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国際関係・安全保障論

2647チバQ:2011/06/20(月) 18:54:51
◇育たない国軍・警察
 米軍と武装勢力の戦闘で民間人の犠牲が絶えず、反米感情が高まるアフガニスタン。「占領軍」撤退は国民の悲願で、カルザイ大統領は治安維持権限の早期移譲を求めている。だが、米軍の撤退開始を控え、治安の悪化を懸念する声も出ている。

 「米軍が急いで撤退すればタリバンを勢いづけるだけだ」。1996年から2001年までアフガン・反タリバン連合(北部同盟)の司令官としてタリバンを相手に激戦を展開したサリフ・モハンマド・レジスタニ氏(48)が指摘した。

 米軍撤退後の治安維持に当たるアフガン軍・警察の体制が整っていないからだ。アフガン軍は今後2年で約17万人から24万人に増強される計画だが、訓練不足が深刻な上、装備も貧弱だ。武装勢力が身分を隠して入隊し、軍施設への攻撃を手引きするケースも相次いでいる。

 一方、タリバンなどアフガンの武装勢力が国内に潜伏する隣国パキスタン。米国からテロ組織摘発の「断固たる措置」(クリントン国務長官)を要請されたが、パキスタン側の腰は重い。ビンラディン容疑者殺害をめぐる対米関係のきしみに加え、アフガン情勢の行方が不透明なためだ。

 パキスタン軍退役陸軍中将で軍事アナリストのタラート・マスード氏は「米軍の撤退規模が大きいほど、武装勢力はアフガンに戻る。パキスタン軍にとって今、タリバンと戦っても無意味で、3〜4カ月は『模様眺め』の構えを維持するだろう」と分析した。【ニューデリー杉尾直哉】

 ◇日本「50億ドル支援」困難 苦肉の策「周辺国振り当て」
 日本政府は09年の政権交代後に打ち出した「5年で50億ドル」のアフガン支援を実施することで、米軍撤退に向けた環境整備を図ってきた。だが、現地の治安悪化で拠出は16・6億ドルにとどまり、「苦肉の策」として周辺国に支援を振り当てる選択肢も検討している。

 日本のアフガン支援は警察官給与の半額負担や元タリバン兵への職業訓練、農業支援など。しかし、元タリバン兵の職業訓練後の雇用創出にめどが立たない。

 政府は「アフガンの安定に資する」(外務省幹部)として、タジキスタンなど周辺国の麻薬対策などに支援対象を広げ、米軍の撤退開始に合わせて発表する案を検討中だ。ただ、使途拡大には米高官から「アフガン国内支援を減らすのか」との懸念も寄せられている。

 そもそも「50億ドル」は自公政権が決めたインド洋の海上自衛隊の補給活動の代替策で、対米支援の意味合いが強い。政府内では当初から積算根拠や支援の効果を疑問視する声があっただけに「東日本大震災の復興を理由に削減されるのではないか」(外務省幹部)との声も出ている。

 人的貢献として政府はアフガン軍の医療関連施設で指導にあたる自衛隊医官など約10人の派遣を検討。北大西洋条約機構(NATO)と具体化を話し合ってきたが、震災以降、協議は進んでいない。【大貫智子】

毎日新聞 2011年6月20日 東京朝刊


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