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国際関係・安全保障論

1888千葉9区:2009/08/08(土) 10:49:36
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009080502000083.html
遠い『自立』 深まる不安 グルジア紛争1年 南オセチアルポ
2009年8月5日 朝刊

最悪の被害を受けて壊滅した「ユダヤ人地区」では、ロシアの支援による新たな集合住宅の建設が始まっていた=南オセチアのツヒンバリで


 グルジア紛争からもうすぐ一年。ロシアによる軍事侵攻や南オセチアなどのグルジアからの独立承認問題は、当時、世界を新冷戦の間際に追い込んだ。米ロが協調に向かい始めた今でも、その対立は解消されていない。大国の論理の下で戦場となった南オセチアは、ようやく復興が緒に就いたものの、財政などはロシアの支援だけが頼り。将来の不安はぬぐえない。 (モスクワ支局・中島健二、南オセチアの中心都市ツヒンバリで、写真も)

 紛争時、激しい戦闘にさらされた南オセチアのツヒンバリ。破壊された政府庁舎などはそのまま残り、崩壊した住宅も点在する。

 その街を七月下旬に訪れると、開けた場所が目に入った。昨年八月八日、グルジア軍からロケット弾の集中攻撃を受けたとされる通称「ユダヤ人地区」。既に残骸(ざんがい)は撤去され、建物の基礎工事が進められていた。

 「街で最も歴史のある場所が跡形もなく破壊された。ここに三階建ての集合住宅ができる」と、今年初め市内で建設会社を創業したベゴイエフさん(29)。崩壊したままの建物も周りに残る現場で胸を張り「すべてロシアのおかげ」とも語った。

 南オセチア独立派政府によると、被害を受けた約四千の住宅・施設などを復興する予算は約二十七億ルーブル。その全額がロシア政府の支援だ。郊外では、学校や商業施設を整備した広大な新興住宅地「モスクワ地区」をモスクワ市が建設中。これも皆「ロシアからの贈り物」(独立派政府当局者)。

 ロシアから直接、南オセチアにガスを供給する新パイプラインもロシア企業がほぼ敷設を終えた。ロシアが独立承認した日に当たる八月二十六日に稼働させる。送電線網も整備が始まっている。まるでこの地をのみ込むようなロシアの勢いだ。

 復興や経済政策を担当する南オセチア「国家委員会」のカビソフ議長は「ロシアは国民が独立の自信を持てるよう支援している。そんな支援をロシア以外の国はしてくれない」と当然のように受け入れる。

 半面、南オセチアのココイトイ大統領は昨年九月、外国報道陣との会見で、ロシア編入の可能性を認めた。ロシアの軍事専門家の間には「独立承認はロシアが軍事基地を置くための理由づけにすぎなかった」との見方もある。

 旧ソ連圏で、ロシアは、エネルギー戦略や軍事協力をめぐり、欧米と影響力争いでしのぎを削っている。ロシアがカフカス地域での橋頭堡(ほ)として南オセチアとアブハジアを“ロシア化”し、さらに編入を画策する筋書きがあっても、不思議ではない。

 ただ、住民の思いは複雑だ。「支援はありがたいが、どこにも頼らない独立国になりたい」と、街の中心地区に住むプリエワさん(25)。自立国家を願う住民には「編入」など考えられない。ユダヤ人地区以外の住宅復興が停滞している状況も、独立派政府に対する不満や不信につながりかねない。


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