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政治思想総合スレ

775名無しさん:2020/09/11(金) 13:53:17
>>774

 Ⅱのゾーンには、野田聖子さんなども位置づけられますが、党内での支持基盤が脆弱なため、石破さんが保守本流のフラッグを奪取したといえるでしょう。

 今回の総裁選では、この姿勢がより明確になりました。政策パンフレットでは「格差是正」を掲げ、「福祉社会の実現」を説いています。「教育無償化によりアンダークラスやシングルマザーなどの抱える教育格差問題を解決します」と踏み込んでおり、「リスクの社会化」路線を鮮明にしています。

 アベノミクスは低所得者の固定化を生んだと批判し、格差縮小こそが経済の拡大につながるとして、消費税減税も視野に入れた発言を行っています。

 さらに、選択的夫婦別姓についても賛成の意を示し、リベラルな価値観を押し出しています。政策パンフレットでも「多様性」を重んじることを強調し、「自由と寛容さを高めて女性、若者、高齢者にフェアな社会を実現します」と謳っています。

 出馬の記者会見では「一人一人が居場所のある社会の実現」を冒頭に述べ、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)の重要性にも踏み込んでいます。

 菅さんや岸田さんが、安倍内閣の継承を基本路線としているのに対して、石破さんは明確に逆の方向性を提示しているのが特色です。

                *

 3人の現在の位置づけを図で表わしてみましょう=図2=。

 総裁選での論戦は、必然的に【菅vs石破】という構造になるでしょう。石破さんがⅡのゾーンを奪ったことによって、岸田さんの立ち位置の不明瞭さが、一層際立つ構造になっています。

 菅さんは理念やヴィジョンに基づく政治家ではないため、融通無碍(むげ)なところがあります。そのため、攻めの石破さんに対して、柔軟にかわす菅さんというやりとりが繰り返されるように思います。

 そして、石破さんの議論に説得力があればあるほど、菅さんはその政策を受け入れるという場面が出てくると思います。菅さんは「値下げ」に代表されるように、国民に具体的な利益を配分することで支持を得ようとする志向性が高いため、「自助」「自己責任」を掲げながら、ピンポイントの配分を積極的に行う可能性があります。

 総裁選を見る際には、是非、上記の図を参考に、候補者の位置づけを確認していただければと思います。そのことによって、誰がどのような方向性で、これからの日本を率いていこうとしているのかが明確になり、争点もはっきりしてくると思います。細部の政策への賛否だけでなく、大きな理念の違いに注目し、巨視的な観点からこの国のあり方を問い返すことが重要です。総裁選を有意義なものにできるかどうかは、国民のまなざしにかかっています。


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