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国際関係・安全保障論
1993
:
チバQ
:2009/10/28(水) 23:03:03
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091028ddm041040010000c.html
関門海峡・護衛艦衝突:「難所」事故絶えず 見張りは?勤務は?
「海の難所」とされる関門海峡の中でも幅約600メートルと狭い早鞆(はやとも)の瀬戸で起きた海上自衛隊護衛艦とコンテナ船の衝突事故。防衛省は08年に千葉県野島崎沖で起きたイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故以降、再発防止対策を進め、今年5月に公表した事故調査報告書で、見張りや報告・通報態勢の強化など再発防止策を掲げたばかりだった。防衛省は今回の事故の情報収集を急ぎ、原因の解明を進めている。
第7管区海上保安本部によると、関門海峡は海上交通の要所として1日約600隻を超す船舶が行き交うが、幅が狭くて海流が速く見通しも悪い海の難所とされる。中でも関門橋下付近で航行できる幅はわずか約600メートル。潮流は約9・4ノット(時速約17・4キロ)に達する時もある。7管は大型船の航行時に、鉢合わせしないよう「行会い調整」をするなど事故防止をしている。
それでも年平均で19・4隻が関係する衝突事故が起きている。97、01年に各1人、06年には3人が死亡する事故が発生。今年9月にも遊漁船と砂利運搬船の衝突事故で遊漁船の船長が死亡している。
事故の時間帯は夕暮れから夜間が多く、原因は▽不十分な見張り▽居眠り▽機関故障−−など。
あたごの事故で海自は今年1月、横浜地方海難審判所から初めて安全勧告を受けた。防衛省は5月、最終的な事故調査報告書を公表し、再発防止策として▽報告・通報を含む見張り能力の向上▽見張り指揮の徹底−−などを掲げた。
あたご事故以降、けが人はないものの神奈川、鹿児島県沖などで3回の接触事故が起きており、今回の事故で4件目。防衛省報道官は事故後の記者会見で、回避行動や見張り、警笛や位置関係について「分かりません」と繰り返した。
◇通常考えにくい−−軍事評論家の前田哲男さんの話
現場は幅が狭い上に潮の流れが速い。すれ違うという感覚が当てはまり、緊張を強いられる危険な海峡だ。「くらま」は佐世保(長崎県)を母港にしており、通過しなれた航路と思われ、通常なら考えにくい事故だ。「見張り不十分」とされた「あたご」事故のような組織的な問題があるかどうかが焦点となるだろう。
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◆海自艦船による主な海難事故◆
88年 7月 神奈川県の横須賀港沖で、海自の潜水艦「なだしお」と大型遊漁船「第1富士丸」が衝突。第1富士丸が沈没し、釣り客ら30人が死亡
08年 2月 千葉県野島崎沖で海自のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」が衝突。清徳丸が沈没し、乗船していた親子2人が死亡
3月 ベトナム・ホーチミン港で海自の護衛艦「はまゆき」とカンボジア船籍の貨物船「MASAN」が接触。けが人なし
12月 神奈川県横須賀市沖で、海自の護衛艦「しらね」と作業船「第6本栄丸」が接触。けが人なし
09年 1月 鹿児島県霧島市沖で、海自の潜水艦「おやしお」が訓練中に、訓練警戒用に借りた漁船「第28亀丸」と接触。けが人なし
毎日新聞 2009年10月28日 東京朝刊
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