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石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=
1522
:
とはずがたり
:2013/08/25(日) 10:11:29
>>1521-1522
それでも2000年代前半の米国におけるシェールガス生産量は極めて控えめなものであった。生産に弾みがつくきっかけとなったのは、2005年8〜9月、米国メキシコ湾地域に来襲したハリケーン「カトリーナ」と「リタ」であった。
この2つのハリケーンは沖合の天然ガス生産施設に甚大な被害を及ぼし、冬の暖房用天然ガス需要期を前にして天然ガス価格が原油価格以上に上昇した(原油価格については国際エネルギー機関(IEA)加盟国が石油備蓄を放出したことにより沈静化したものの、天然ガスにはそのような備蓄制度が存在していなかったため価格の上昇が続くこととなった)のである。
この一件により米国でのシェールガス開発・生産が加速されることになった。結果、2009年当時ですら2012年には日量64億立方フィートのシェールガスが生産されると予想されていたが、現時点では2012年には222億立方フィートが生産されたと推定されており、当初見込みの3倍のペースで増産が進みつつあるなど、まさに"大化け"している状況だ。
2009年当時には、2030年のシェールガス生産量は日量100億立方フィートと予想されていたのだが、現在では同388億立方フィートになると見込まれるなど、将来予測の大幅な上方修正がなされているところである。
実はシェールガスが賦存する地域は米国だけではない。カナダでも存在が確認されている他、米国エネルギー省の調査によれば、中国、アルゼンチン、アルジェリア、メキシコ等に存在するとされる。ただ、米国外においてはその賦存状況をもう少し精査しなければならないだろう(精査の結果、当初見込み程資源が存在しない、ということが判明する場合もある。ポーランドがその例に当てはまる)。
また、シェールガス開発・生産のための産業基盤を確立すると同時に、環境面も考慮した事業を推進するための法制や税制を整備する必要もある。このようなことから、米国やカナダ以外の諸国においてシェールガス生産が本格化するのは2020年前後以降になると考えられている。
なお、この原稿を執筆していた7月26日にジョージ・ミッチェル氏が94歳で亡くなったとの報せが飛び込んできた。米国でシェールガスを大増産へと導いたミッチェル氏の偉大な功績を、改めてここで讃えるとともに、氏の冥福を心よりお祈り申し上げる次第である。
野神隆之 (のがみ・たかゆき)
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)石油調査部上席エコノミスト。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。米国ペンシルバニア大学大学院修士課 程およびフランス国立石油研究所付属大学院(ENSPM)修士課程修了。通商産業省(現・経済産業省)資源エネルギー庁長官官房国際資源課(現・国際 課)、国際エネルギー機関(IEA)石油産業市場課等に勤務の後、石油公団企画調査部調査第一課長を経て、2004年より現職
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