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生命ノ在処<イノチノアリカ>

29森間 登助 ◆t5lrTPDT2E:2012/07/17(火) 16:32:41 HOST:180-042-153-135.jp.fiberbit.net

 とりあえず、ヘルプ入りましたので緊急回答。

 中途半端、というのはつまり、字下げが所々出来ていないというところでしょうか?
 僕が見る限りではそうなのですが、改行しているのに字下げがしてない部分があって、正直今までよりも見づらいです。
 もしその部分が一文なら、前文の句点に繋げましょう。もしそれが見づらいと感じても、改行してしまっては意味が違う文になってしまうので、一文にした文章を見直して改善することをお薦めします。改行は決して、文が多くなったから次に回すと言う簡単な物ではありませんので。

 ちなみに、補足説明として書き加えて差し上げますと、結構このレスで説明を入れる余地があったのにご存じでしょうか?
 王がチラホラと出回っている(?)描写があるところから、何故集まろうとするのか、何故にそれ程関心を集めているのかを含めて説明が入れられたと思います。
 まあ、まだアドバイスを反映させている途中だと思いますので、これ以上言わない方が良いと思いますが、読者が理解していることと、作者が理解していることは違います。ですので、それを共有するためにも説明は必須です。見逃さないよう下書きの時点でよく目を通しておきましょう。

 それでは、頑張って下さい。また質問がありましたら何なりと。時間が出来ればすぐさま答えに行きますので(笑)

30bitter ◆Uh25qYNDh6:2012/07/17(火) 17:39:43 HOST:p4239-ipbf2501sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
>>森間 登助さん

 お忙しい中申し訳ないです;
 そうですねー……正直私としても、>>27は凄く見辛いと思いました。
 次の更新までになんとか改善したいと思いますが、結果まだ変な箇所がありましたら、その時は御指摘願います;;

 必要な情報提供の方も、苦手なりに努力して文章を組み立てていこうと思います。
 至らない点ばかりで頭が上がりませんが、少しでもアドバイスを反映出来るよう頑張りますね^^

 答えて下さり、有難う御座いましたノ

31bitter ◆Uh25qYNDh6:2012/08/01(水) 00:29:51 HOST:p4239-ipbf2501sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp


【四】

 場に居る全員の視線が、一気にその人物へと集中する。
 ――直後、

「……、ぐっ!?」

 薄群青の袖がはためき、少女が男を引き倒した。
 軽やかな動きを見せた細腕とは対照的に、低い呻きが地へ吸収される。
「……この者は」
「酔いに任せ、立ち寄った茶屋で無銭飲食……挙句、暴力行為に及ぼうとした愚か者です。然るべき方法で裁いて頂きたい」
 感情の一切を感じさせない機械的な問いに、すかさず少女の返答が響く。
 直後。伏していた男が懲りずに立ち上がったが、標的とされた少女の素早い対応により振り上げられた豪腕は見事な空振りを見せ、数秒と経たない内に再び地へ沈んだ。
 間近で見ていた老夫婦――臙脂(えんじ)の前掛けを身に付けた茶屋の主人とその妻をはじめ、多くの人々はまだ歳若い少女の振る舞い、技量に目を見張ったが、昌だけは冷静な瞳で赤髪……正確には赤の色素が強い茶髪の人物を眺めていた。
 自分はあの人を知っている……否、今は外見に不相応な少女の行動に気を取られているだけで、この場の全員が知る人物だ。
 平民とは明らかに異なる、上質の羽織袴。黒地に銀糸の蝶が舞うそれは、ささやかな美しさを演出すると同時に、纏う人物の身分の高さを示していた。
 ―― 王の、側近。

 その双眸が男を、少女を、老夫婦を確認するように見渡し、

「成程、よく分かりました。この男を連れて行きなさい」
「はっ」
 低い一声を合図とするように、総じて紺の装束に身を包んだ数人が進み出た。王(おおきみ)に次ぐ第二の権力者……側近直属の部下であり、国内の治安維持を任された〝特警(とっけい)〟と呼ばれる者達だ。
 今回対応が遅れたのは、恐らくその殆どが王の脇を固める為に借り出されてしまったからだろう。
 その推測が正しいと示すように、更に数十を従えた人物が小走りで此方へ近付いてくるのが見えた。

「灼羅(しゃくら)! 一体何があったのですか、怪我人は……」

 灼羅。そう呼ばれた側近よりも幾らか高く、澄んだ声が空気に伝わる。騒ぎを聞き急いで来たのだろう、上下する肩が目に入った。
 やはり上等な衣を身に纏い、顔を黒布で覆った姿。ここ数日町に現れ、注目を集めている張本人……王(おおきみ)だ。
 衣服が多少分かり難くしているが、目にした者の殆どが〝女性〟と判断するだろう華奢な線。声や口調で判断する事も可能だが、それを踏まえなくとも……王が女人であると断言出来る根本的な理由があった。

