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国際関係・安全保障論

2405チバQ:2010/05/03(月) 23:20:08
http://mainichi.jp/select/world/news/20100416ddm007030067000c.html
アフガン・遠い安定:ピース・ジルガを前に/上(その1) 「解放」の町、地雷が包囲
 ◇「タリバンをテロリストにしたのはアメリカだ」 生活、死と隣り合わせ
 アフガニスタン南部へルマンド州のナーダリ地区。旧支配勢力タリバンが支配していたことから、近接のマルジャ地区とともに米英軍が「住民の解放」を目的に大規模軍事作戦を始めたのは2月。しかし、作戦が終わった3月下旬に現地入りすると、皮肉にも「陸の孤島」と化していた。

 タリバンが米英軍を封じ込めようと、地区の周りに地雷や手製爆弾を仕掛けたためだ。自由な外出もままならず、死と隣り合わせの生活を強いられた住民たちは、作戦を始めた米国や政府に怒りの矛先を向ける−−。

    ◇


アフガニスタンからの主な麻薬密輸ルート(上)とアフガニスタンのケシ栽培面積の推移グラフ 州都ラシュカルガからナーダリ地区まで、悪路を車で40分。取材に同行した地元ジャーナリスト、バシル・オマリ記者(43)は「経験から地雷が埋まっていそうな所は想像がつく」と平たんな場所を避け、「武装集団による拉致を避ける」ため、往路と復路は別ルートにすると言った。

 米英軍は地区中心部を「解放」したものの、その周囲は依然としてタリバンの支配下にある。中心部入り口の検問所に着くと、アフガン兵が「外国人記者がここを通過するのは初めてだ」と言い、「地雷に気をつけろ」と念を押した。

 小さな商店が並ぶ地区の中心街には、あちこちに弾痕が残る。住民約50人が地区庁舎前で、仕事を求め、立ち尽くしていた。

 屋上から銃を手にした英兵が見下ろす中、建設労働者のジャマルディンさん(35)が、「米英軍がいる限り、危険が増えていく。地区の外に働きに行けない」と訴えると、周囲の男たちも「カルザイ(大統領)は米国のいいなりで戦争をするから、安全だった生活がむちゃくちゃになった」と不満を連ねた。

 作戦があった二つの地区では、空爆などで住民60人以上が死んだ。義弟が地雷で片足を失った農家のファズルラさん(35)は「犠牲者の多くが地雷や仕掛け爆弾が原因だった」と言い、「タリバンをテロリストにしたのはアメリカだ」と語気を強めた。

 小麦畑に目を凝らすと、赤い花をつけたケシの一群が見える。アフガンは世界の麻薬の9割を原産するが、その大半はへルマンド州で栽培され、住民の収入源にもなっている。


小麦にケシが交じる畑。子供たちが草抜きなどの手入れをしていた=アフガニスタン・へルマンド州ナーダリで2010年3月26日 米国が「タリバンの資金源」と指摘するケシだが、アフガン政府によると、米英軍は今回の軍事作戦でケシ畑に目をつぶった。オバマ米政権は米軍増派に合わせ、南部カンダハルで次の作戦を予定している。現地では反米感情の悪化が作戦の障害となるのを避けるためケシ栽培が黙認されたと解釈されている。

 帰路の車内。オマリ記者は「米国は自由を掲げながら、アフガン人の生活を破壊する。タリバン支配は窮屈だが、治安と秩序は守られた」と言い、その先の言葉をのみ込んだ。【ナーダリで栗田慎一】

    ◇

 アフガンの全民族代表らが参加するピース・ジルガ(国民和平会議)が来月、カブールで開かれる。安定化への指針を見いだすことができるのか。模索が続く現場から報告する。

毎日新聞 2010年4月16日 東京朝刊


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