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女子会板/2
23
:
SAKURA
:2012/11/01(木) 21:56:19 ID:jH5uEFzM
トキ様 へ
観覧者の皆様 へ
こんばんは…・・・ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。
http://jbbs.livedoor.jp/study/11346/
#10 【 女子会 板(No1) 】
>>1951
>>1952
>>1954
>>1955
>>1956
>>1957
>>1973
>>1994
>>1995
【女子会 板】投稿の続きです・…。
>>4
>>5
>>14
>>20
>>21
>>22
>>【女子会 板/2】投稿の続きです…。
■ 第二章 『 アッパ−・ミドル・クラスのト−マス家へ嫁に入る 』… To England
――――― ミセス・ト−マス登場 ―――――
クリスと暮らし始めて、一週間ほどたったときだった。玄関のドアをノックする音がし
た。ドアをあけると、そこにはいかにも「いいとこの奥様」といった感じの上品な中年
女性が微笑んでいる姿があった。ミセス・ト−マス、つまりクリスのお母さんの突然の訪
問だった。
私があいさつしようとすると、お義母さんは、
「ああ、あなたのこと息子から聞いてるわ。あなたがミカなのね」
と言うなり、ペラペラ(そのころの私にはただペラペラとしか聞こえなかった)しゃべ
りつつ、廊下をキッチンに向かって歩き出した。さり気なく指先でホコリをチェックしな
がら……。お義母さんはいつだって、行動と話が同時進行。それはもう、テキパキという
性格が体中からにじみ出ている人だ。
「私は、これからコ−ラスのリハ−サルに出かける途中なのだけれど、あなたたちの家の
中がどうなっているかと思って、ちょっと立ち寄ってみたわ」
「……………」
「あなたの国とイギリスとでは風習が違うでしょう。きっと、わからないことがたくさん
あると思うの。わからないことは遠慮なく私に質問なさい」
「……………」
「はじめは、あなたにとって戸惑うことの連続だと思うけど、私はいろいろあなたに言わ
なければいけないと思うの。あなたをバカにするわけじゃないのよ。だけど風習が違うか
ら、あえてなにも知らない小さな子に対するように話さなければいけないかもしれないわ
ね。ほ、ほ、ほ! 」
「……………」
「ところで、お茶は?」
とイスに腰をおろしたのだった。
私はその場に居合わせながら、まるで映画のワン・シ−ンを見ているような気分を味わ
っていた。本当にミセス・ト−マスという人は、そのまま映画に登場するような、典型的
アッパ−・ミドル・クラスの女性なのだ。初対面のその日の彼女のスタイルは、流行とは
いっさい無縁のAラインのワンピ−スにパ−ルのネックレスとイヤリング、エルメス調の
ハンドバック、髪はキチンとセットされていて、アガサ・クリスティ−の小説にでてくる
ミス・マ−プルもかくや、と思わせるものだった。ミス・マ−プルばりのルックスとは裏
腹に、その行動力と意志の強さは、ミセス・サッチャ−(元首相)にも劣らない女性であ
った。まあ、そのことはのちのちわかったことだけれど……。
そんなお義母さんの話し方はというと、ものすごいスピ−ドで機関銃のように言葉が繰
りだされるから驚いてしまう。その後、私が、どんなに早い英語でも完璧に聴き取れるよ
うになったのは、このお義母さんとクリスのおかげだとおもっている。
初対面の時には、当然お義母さんの話すスピ−ドについていけなかったのだが、話を聞
いた瞬間に――ぁぁ、この人って京都のお祖母ちゃんのイメ−ジだな。とりあえず、おっ
しゃることに対してふんふんとうなずいて聞いていればいいんだ――と悟ったのだった。
大好きなお祖母ちゃんに似た人だもの、きっと好きになる、と確信したミセス・ト−
マスとの出会いだった。 (つづく)
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