 それは、この国が代々の〝女王国〟である事。

 天照大国は――かつて小国と呼ばれていた事が嘘のように発展を遂げ、広大な領土を誇る一方。唯一〝女人君主制〟を掲げる国としても、その名を広めていた。
 ここまでの話は大抵幼少時に親から聞かされる為、子供から大人まで……ついさっき産声を上げた、なんて状況でもない限り、〝全く知らない〟という者は居ない。

「そう……怪我を負った方は居ないのですね。良かった……」
 側近から一部始終を聞いた王の声に、心からの安堵が滲む。
 へぇ、と昌の口から息が漏れた。
 仕草だけでも充分に伝わってくる、柔らかく優しげな物腰。直接目にしたのは今日、この時が初めてだが、ここまで噂通りとは思っていなかった。
「……天子(てんし)様、そろそろお時間が」
 この国の長を表すもう一つの呼び名が、側近の口から紡がれる。老夫婦の元へ歩み寄っていた王は、灼羅にもう少しだけ――と返しすぐ側に佇む少女へ向き直った。
「これ以上の被害が出なかったのは貴女のお陰です、有難う。勇敢な子」
 きっと布の下では、にこりと柔らかく微笑んでいるのだろう。
 それだけ告げると、王は側近と特警を引き連れ元来た道を去っていた。後に残された民衆は徐々にばらつきを見せ、普段通りの賑やかさを取り戻し始める。

 ――よし、今だ。

 人混みの切れ間を抜け、昌が向かった先は未だ動こうとしない少女の元。
 薄群青の背中へ歩み寄る途中、声を掛けるより早く振り返った碧眼と目が合った。

「……な、……」

32あんみつ ◆TJ9qoWuqvA:2012/08/03(金) 11:54:10 HOST:p141213.doubleroute.jp
こんにちは
私もいれて下さい。
ルーナのファンタジー小説と楽しい仲間たち
っていうブログ来てね

33bitter ◆Uh25qYNDh6:2012/09/09(日) 10:11:35 HOST:p4239-ipbf2501sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp


【五】


「よう、奇遇だな」

 ばちり。
 そんな擬音が聞こえそうな程見事に重なった視線と、織が発した音のような声。それが妙に気まずい雰囲気を作り出すが、昌は構わず片手を上げた。
 対する織は一旦半端に開いていた口を閉じ、若干の戸惑いを滲ませながら昌との距離を詰める。

「貴様――」


「大丈夫か?」



「……何?」

 問おうとした瞬間逆に問われてしまい、織が小首を傾げる。

「いや、お前さっきまであんな騒ぎの中心に居たんだぜ? 一応女子なんだし、心配するだろ普通」

 つい先程まで、この場で怒号を響かせていた酔っ払いの男。
 あの類の騒ぎを取り締まる事を業務とする特刑の連中だけならともかく、いの一番に介入したのが王(おおきみ)の側近だった上、王その人までが場に現れたのだ。周囲に集まっていた民衆を含め、昌が知る限り今までで最も大きな騒動だった。

 真っ直ぐに注がれる、本気で意味が分からないと訴える視線。
 薄く苦笑いを浮かべた昌は〝心配したのだ〟と素直に答えるが、織の表情は和らぐどころか険しくなる一方だった。
 二歩分空けた立ち位置から昌の顔を見上げ、

「女子扱いなどしなくて良い。いや、するな」

 ふい、と首ごと視線を逸らした。
 ちょっとした仕草だが、特徴的な銀の髪が光を反射する様は文句なしに綺麗だ。……そういえば、こんな髪色をした奴は弥麗さんを入れて二人目だな。
 昌は薄らとそう考えたが、ふと自分を通り抜けた前方に注がれる複数の視線に気付き、改めて織を見た。見られた本人もそれに気付いたのか、むす、と背けていた顔を再び昌へ向ける。

「……何だ」

 訝しげな声。
 周囲の目線には気付いていないようで、織はかくり、と小さく首を傾けた。
 それによってか更に濃くなった気配に、昌の眉間が浅く寄る。

 ――そう。今この瞬間、大勢の視線を集めているのはいち早く状況を感じ取った少年ではなく、無防備に首を傾げている少女の方なのだ。

 不自然なまでに整った小さな顔、宝石を嵌めこんだような碧色の瞳。そして太陽の下、控えめながらも美しく輝く銀糸。
 ――どれを取っても精巧に作られた人形のような、完璧な美貌。
 騒ぎが収まり少しの時間が経過した今。既に見慣れている昌さえ改めて認識した〝それ〟に、民衆の的が移ったらしい。
 当人はといえば、未だ状況を把握出来ていない様子で表情に陰を落としている。
 (直接見られてない俺でも痛いぐらいだってのに、本気で気付いてないのかよ……)
 昌は完全に蚊帳の外状態の織に心中で息を吐き、空いていた距離を埋めると

「ああもう、お前……変なとこで鈍いんだな」

「? 何の事――」

「いいから、身動き取れなくなる前に行くぞ!」

「っ!?」

 数秒後。
 多くの民衆の目には、揃って仲良く去っていく――実際は片方が一方的に引っ張られている――少年少女の姿が映った。


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