと言っていられない状況になっている。

 確かに、軍艦や航空機、それにミサイルなどの個々の兵器や装備だけを比較した場合には、アメリカや日本のほうがまだ質的に優れている場合が多い。しかし、東アジアからインド洋にかけての軍事戦略や外交戦略を含めた大局的見地からの軍事的影響力に関しては、以前のようにアメリカが中国を問題なく圧倒しているという状況ではなくなっている。

防御面に重点を置いてきた対中戦略

 このような状況は、とりわけアメリカ軍関係者やシンクタンク研究者たちの間では強い危機感を持って議論されており、対中国戦略の再構築が急がれている。そして、本コラムでもしばしば触れている「対中国接近阻止領域拒否(A2/AD)戦略」の策定や、そのような戦略を実施するための具体的施策や作戦の構築などが盛んに提言され始めるようになっている。

 そのような流れの中で、アメリカ軍当局のみならず日本防衛当局にとっても参考にすべき提言の1つに「質の高い防御に依存しすぎている状況からの転換」というものがある(この種の主張は、少なからぬ戦略家たちが主張しているが、CSBA上席研究員ブライアン・クラーク著“COMMANDING THE SEAS”は詳細にこの種の主張を取り扱っている)。


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