したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

政治思想総合スレ

524名無しさん:2015/10/03(土) 09:21:36
>>523

● 政治とは税金の使い道を考えること 1つ目の軸は「公助か自助か」

 政治とは、国民に税金を支払わせ、その使い道を決める営みとも言える。税金とは、基本的には「再分配」のために使われるものである。簡単に言えば、強制的に徴収された税金を社会的弱者や未来への投資に使うことで、社会を持続可能なものにするのが目的だ。

 そこで、政治思想としては、税を多くとって的確に再分配することが社会的平等につながる、という「大きな政府」思想と、税はなるべく少なくして政府の役割は必要最低限に抑えた方がよい、という「小さな政府」思想に分類することができる。ただ、「大きい」「小さい」という言葉は「何と比較するか」によって変わってしまう言葉であるため、実はわかりにくい。

 100兆円を超える予算を組み、極論を言えば、東京都で得た税収を日本全国の地方へ再分配する仕組みを基調とした自公政権による財政政策を、「小さな政府」と呼ぶ人は少ないのではないか。有権者から支持され続けているアベノミクスも、通貨を大量に発行し、政府が財政出動を行うことで景気を下支えする、という「大きな政府」的な経済施策に思える。

 一方、共産党や社会党の掲げる政治思想も、社会的平等を実現するために積極的に政府が動く「大きな政府」的なものであるし、民主党政権が実現した「子ども手当」なども、政府が徴収した税を再配分する制度であり、支払う先を多少変えただけで、税による「公助」を維持するという意味においては同じことである。

 かつて、自民党と社会党の二大政党が安定していたのは、日本経済が大きく伸びていた時代だったため、経済界が稼いだお金から多額の税金を徴収し、それを再分配することで社会的平等を実現するというサイクルが回っていたからである。財政的には「大きな政府」同士で差がなくとも、「保守 vs 革新」という軸で十分差別化できたのである。ところが、今は日本の財政が火の車になり、かつ北海道から沖縄まで中央政府が再分配機能を的確に果たすには限界があることが露呈したことで、「大きな政府」が維持できなくなった点に、日本が直面している問題の本質がある。

 「大きな政府」が維持できなくなった今、それでも政府・税金による「公助」をできる限り維持しようとするのか、それとも「自助」(共助)を中心とした個人の自立や地域の助け合いに委ねるのか、というのが今の軸になろうかと思う。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板