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国際関係・安全保障論

1787千葉9区:2009/02/27(金) 22:56:10
 ◆忠誠心と兵役義務

 アラブ政党に対する敵意がクネセトで高まっている。シオニスト政党は、国家反逆罪の「証拠」を3つ挙げる。第1に、アラブ系国会議員は、国際法上イスラエルと戦争状態の国を含めて、近隣アラブ諸国に旅行する権利を要求している。

 第2に、バラド党の創設者アズミ・ビシャーラ氏は06年のレバノン紛争でイスラム教シーア派組織ヒズボラを支援したとして、国内情報機関「イスラエル総保安局」から警告を受け、07年に出国したまま帰国できないでいる。

 第3に、アラブ系市民組織は、バラド党に倣い、ユダヤ人国家を「同意に基づく民主主義国」に転換することを求めているが、イスラエル総保安局はこれを「破壊活動」とみなしている。

 今回の総選挙では、アラブ系少数派のイスラエル国家への忠誠心が重要な争点になった。「わが家イスラエル」のリーバーマン党首は「忠誠心がなければ市民権もない」と唱えて、アラブ系住民にユダヤ人国家・イスラエルへの忠誠を求め、カディマやリクードもこれを支持した。

 リクードのネタニヤフ党首は、かつてアラブ系少数民族はユダヤ人国家に対する「人口上の脅威」を述べたが、リーバーマン党首のスローガンを「正当だ」と評した。

 カディマのリブニ党首は、アラブ系市民は忠誠心を証明するために兵役義務を負うべきだと主張した。現在、アラブ系住民には兵役義務はない。またリブニ党首は、パレスチナ国家を建設すればアラブ系少数派の念願がかなうと述べて、イスラエルに彼らの未来はないことを示唆した。

 アラブ主義政党の中には選挙ボイコットを呼びかけるものもあった。その結果、投票率は、1996年の77%から今回54%に下がった。投票率が下がったにもかかわらず、アラブ政党が議席を10議席から11議席に増やしたのは、シオニスト政党へのアラブ系有権者の支持がかつてないほど低下したからだ。

                   ◇

 ≪結論≫

 イスラエルのアラブ系少数派は、長期にわたる中央権力からの排除、極右政党の台頭、和平交渉が最終的に失敗したと思われることから、ますます政治体制から疎外されている。クネセトでは社会的・政治的緊張が高まるだろう。アラブ系の間では、選挙のボイコットや議会外での活動が拡大しそうだ。イスラエル国内に独立したアラブ系議会と社会組織を創設する動きが強まるだろう。


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