そのころから、CPUに巨額の資金を投下しブランドマーケティングを展開するというIntelのパワフルな攻勢にAMDも対抗しようとしていた。日本ではやらなかったが、USではTVコマーシャルも流され、Athlonは結構知られたブランドになりつつあった。その当時、カリフォルニアに出張する時にサンフランシスコでの入国手続きの際、お決まりの「何しに来た、どこに勤めている?」という質問に「AMDだ」と答えると、係官がガッツポーズをしながら「Faster than Intel, right ?(Intelより速いんだって?)」と言ってスタンプをポンと押すのを何度か経験して非常に誇らしかったことを覚えている。
これはK6世代から始めたPRの効果的な手法で、その時の最速プロセッサを使用し、プロセッサ以外はすべて同じ条件(メモリ、ハードディスク、など)でくみ上げたシステムをAMD vs Intelで二つ並べ、プレスの前で実際に"よーいドン"でいろいろなベンチマークをつなげたベンチマークソフトを走らせて先に終わったほうが勝ち、という大変わかりやすいデモである。