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国際関係・安全保障論

2287チバQ:2010/03/08(月) 12:20:34
 ◇米はイラン介入警戒 「イラクラシー」狙う
 今年8月末までにイラクから戦闘部隊を撤退させる米国にとって、最大の関心事は、自国の存在感を維持しつつ、周辺国、特にイスラム教シーア派国家イランの政治的介入を排除することだ。このため、連邦議会選挙によって多数派シーア派主導の政府が誕生しても、スンニ派など少数派も一定の影響力を保持できるイラク流の民主主義(デモクラシー)「イラクラシー」を確立させようと腐心している。

 「完全ではないが、西側の民主主義とは違う、イラクラシーが機能している」。ペトレアス米中東軍司令官は2月、選挙後のイラクの民主化促進にこう期待感を示した。米軍撤退後のイラク政策を担うヒル駐イラク米大使も「民主的なイラクと強く、長期的な関係を望む」と意欲を示す。

 米国の戦略の背景にあるのは、地域大国になり得るイラクの潜在力だ。ヒル大使によると、イラクの油田開発が順調に進めば、10年以内に1日1000万バレルの原油生産が可能。その規模は「サウジアラビア並みで、イランの4倍」という。

 米国はイラクの潜在力が花開く前に、選挙を通じて「シーア派主導だが、スンニ派、クルド人も重要な役割を果たす」(ヒル大使)体制を築き、周辺国の介入を防ぐ必要がある。特に警戒しているのが隣国イランだ。

 「明らかにイランの影響を受けている」。イラク駐留米軍のオディエルノ司令官が非難するのは、シーア派のチャラビ元副首相だ。

 チャラビ氏が委員長を務める「責任追及・正義委員会」は1月、旧政権党バース党との関係を理由に、スンニ派政治家ら511人の立候補を禁止した。シーア派主導政府に不満を募らすスンニ派勢力の反発をあおる恐れがあったため、バイデン米副大統領は資格審査を選挙後にするよう働き掛けた。

 また、世界最大の在外米公館である在イラク米大使館は、現在の人員約1400人を3000人に増やす計画だ。ヒル大使は「(米軍の撤退で)米国がイラクを去ると見なされ、周辺国が勢力争いに乗り出すことは望まない。米国は(選挙後も)大きな存在であり続ける」と強調している。【ワシントン草野和彦】

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 ■ことば

 ◇イラク連邦議会選挙
 18ある県を各選挙区に非拘束名簿方式の比例代表制で行う。議席数は人口増を反映し前回05年の275議席から325議席に増加。任期は4年。86の会派・政党から約6200人が立候補、旧政権党バース党関係者511人が失格認定された。今年1月実施の予定が、選挙法改正審議長期化で2カ月延期された。選挙結果確定後、連邦議会で選出された新大統領が最大会派から首相候補を指名し30日以内の組閣を指示する。

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 ■イラクを巡る主な動き

03年 3月 イラク戦争開戦

    4月 バグダッド陥落

    5月 米英占領当局が統治開始

04年 6月 占領当局が暫定政府に主権移譲

05年 1月 移行国民議会選を実施

    4月 移行政府が発足

   12月 初の連邦議会選を実施

06年 2月 中部サマラでシーア派聖地「アスカリ聖廟(びょう)」爆破テロ。宗派対立が激化し、内戦状態に

    5月 マリキ首相率いる新政府が発足

07年 1月 米軍2万1500人の増派発表

09年 1月 11年末までの米軍完全撤退を明記した地位協定が発効。一部地域を除き地方議会選を実施

10年 3月 2回目の連邦議会選を実施


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