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本のブログ(2013年から新規)

368korou:2017/11/30(木) 12:24:04
山中伸弥、平尾誠二・惠子「友情」(講談社)を読了。

今年一番の本ではないかとの評価が高いベストセラーなので一読。
想像通りの”熱い友情”、それも
成熟した40代の男性同士のそれがほとばしるような本だった。
40代の後半に至って初めて知り合ったというのに
急速に親密な仲になって
そこから癌との闘病という体験を味わうというドラマは
出版社としては見逃せない展開だろう。
山中教授の専門外だけど熱い男気の語りから始まり
平尾夫人の家族ならではの思いが、それでも想像以上冷静に語られ
最後に、最初の出会いとなった雑誌対談の再録という構成になっている。

ただし、この本は
平尾誠二という人がどれほど凄い人だったのかを
ある程度は知らないと
本当の意味では深くは読めないような気がする。
せいぜい松尾雄治まででラグビー観戦歴が止まっている自分としては
平尾という人について
ほぼ知らないに等しいので
その点は読んでいて我ながら歯がゆかった。
山中さんがぞっこん惚れこんでいるせいで
文章が上滑りになっているのが
そのままストレートに感じられるのも
そういう面が大きいはずだ。

ラグビー好きで平尾の偉大さを知っている人なら
この本はすごく印象に残るだろうし、いろいろな個所で落涙するのかもしれない。
自分には「ちょっといい本読んだ」という感想しか残らなかった。


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