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国際関係・安全保障論

1625とはずがたり:2008/03/17(月) 16:58:39
中東大戦争勃発の懸念拡大で、石油危機再来か
2008年3月17日(月)10:00
http://news.goo.ne.jp/article/diamond/world/2008031701-diamond.html

 1948年から紛争が繰り返されるイスラエル、パレスチナの雲行きがまたも怪しくなってきた。周辺の中東諸国を巻き込んだ大戦争に発展すれば、オイルショック再来は確実である。

 中東は今、複数の戦線を持つ広範囲な戦争が始まりそうな危機にある。イスラエルと、南隣のパレスチナのガザを支配するイスラム主義武装勢力のハマスとの緊張が高まっている。同時にイスラエルは、北隣にあるレバノン南部を支配するイスラム主義武装勢力のヒズボラや、ヒズボラを支援しているシリアとも戦争しそうな状況となっている。

 ハマスとヒズボラ、シリアは、いずれもイランの傘下にある。イランは以前から、ハマスとヒズボラに代理戦争をやらせてイスラエルを潰そうと狙ってきた。すでに2006年夏には、ヒズボラとイスラエルが約1ヵ月間戦争し、戦火がシリアやイランを巻き込む直前、危機感を抱いたイスラエルが停戦に動き、大戦争が寸前で回避された経緯がある。

 その後2年近くたち、イラン核兵器開発疑惑や米軍のイラク占領などをめぐる状況がイランに有利に働くなかで、ハマス・ヒズボラ・シリア・イランというイスラム側4勢力がイスラエルに立ち向かう中東大戦争の構図が再燃している。

 米国は中東の緊張が高まった2月末からレバノン沖に数隻の軍艦を派遣している。イラクには約14万人の駐留米軍がおり、イスラエルが4勢力と戦争になれば、米軍はイスラエル側に立って参戦するだろう。中東大戦争は、確実に中東を広範囲に破壊し、無数の死者を出す。

 3月11日には米軍のウィリアム・ファロン中東軍司令官が辞任した。ファロンは、チェイニー副大統領らブッシュ政権中枢の強硬派によるイラン空爆構想に反対する米軍制服組の最高位の人物だった。邪魔者を辞めさせたチェイニーは、3月16日からイラン問題について協議するためにイスラエルやサウジアラビアを訪問する。

 世界最強の米軍は、短期戦ではイランなどがかなう敵ではないが、戦争が長期化するほど米軍の不得意なゲリラ戦に入り、米・イスラエルの敗北に近づく。世界の世論は反米・反イスラエルになり、ロシアや中国、中南米やアフリカ諸国はイスラム側を支持し、すでにイラクで過剰派兵状態に陥っている米国は、最終的に中東での影響力(覇権)を失う。そうなれば、イスラエルは国家存続できなくなる可能性もある。

 中東大戦争の伏線は、米国の対テロ戦争とイラク戦争の失敗だ。中東で反米・反イスラエルの感情が高まり、その流れのなかで反米で鳴らすアハマディネジャド政権のイランが、シリア、ヒズボラ、ハマスを使ってイスラエル包囲網を形成した。

 イスラエルを強く支持してきた米政府は、本来ならイスラエルを危険にする大戦争を回避すべく、イスラム側4勢力との緊張緩和や和平交渉に努めるべきだろう。だが実際には、米政府は四勢力をテロ組織扱いして絶対に交渉しないと表明している。軍事的に米国だけが頼みの綱のイスラエルは、米政府の意に逆らって交渉のテーブルにつくことはできず、平和解決の道を閉ざされている。

 和平に消極的な米国に代わり、サウジアラビアやエジプトなどのアラブ連盟諸国が、四勢力とイスラエルの間を仲裁してきた。イスラエルがアラブの仲裁で和平交渉に入れば、大戦争が回避される可能性はあるが、この場合イスラエルは米国の支持を失い、アラブやイスラム側に対して大幅譲歩せざるを得ない。

 イスラム側は、イスラエルに土地を奪われて難民生活を続ける300万人のパレスチナ人を、イスラエル国内にある祖先の地に戻すことを要求している。この要求を飲めば、イスラエルは国内に多数のパレスチナ人を抱えることになり、イスラエルが最重視してきた「ユダヤ人国家」の国是は失われる。イスラエルには、大戦争なら劇的な終焉、紛争回避でも緩慢な終焉が待っている。


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