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政治思想総合スレ

525名無しさん:2015/10/03(土) 09:22:02
>>524

 この点、「自助」を基本理念として大きく打ち出す「維新」は、今存在する政党の中では差別化された存在と言えよう。特に「維新」の看板政策である大阪都構想などは、地方が国から自立する、という「自助」に基づく統治機構改革である。昨日の会見の中でも、橋下徹市長は「東京一極集中を改める」とビジョンを示した。大都市である大阪が中央から交付税交付金をもらうことを考えることをやめ、自ら稼げる「副首都」へ進化せねばならないとする政治思想は厳しくもあるが、日本が直面する課題に正面から向き合う政治思想と言えると思う。

 かつては民主党内にも「自助」を主張する勢力はいたが、党勢が落ち、労働組合の影響が強まるにつれ、「公助」の主張が目立つようになった。また、民主党はよくも悪くも「政権交代の実現」を目的とした政党であったため、自助を打ち出す政策は有権者から全国的な支持を得るのはどうしても難しく、「子育て支援」「高速道路無料化」など、財政出動を伴う政策を打ち出してしまうこととなった。したがって、「民主党の一部」と合流を検討してきたものの、「民主党と丸ごと」合流することに反発した理由はここにある。

 ある意味、「自助」を主張しながら大阪でいまだに根強い支持を得続ける「維新」は、日本の政党史上極めて珍しい事例だと思う。

● 腕の見せ所は外交と安全保障 2つ目の軸は集団的自衛権への賛否

 国政においては、外交こそが腕の見せ所である。天然資源に乏しく、食糧自給率も低い日本に住む人々の生活を支えるには、海外諸国との関係を円滑化させることが必要不可欠である。中でも、「軍隊」を持たないという日本の特徴に鑑みれば、安全保障の議論は政治思想としては大きな存在感を持つと言えよう。

 この軸によれば、今回の安保法案への賛否でわかるように、与党と野党ではっきりと分類できるように見える。だが、実際は野党の中にも「憲法解釈による変更」に抵抗を示しただけで、集団的自衛権自体には絶対的に反対しているわけではない、という政治家は多い。何を隠そう、筆者自身も、憲法改正を伴い国民の判断を仰いだ上であれば、集団的自衛権は認めても問題ないと考えている1人である。

 たとえば、「維新」はどちらかと言えば、集団的自衛権には賛成の立場であろう。したがって、「維新」は「自助」という1つ目の軸が譲れない分、2つ目の軸である安全保障では与党からバーターを仕掛けられる隙がある。実際、松井一郎府知事は、離党を表明する2日前の8月25日夜、菅義偉官房長官と会食している。おそらく安保法制やダブル選挙について、意見交換があったと思われる。これが、「維新が自民党に寄っている」と一部の人から批判された理由である。その批判は的を射ているだろうか。

 >>後編『橋下新党誕生の大波紋、日本の政党に正義は見えるか(下)』に続きます。

松井雅博


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